大飯原発3・4号の破砕帯、活断層3連動に関する
おおい町長への要請書
2012年6月8日

◆専門家が指摘している、大飯原発の真下に延びるF−6破砕帯が活断層であ
  る可能性について、詳細な調査のやり直しが必要です。
◆活断層の3連動の評価について、「念のため」ではなく、実際に連動した場合
  の影響について、詳細な調査が必要です。
◆これらの調査・評価が完了するまでは、大飯原発3・4号の再稼働について
  判断しないでください。

おおい町長 時岡 忍 様
 
 おおい町長は、活断層が3連動した場合の安全性に特別な注意を払うべきだと何度も指摘されています。
 私たちは、その3連動問題と同時に、大飯原発の真下に延びるF−6破砕帯が活断層である可能性について指摘し、十分な調査を行ってほしいとの要望書を6月1日に福井県と県の安全専門委員会に提出しました。
 さらに、6月6日には、この問題について、地震の専門家である東洋大学教授の渡辺満久氏と名古屋大学教授の鈴木康弘氏が報告書をまとめ、警告を発しています。両氏は、大飯原発敷地内を走る破砕帯は活断層の可能性があり、近くの活断層と連動して動き、地表にずれを生じさせ、原子炉建屋を破壊しかねない深刻な影響を与えると指摘しています。また、国の専門家会議の委員である産業技術総合研究所の杉山雄一氏は「大飯原発など若狭湾の原発は、現地調査であらためて状態を確認するべきだ」と話されています(6月7日付中日新聞)

 破砕帯の問題については、敦賀原発で4月に行われた新たな現地調査などによって、これまで動くことのない破砕帯とみられていたものを活断層と評価し直すなど、従来の調査が不十分であったことが大きな問題となっています。

 5月8日の福井県原子力安全専門委員会では、活断層の3連動評価と破砕帯について、原子力安全・保安院が、大飯原発敷地内の破砕帯は活断層ではないと報告しました。しかし、保安院の報告内容は、「活断層ではない」とするこれまでの評価に都合のいいものだけを報告したにすぎません。

 さらに、おおい町長が指摘された活断層の3連動の問題についても、関西電力がいう「念のため」ではなく、実際に3つの活断層が連動して動く可能性が高いと専門家も指摘しています。
 このように、破砕帯の問題、活断層の3連動の問題について、今回新たに指摘されている専門家の意見も踏まえ、少なくとも県の安全専門委員会や国の専門委員会で十分な調査や審議がなされ評価がでるまでは、大飯原発3・4号の再稼働を了承しないでください。

 なお、別紙1は、県と安全専門委員会に私たちが出した質問・要望書(6月1日)です。おおい町長からもこれらの質問に回答するよう求めてください。
 別紙2は、6月1日付の質問・要望書への東洋大学教授渡辺満久氏のコメントです。


要  請  事  項

1.大飯原発の真下に延びるF−6破砕帯が活断層である可能性について、十分な調査を行うよう、国や県に求めてください。

2.Fo−B、Fo−A、熊川断層の3連動の評価について、「念のため」ではなく、実際に連動している可能性について、詳細な調査を行うよう、国や県に求めてください。

3.これらの調査・評価が完了するまでは、大飯原発3・4号の再稼働について判断しないでください。


2012年6月8日

     プルサーマルを心配するふつうの若狭の民の会 石地優 090-7741-8303

     原発設置反対小浜市民の会 代表:岩本敏行
          〒917-8691 小浜郵便局私書箱第3号

     グリーン・アクション 代表:アイリーン・美緒子・スミス
          京都市左京区田中関田町22-75-103 TEL 075-701-7223 FAX 075-702-1952

     美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会 代表:小山英之
          大阪市北区西天満4-3-3 星光ビル3階 TEL 06-6367-6580 FAX 06-6367-6581


(12/06/08UP)