2001年11月12日

コジェマ社・メロックス工場製MOX燃料に関する
関西電力への質問書


関西電力取締役社長 藤 洋作 様

 今年11月7日付け電力時事通信の記事によれば、貴社がフランスのコジェマ社に発注したメロックス製MOX燃料6体を日本に輸入できない可能性が高まっているということです。この記事の内容およびそれに関連した問題について以下に質問します。
 回答は1週間以内に文書で行い、その内容について、この問題を熟知した担当者によって説明がなされることを求めます。

1.これまでのMOX燃料製造過程及び現状について
(1)昨年(2000年)3月2日付け朝日新聞によれば、貴社がコジェマ社で製造中のMOX燃料集合体は16体で、それを高浜原発4号機と3号機で8体ずつ使用する予定になっていますが、この報道内容は間違っていませんか。
 また、その記事では、燃料は(2000年)4月中旬にも完成すると書かれていますが、この記事は間違っていませんか。

(2)上記電力時事通信記事によれば、経済産業省資源エネルギー庁の通達が出された時点(2000年7月14日)で、6体は完成していたと書かれていますが、この内容は正しいですか。もし正しいとすれば、他の10体はどのような状態にあったのですか。また、その場合、上記朝日新聞記事内容との関連はどうなりますか。なぜ完成が遅れたのですか。

(3)2000年3月2日付け福井新聞によると、コジェマ社でのMOX燃料の製造が一時的に中断したと報じられていますが、この中断は何月何日から何月何日まで続きましたか。なぜ中断したのですか。

(4)2000年6月15日の朝日新聞記事によると、燃料集合体2体に不良品が発見されています。具体的にどういう不良があったのですか。また、問題になった集合体は作り直されたと書かれていますが、いつ作り直されたのですか。

(5)2000年10月2日付けNuclear Fuel 紙によると、同年8月に貴社からコジェマ社に対してMOX燃料の製造中止要請が出されていますが、その製造中止要請を出したのは何月何日ですか。そのときの製造状況はどのような段階でしたか。ペレット、燃料棒、燃料集合体でそれぞれ何割完成していたのですか。

(6)16体分のMOX燃料製造過程について、ペレット、燃料棒、燃料集合体についての製造経過をまとめて年表風に示してください。


2.経済産業省資源エネルギー庁の通達に関連する内容について
(1)前記資源エネルギー庁通達では、「海外工場において既に製造済み又は製造中のMOX燃料体については、日本に向けて海上輸送される前に、あらかじめ十分な時間的余裕をもって、輸入燃料体検査申請を行うこと」となっていますが、貴社は、このコジェマ社製MOX燃料について輸入燃料体検査申請を行ったのですか。行ったとすればそれは何体分でいつですか。行っていないとすれば、その理由は何ですか。

(2)資源エネルギー庁通達によれば、輸入燃料体検査申請を行う際、「品質保証に関する説明書」を添付することになっており、その説明書には
 @電気事業者が行った品質保証活動の内容
 A海外MOX燃料工場の品質保証活動について、第三者機関を活用しつつ妥当性の再確認を行った結果を記載することになっています。
 このうち@については、「電気事業者は、製造期間を通じてMOX燃料加工工場に社員を派遣し、製造開始後のMOX燃料加工事業者の製造状況及び品質保証活動について確認すること」となっています。ところが、上記電力時事通信記事には、貴社は「製造中の品質保証は行っていない」と書かれていますが、これは事実ですか。コジェマ社でMOX燃料を製造している際、貴社や元請会社の立ち会い検査状況はどうなっているのですか。
 次に、Aに関連して、第三者機関による品質保証の再確認は行ったのですか。その第三者機関とは具体的にどこですか。

(3)もし、電力時事通信の記事どおり、貴社が資源エネルギー庁通達
に反して製造中の品質保証活動を怠ったのが事実とすれば、そのために6体で60億円もの製造費(上記記事)を捨てることになるわけですが、それに対する責任についてはどのように考えますか。

(4)仮に6体について製造中の品質保証活動がなされていなかったとしても、残りの10体については、品質保証活動はなされたのですか。それについては使用する予定ですか。

(5)コジェマ社MOX燃料の品質保証や資源エネルギー庁通達に関して、経済産業省との公式協議または非公式協議は行われているのですか。

3.プルトニウム・スポットのデータについて
 MOX燃料の品質について、本質的に問題になるのはプルトニウム・スポットだと思うので、それについて特に質問します。プルトニウム・スポットは、酸化ウランと酸化プルトニウムという異種類の粉末を混ぜることによって生じるもので、ウラン燃料にはないMOX燃料に固有の問題であり、しかも危険性に直結するからです。
(1)プルトニウム・スポットの検査方法として、BNFL社ではαオートラジオグラフィが用いられていますが、メロックス工場ではどのような方法が用いられていますか。もしαオートラジオグラフィとは別の方法の場合、それはどのような方法ですか。また、その精度はαラジオオートグラフィと比較してどのようなものですか。同じ対象をαオートラジオグラフィで測定して比較するような検査はなされていますか。

(2)検査の対象となったペレット数は集合体1体当たりで何ペレットですか。それはペレット数の割合で何パーセントになりますか。

(3)検査の結果、プルトニウム・スポットの最大径はいくらですか。

(4)原子力発電技術機構の平成11年度「燃料集合体信頼性実証試験に関する報告書」(混合酸化物燃料照射試験編)には、ベルゴ社とBNFL社のMOX燃料ペレットについて、プルトニウム・スポットをαオートラジオグラフィ等で検査した結果が報告されています。そこには、プルトニウム・スポットの最大径等が表で記述され、さらに写真が掲載されています。その結果、ベルゴ社の製造方法であるMIMAS法では、BNFL社のSBR法より大きい径のプルトニウム・スポットが形成される傾向がはっきりと表れています。
 ところで、コジェマ社のメロックス工場でも、ベルゴ社と基本的に同じMIMAS法を採用しています。そのため、メロックス工場のMOX燃料では、プルトニウム・スポットがどのような状態にあるのかが分かるような資料が当然公開されるべきです。上記原子力発電技術機構の報告書と同様の数値データと写真を公開してください。


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