刈羽からの短信 8/6


8月3日(土)。今日まで村内7ヶ所で村長との対話集会が行われた。初回の上高町集落の対話集会では推進派が家族を動員した。村長の地元だけあってプルサーマル推進の声が続いた。東電社員や関連企業に勤める人が多い地域で、村長選では全面的な支援を
しているわけだから、当然予想はされていた。しかし、品田村長は有権者の過半数に満たない1200票余りの支持しか得ておらず、他地域では村長の政治的な思惑通りに進むだろうか。

赤田町方、西元寺の集会では批判の声が相次く。声を紹介しよう。「なぜ会話集会か。東電の説明を聞いたら、やがて原発はなくなると言っていた。なくなる原発でなぜいやなプルサーマルをするのか疑問だ」(西元寺の女性)。町方集落では今まで発言しなかった人が対話集会の目的に疑問を投げかけたと言う。

8月4日(日)。戸別訪問で推進派住民と論争。東電社員の家庭だが、推進する理由を聞いていると東電広報のオウム返し。ふと思ったのだが、事故が相次ぐ現実を前にうまれる抑圧感を無意識のうちに回避しようとしているのではないだろうか。確かに正面から現実を受け止めることは心理的に「きつい」ことではある。

午後4時半、柏崎市で行われた「市民と市長との対話集会」に参加。柏崎市で住民投票の直接請求運動を行った市民が主催したものだが、西川市長の訪欧に対する批判、MOX燃料の疑念があいついだ。

「いろんな疑問点は持ちながらも、凝り固まった一つの結論を持たないのが大事」「私としては安全だという認識の方が強い。内心思っているものまで打ち消して行くことはできない」(西川市長)。「結論を持たないと言いながら安全だというのは矛盾しているのではないか。刈羽村長のように安全宣言をしたいならはっきり言うべきだ」(女性)。
(s.k.) 



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