英国の新聞によると、9月14日、BNFLは、史上最悪の赤字(約470億円)となった2000年3月の財務状況を発表した。同時にBNFLFは、@昨年MOX燃料のデータ不正が行われたMDF工場では、今後商業用のMOX燃料生産をやめること、A約500億円をかけた新MOX工場SMPを2001年中に運転開始するため、今年中に日本の電力会社とのMOX契約をとりつけると発表した。
 現在、このSMP工場の契約はわずか7%(スイス)しかなく、多くの契約を確保しなければ、英国政府の許可がおりないことになっている。
 日本の電力会社、とりわけ関電が、SMP工場でのMOX製造契約を結ぶことを阻止していこう。日本で契約が取れなければ、SMP工場の運転開始はない。
 以下は、英国新聞記事からの抜粋。



ザ・ガーディアン紙 2000年9月15日

 このMOX工場(SMP)は、環境省の許可で操業を開始できる。そして、BNFLが操業するのに十分な注文と、施設のプルトニウム汚染除去にかかる十分な費用を証明できるまで、許可はおりない。
 BNFLはスイスから、いくつか注文を受けているが、日本からはまったくない。『日本からの受注がなければ、MOX工場を操業開始することを正当化できない』と、ノーマン・アスキュー社長が述べた。『我々には、うまく切り抜けるための時間がない。我々は、来年の1月か2月ごろまでに、日本を説得しなければならない。さもなければ、我々は、この事業を中止しなければならないだろう。



インディペンデント紙 2000年9月15日

 BNFLは、安全データのねつ造を行ったセラフィールドのMDF工場が、商業向けの製造のために再開することはないと発表した。かわりに、BNFLが4億ポンドかけ、1年前に完成したSMP工場の運転許可が政府からおりるのを待つ間、MDF工場は、「開発工場」に戻るだろう。・・・・ノーマン・アスキューBNFL社長は、今年末までに日本の顧客が新たなMOX契約にサインし、2001年中に商業向け製造を開始するために、政府と原子力規制局から運転許可をえることを期待している、と述べた。



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