「もんじゅ」最高裁判決についての声明


 本日、最高裁は名古屋高裁金沢支部の判決を破棄し、我々の控訴を棄却し、もんじゅの変更前の設置許可を有効とする判決を下した。
 しかし、もんじゅ設置許可はナトリウム漏えい事故の対策についてナトリウム溶融塩型腐食という重大事象を考慮に入れず、また蒸気発生器の伝熱管破損事故時の対策について高温ラプチャ現象発生の可能性について安全審査を欠落し、また炉心崩壊事故については現実に発生しうる事故としての安全審査を欠落させたものである。ことは、万が一にも重大事故を起こしてはならないプルトニウムを燃料とする原子炉の安全性に関わる問題である。伊方高等裁判判決の枠組みにしたがって判断すれば、安全審査の過程に看過しがたい重大な過誤欠落があったことは明らかであり、許可の違法性を認め無効を言い渡した名古屋高裁金沢支部判決は正当なものであった。
 ところが、この判決は、基本設計の安全性に関わるかどうかについても行政の合理的な判断に委ねられているとし、行政の判断の尊重を口実として極端な行政追随を行うものであり、司法のあるべき姿とは大きくかけ離れた不当なものであって、我々は強く抗議する。このような判断の下では、原子力訴訟そのものが成り立たなくなってしまうであろう。
 もんじゅはプルトニウムを燃料とする、未だ研究開発段階の高速増殖炉である。世界的に見れば、高速増殖炉の「夢」は敗れ去り、アメリカ・ドイツ・イギリス・フランス等では開発は終わりを告げている。我が国においても、高裁判決の指摘した危険性に加えて、開発目的も失われ、実証炉など今後の開発の目処は全く立っていない。
 我々は、このような不当判決に屈することなく、今後も、もんじゅを廃炉にすべく、なお一層の努力を尽くす所存である。今後とも、全国の皆様のかわらぬご支援をお願いする次第である。

2005年5月30日

「もんじゅ」訴訟原告団
「もんじゅ」訴訟弁護団
原発に反対する福井県民会議
もんじゅ訴訟を支援する会