高浜原発4号炉MOX燃料の
プルトニウム富化度、プルトニウムスポットについての質問書



関西電力株式会社社長 石川 博志 様
2000年1月31日
グリーン・アクション
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会

 プルサーマルでは、原発で通常装荷する酸化ウランに、全く性質の異なる(核分裂の仕方や融点等)プルトニウムを混ぜた混合燃料を装荷するため、プルトニウム富化度を厳重に管理することが極めて重要です。また、プルトニウムを均一に混ぜるのが困難であるため、プルトニウムスポットを生じやすく、これを取り除くことも極めて重要です。
 ところが、関電の中間報告、さらに最終報告を読んでも、いかなる基準でプルトニウム富化度やプルトニウムスポットが管理されているのか、またいかなる検査が行われたのか、明らかではありません。そこで以下の点について説明を求めます。1週間以内に文書で回答するよう要請します。

質 問 事 項

(1)最終報告書によると、「プルトニウム富化度仕様はずれ」により4ロット(P666,P715,P785,P815)が使用不可になっています。この「仕様」とはいかなるものか説明して下さい。また、富化度の測定方法を説明して下さい。そして「仕様」に適合しているかどうかをどう判定するのか説明して下さい。
(2)中間報告では、上記のロットに加えてP831も「プルトニウム富化度仕様はずれ」となっていました。ところが最終報告では「外観仕様はずれ」に訂正されています。これはどういうことか説明して下さい。
(3)プルトニウムスポットは「α オートラジオグラフィにより測定される」とありますが、測定方法を具体的に説明して下さい。また、この方法でペレット内部も含めてプルトニウムスポット全てを検査できるのですか。
(4)プルトニウムスポットについて中間報告では、「1件/14ロットの頻度でαオートラジオグラフィにより測定される」とあります。
   この「1件」とは何ですか。
   また、高浜4号炉の199ロット中のペレットの個数はいくらで、そのうち何個のペレットを調べているのですか。この頻度は外径検査と比べると少ないですが、これで十分と考える根拠を説明して下さい。
   高浜4号炉では199÷14≒14件分の測定が必要であると考えられます。ところが、「調査結果」では、「写真が1件/ロットの頻度(36枚)以上で撮影され、116枚あることを確認した」とあり、これでは測定は116÷36≒3.2件分しかないことになり、測定件数不足と考えられます。ところが最終報告の「調査結果」では、「検査対象となった全36ロット・・・」とあり、測定件数は36÷14≒2.6件数でよいと言っているように読みとれ、疑問は深まるばかりです。このことについて納得のいく説明を求めます。
以 上
連絡先
グリーン・アクション(代表:アイリーン・美緒子・スミス)
TEL:075-701-7223; FAX:075-702-1952
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(代表:小山英之)
TEL:06-6367-6580; FAX:06-6367-6581





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