三陸の海が危ない!
原燃はこっそりと海への放射能放出を狙っている
 「廃液がどれぐらい溜まっているかは公表しない」
「1基の貯槽タンク(600m)が満杯にならなくても順次放出する」
 「まだ放出していないが、事前に予告や公表はしない」
三陸沿岸の人々の了承なしに、放射能を海へ放出してはならない


 アクティブ試験の中での放射能海洋放出の準備状況については、詳しい情報が公表されていません。日本原燃のホームページで分かることは、16〜17日にかけて、低レベル廃液処理建屋で「処理能力確認試験」を開始しているということだけです。海に放出する予定の廃液がどれほど溜まっているのか、放出はいつなのか等々について原燃に問い合わせました。広報職員の電話回答から分かった結論は、

現在タンクにどれくらい廃液が溜まっているかは言えない。600mの貯蔵タンクが満たなくても放出する。放出する前に事前に知らせることはない。

原燃の回答から、解説します。
・低レベル放射性廃液は、せん断・分離・精製などの再処理の各工程から生じます。
・それらの廃液は、低レベル廃液蒸発缶で蒸発処理され、蒸気側に出た廃液が第1放出前貯槽に集められ、海洋放出管を通って海洋に放出されます。
・現在アクティブ試験で行っている低レベル廃液処理建屋の「処理能力確認試験」とは、蒸発缶の能力を確かめるものです。
・蒸発缶を使っているということは、放出前貯槽に廃液が集まることを意味します。
・第1放出前貯槽としては、600mの貯槽が4基あります。

★現在どれくらいの廃液が溜まっているのかについては「公表しない」とのことです。公表しない理由は「公表しないことになっているから」だそうです。

★基本的には1基の貯槽がほぼ満杯になれば海洋に放出するとのこと。他の3基の貯槽は使わないのかと尋ねると、
・2基目は、1基目が放出している時にも各工程から出てくる廃液を貯蔵するためのもの。
・3基目・4基目は予備としておいている。故障で廃液が余分に出たり、1基目がメンテナンスのとき等のために。

★放射能を含む廃液の海洋への放出は、1基目の放出前貯槽タンクが600立米に満たなくても順次行うと言います。
★まだ海洋への放出は行っていないが、いつになるかははっきり分からないと。
★放出前に、放出を予告したり公表することはしない。後で一月毎の放出量と核種を公表する。
・アクティブ試験計画書では、第2ステップで「液体廃棄物放出量確認試験」(6−3)を行うことになっているが、これは800トン処理した場合に換算して性能を確認するためのもの。
・第1ステップ(現在行っているもので約2ヶ月間)の「処理能力確認試験」(6−2)に海洋放出も含まれる。放出する前には核種の分析・評価を行う。しかし、放出前に、どのような放射能核種が何ベクレル含まれるかは公表しない、とのことです。(アクティブ試験計画書 16頁 pdf77/22頁)

■以上から分かるように、原燃は、事前に公表することもなく、1基目のタンクが満杯になる前に海洋放出を行うということです。それも事前に通告することもなく、1ヶ月後に、分かるだけなのです。

■まず、この事実を多くの人たちに知らせてください。三陸の漁業者へ、宮古市などの沿岸市町村長へ、岩手県漁連へ、岩手県知事へ。釣り仲間達へ。三陸の海の幸を扱っているスーパーや業者に。三陸の海の幸を愛する人々に。

■日本原燃に抗議の電話・FAX・メールを入れてください。海への放射能放出を行わないように。少なくとも、放出の前に放出量とともに予告し、三陸沿岸の人々にそのことを説明し、了解を得るべきだと。理解を得るまではけっして放出するなと。

三陸沿岸は、5月の連休には浄土ヶ浜まつりも行われます。またフノリやめかぶなども今が旬です。こんな時に放射能を放出するなど許せません。


■宮古市長 熊坂義裕さまへのメール
teigen@city.miyako.iwate.jp
〒027-8501 岩手県宮古市新川町2-1 TEL.0193-62-2111 / FAX.0193-63-9114

■岩手県漁連
020-8691 岩手県盛岡市内丸16番1号 TEL019-623-8141(代)FAX019-654-7011
メール soumu@jfiwategyoren.or.jp
hp http://www.jf-net.ne.jp/itgyoren/

■宮古観光協会
TEL 0193-62-3534 FAX 0193-62-4044
メール m-kyoukai@mx51.et.tiki.ne.jp
4月下旬から5月の連休中に浄土ヶ浜まつりも行われます。
HP http://ww51.et.tiki.ne.jp/~m-kyoukai/

■岩手県知事 増田寛也さまへのメール
https://www.pref.iwate.jp/~hp0101/opinion/index.html
020-8570 岩手県盛岡市内丸10番1号 電話 (019)651-3111(代表)

■日本原燃への抗議はこちら
青森県上北郡六ヶ所村大字尾駮字沖付4番地108
TEL 017-571-2002(広報) FAX 0175-571-2136
goiken@jnfl.co.jp