青森県大阪情報センターに要望書を届けました(2/27)
青森産の食材を守ってください−「必ず知事に伝えます」


 2月27日、青森県大阪情報センターに要望書を提出しました。再処理工場のアクティブ試験が始まれば、青森県産の食材に放射能が混じると青森県が公認したため、「安全な食品を守ってください」という声を届けるためです。
 青森県大阪情報センターは、梅田の大阪駅前第1ビルの9階にあり、青森県の出張機関として、関西で観光や特産品などのピーアールに努めているところです。北東北三県(青森・岩手・秋田)の合同事務所になっています。部屋には、三県の観光案内や特産品、パンフレットが並べられていました。
 要望書は、関西の反原発団体と消費者団体13団体の連名で提出しました。当日は、12名が参加しました。

■ 青森のおいしいニンニクやリンゴを守ってください−「必ず知事に伝えます」
 約束していた3時45分に9階の部屋に行くと、三県合同事務所の所長でもあり、また青森県大阪情報センター所長でもある吉川源悟氏が対応されました。テーブルを囲んで、約35分間、参加者はそれぞれの気持ちを切々と語りました。
 初めに、「今朝も昼も青森産のニンニクを食べてきました」と話しだすと、吉川氏は嬉しそうな顔をされ、礼を述べられました。そして要望書の趣旨を説明し、青森県産の食品をおいしく安全なまま食べ続けるために、アクティブ試験を認めないでほしいと訴えました。吉川氏は当初「青森市でも再度県民説明会を開くことになっています。強引に進めているわけではありません」と県の立場を話されました。「青森はトレーサビリティもしっかりやっておられますが、再処理工場が動きだしたら、放射能の値も書かれるのでしょうか」と問うと、少し驚いた顔をして、「そうなればそうなるのでしょうか」と言葉を濁していました。
 それから参加者一人一人が、自分の気持ちを語りました。「核のゴミを青森に押しつけておいて、都会で何ができるかと悩んでしまいますが、それでも青森県産の食材が汚染されるのはイヤなのです」。昨年結婚したばかりの新婚の女性は、「ノルウェー産の鮭は汚染されているはずなので買わないことにしています。青森産品がそうなってほしくないのです」「日本の食料自給率が落ちてきていることを考えると、是非青森県ではこれまで以上に農業に力を入れていただきたい」「青森の豊かな自然はどうなっていくのでしょうか」等々。吉川氏は、すこしうつむき加減で、時折うなずきながら、身体全体で聞いているという様子でした。参加できなかった方のメッセージも紹介しました。「リンゴと昆布は青森産を選んで買っています。子どもがまだ学生なので、やはり他の産地のものを買うようになるのでは」という心情がつづられていました。
 最後に、関西の消費者の今日の声を青森県知事に伝えてくださいと言うと、しっかりとした口調で「必ず伝えます」と約束されました。

■ 三陸の海の幸を守ってください−岩手県大阪事務所への要望
 次は岩手県大阪事務所の方と話をしました。同じ場所です。対応されたのは、岩手県大阪事務所次長の吉田朗氏と主査の米内敏明氏でした。最初に「詳しいことはこちらに連絡してください」と言って、岩手県環境生活部の電話番号を書いた紙を差し出されました。しかし、今日は大阪で岩手県の観光や物産の紹介をされている大阪事務所の方と話をするためにやってきた事を伝え、「今年は石川啄木生誕120年、宮沢賢治生誕110年でお忙しいところ済みません」と話を始めました。
 さきほど青森県大阪情報センターに要望書を渡したこと、おいしい三陸の海の幸を食べ続けるためにも、岩手県から青森県へ話しをしてほしいと伝えました。その旨を書いた手紙を添えて、青森県大阪情報センターに出した要望書を手渡しました。参加者からは「三陸のワカメは最高ですね」「カキも他県のものより三陸の方が断然おいしい」と話が弾み、吉田氏は「ありがたいことです」と笑みを浮かべていました。
 それから、「再処理工場から海に放出される放射能については濃度規制がないんですよ」「放射能は、親潮前線に阻まれて三陸海岸にへばりつくように流れます」と説明すると、驚いたような表情で熱心に聞き入っていました。「英仏の再処理工場から出た放射能がこんなに遠方まで行くんですね」とリーフレットを見ながら吉田氏は話していました。
 三陸の海の幸を食べ続けることができるように、岩手の漁業を守るためにも、アクティブ試験に反対してほしいと再度伝え、関西の市民から声が届いたことを岩手県知事に伝えてほしいと要望しました。こちらも「伝えます」と語られました。
 その後、青森や岩手のパンフレットをいただたき、またいろいろと観光地などの説明もしてもらいました。

 参加者は、知り合いの生協等に早急に働きかけていこうと、新たな取り組みを開始しています。
 青森産や岩手産のおいしい食材を食べ続けたいという気持ちを、是非、直接伝えてください。消費者の声が、再処理工場のアクティブ試験を止める大きな力になるはずです。東京などにも、青森県の事務所があります。

◆青森県大阪情報センター
  http://www5.pref.aomori.lg.jp/a-oosaka/6530/cpub.html
 530-0001 大阪市北区梅田1丁目3番1−900号  大阪駅前第1ビル9階
 北東北三県大阪合同事務所内
 電話(青森県直通)06−6341−2184
 FAX(三県合同)06−6341−7979

◆岩手県大阪事務所 住所は同上
 電話(岩手県直通)06−6341−3258

◎青森県東京事務所
 http://www.pref.aomori.jp/tokyo/