4月2日の交渉で回答のなかった点に関する質問書
と電話回答(4月16日)


3月26日、コジェマ社との「基本契約」発表の際、貴社が公表した「海外MOX燃料調達の今後の進め方について」等に関する質問事項

関西電力社長 藤 洋作 様
2004年4月5日


[1]「基本契約」締結までに行ったことに関して

(1)既に終了している「契約準備」として何を行ったのか、具体的に明らかにしてください。
 海外加工メーカーは3社あり、製造能力、製造・使用実績、財務能力および当社の要求事項を満足できるかといった技術能力等を総合的に検討した結果、メロックス工場が当社の要求する品質を満たす見通しが得られたので選定した。メロックス工場でのMOX燃料の豊富な製造実績が大きなポイントになった。

(2)貴社の「MOX燃料成型加工標準仕様書」とは具体的にどのようなものですか。それを公開してください。
 当社のノウハウに関することが書かれているので公開できない。MOX燃料の成型加工に関してMOX燃料元請け会社、MOX燃料成型加工会社に対する、当社の要求事項をまとめたものです。その中身は、品質保証上の要求事項、MOX燃料が満たすべき技術条件、保証・補償に関する当社独自の要求事項を示しており、ノウハウに関するため公開できない。

(3)コジェマ社と「基本契約」を結ぶにあたって「製造能力」を評価したと述べていますが、「製造能力あり」とした根拠は何ですか、具体的に明らかにしてください。
 詳細な評価結果については、今後の当社のビジネスに差し障りがあるため、差し控えさせてほしい。
 (1)の回答と同じ内容です。

(4)既に終了した「資格審査」では具体的に何を行い確認したのか、明らかにしてください。
 (1)、(3)と同じ。総合的に検討した。


[2]これから製造開始までに行うことに関して

(1)プルトニウムスポットの出来具合、ペレット寸法データ、検査の判定基準(5・6判定や0・1判定)等は、どの時点で確認するのですか。
 判定基準は、本契約を締結する際に、加工メーカーと調整して締結する。
 スポットに関しては、基本的に「製造能力」の確認で行っているというニュアンス。はっきりした答えはなかった。

(2)「本契約」の前に確認し、市民に対しても情報を公開するのです。
 企業秘密をのぞいて、必要な情報を公開していきたい。

(3)MOX燃料の品質を確認するために、サンプル燃料は作るのですか。
 未定です。例えば、当社のサンプルを作らなくても、他社向けのペレットを確認できればそれでいいかもしれない。そういうことも考えられないことではない。


[3]情報公開等について

 「進め方」の1頁では、「・・・MOX燃料調達計画の節目で、実施状況を規制当局及び地元に説明し、確認を得ながら・・・確実に進めていきたい」と書かれています。

(1)「節目」と「ホールドポイント」は同じことですか。
 同じこと。

(2)福井県民や関西市民にも「節目」ごとに情報を公開するのですか。
 ホールドポイントでは国などに説明もする。プレスにも説明する。市民に対しても公開して説明する。


[4]その他

(1)添付資料2では、コジェマ社・メロックス工場の製造容量は145tHM/年と記載されています。145tHM/年の許可時期と内容について明らかにしてください。
 コジェマのHPに載っている。2003年9月に145tHM/年の許可を得た。

(2)「進め方」P8の基本契約の項目では、「品質保証計画書の提出を受け」となっています。コジェマ社の品質保証計画書は受け取っているのですか。そうであれば公開してください。
 入手している。契約上の守秘義務があるので当社からは公開できない。コジェマがいいと言えば公開できる。

(3)貴社は品質保証活動に関する最上位文書である「原子力発電に係る品質保証規程」を昨年10月8日に定めました。しかし保安院から「適切な品質保証活動を実施するには不十分」と指摘され、昨年12月22日、今年1月9日に改正しました。改正前と後の「原子力発電に係る品質保証規程」の文書を公開してください。
 社内資料なので公開は差し控えさせていただきたい。保安規定の中に一部が載るので、保安規定が認定されれば公開するので、見ることはできます。
 10/8と改訂版では大きな違いはありません。社長がやるべきことと下部がやるべきことを分けて書いていたが、改訂してこれを一緒にしただけです。
 交渉の時、「保安院も公開するだろうと言っている」と言われたことも主幹部門には言いました。しかし、公開できません。これが回答です。

(4)1999年当時、メロックス工場でMOX燃料を製造した際、コジェマ社の「製造能力」、「燃料の品質」をどのように確認したのですか。
 詳細な評価は今後のビジネスに差し支えるので、ひかえさせてほしい。総合的評価を行った。

上記内容については、4月9日(金曜日)までにご回答ください。


2004年4月5日

グリーン・アクション 代表:アイリーン・美緒子・スミス
京都市左京区田中関田町22−75−103 TEL 075-701-7223 FAX 075-702-1952

美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会 代表:小山英之
大阪市北区西天満4−3−3 星光ビル3階 TEL 06-6367-6580 FAX 06-6367-6581