8月10〜11日 刈羽村戸別訪問に参加して
署名とアンケートで短期集中決戦の刈羽村
村民の声は「答えは去年、住民投票で出している」


 10日夜の村民の会合で、「『対話集会』で民意を判断することに反対し、住民投票結果の尊重を求める陳情署名」と「住民投票結果に関する村民調査」(はがきアンケート)に取り組むことが決まりました。
 20のうち12地区で終わった対話集会では、690世帯2100人の有権者の内出席者は300人程で、その中でさらに賛否が分かれているのです。条例にもとづいて行われ、3600名が投票した住民投票と比べると、数の上からだけでもその重みの違いは歴然としています。
 戸別訪問では、対話集会では全有権者の意志は判断できない、住民投票の結果を尊重しようとチラシを配って回りました。

 最初に訪問したお宅では、ご主人が玄関の中に入れてくれ、「プルサーマルには前から反対」、「プルサーマル反対は昨年5月の住民投票で決まったこと、対話集会に出席した一部の村民の意見を聞いただけで村長が決めるのはおかしい」と自らの思いを長い時間をかけて話してくれました。
 多くのお母さん方は、「住民投票で決まったことなのに村長が対話集会を開いて改めて決めることはおかしい」と語られました。「よそでいやだと言っているものを刈羽で1番にやるのはいや。」と強い不安を口にする方もいました。
 しかし、「対話集会には行かれるのですか」「住民投票を尊重するように村長に言われますか」と聞くと、多くの方は「行かない」「行けない」「村長を前にしては言いにくい」との返事。息子さんや親戚が東電で働いていたり、東電関係の仕事をしているので表立って態度を表明することは難しいとのことでした。
 無記名の住民投票だからこそ、率直に意思表示されたのです。その多くの方々の意思表示の結果が90%近い投票率、そして反対多数だったのです。住民投票の重さを改めて感じるとともに、それを対話集会を開くことで否定しようとしている村長とプルサーマル推進派に対し、憤りを感じました。
 一方、「関心がないから」と言ってチラシの受け取りすら堅く拒否する方、「学がないのでわからない」を繰り返す方も少数ながらおられました。賛成派の方と大討論になることもあると聞いていたのですが、今回はそんなことはありませんでした。多くの方が「暑い中、遠方からご苦労様」と声をかけてくれました。ただ1人、「これはもう決まっている」と言って笑う婦人がいました。なにか筋書きが決まっているのを知っているのだろうかと不気味な感じを受ける一幕でした。
 8月29日、最後に対話集会が開催される予定の刈羽地区。ここではプルサーマル賛成と反対が分かれている印象を受けました。「対話集会に参加して住民投票を尊重するように言う」とはっきり話される方もありました。
 8月末に向けて、刈羽村では短期集中決戦です。村長の対話集会を圧倒する陳情署名と「住民投票結果に関する村民調査」の成功を願い刈羽をあとにしました。
 村長は対話集会で「全国からメールがきている」と話しているそうです。気になっている様子です。刈羽の運動に連帯して、全国から村長宛に「住民投票の結果を守れ」メールを送りましょう。(m)

新しい垂れ幕のかかった反対運動の事務所



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