樋口健二さん写真展「事故翌日の東海村」
        11月14日〜16日 エルおおさか 第5ギャラリー 
   アンケートに寄せられた声


 3日間で100名の方が写真展に足を運んでくださいました。会場入口に立てた大きなカンバン(ベニヤ板一枚分)を見て、普段、反原発運動に関わっていない方々が多数参加されました。アンケートにも60人以上の方が書いてくださいました。一部を以下に紹介します。

●男、21歳、美浜の会ニュースで
写真で生で見ると改めて異常な光景が広がるように思える。来週講演会もあると聞いたのでその時でもいいと思ったが、樋口さんの写真を早く見たかったので今日来た。何度見てもサーベイメーターが一人一人にあてられていく光景は異様としか思えない。町の光景も核施設と隣り合わせなんだということがひしひしと伝わった。この状況そのものをまず何とかすべきではないのだろうか。


●女、37歳、会場の近くにいて
恐いです。子供や妊婦の方や、これからのことを考えるといてもたってもいられなくて、涙がでてきます。私の実家は新潟の柏崎です。人ごととは思えません。


●女、31歳、姉から
住民の不安そうな表情が印象的だった。これから先ずっと不安とともに生活していかなくてはいけないのはつらいと思う。そしてそれは、自分とは関係のないことではなく、自分にも、また自分の知り合いにも起こりうることだと感じた。


●女、40歳、美浜の会のちらしで
住民の不安げな顔、10年後、20年後の心配・・・・。無知ではいけない、黙っていてはいけない、明日は我が身。


●女、62歳、この会館にきて
恐ろしくて足が震える思いです。こんなことがあっていいのでしょうか。生ぬるい社会に生きている不安が身の毛をよだたせます。これで先進国といえるのでしょうか。もっともっと後世のためにも皆がきびしい目ですべてを真剣に生きなければと思います。


●女、ちょうど通り合わせて
テレビのように流れるのではなく静止して心に止めて見られるのがいいと思いました。あの3人の方はどうなったのか、いまでも気になっています。


●男、58歳、通りがかり
写実的な鋭い視野で印象的だった。


●女、63歳、同じ会館で開催中の書道展にきて
目に見えない大きな被害だと思ってましたが改めて驚いています。


●男、31歳、インターネット
テレビ等の報道では伝わってこないような地元の方々の怒りや不安がダイレクトに伝わってくるような感じがしました。政府やマスコミのいう「安全宣言」がどんなにひどいものか怒りがこみ上げてきました。ゴーストタウンとなった街を写した写真と、廃墟となったチェルノブイリ周辺の村々、街の映像が重なるような感じがします。「屋内退避」とは体のいい外出禁止命令だったのですね。原子力行政の非人間性を感じました。


●男、36歳
普通の人々を写した物が、身近に感じて恐かったです。


●男、46歳、会場にきて
恐ろしいことですね。核を使ったり平和利用などとてもできるものではない。国際的に考え直す必要がある。


●男、71歳、たまたまここに来て知った
手抜き作業の結果がこの事故を起こしたことに腹が立つ。危険であることは百も承知のことである。それだけ平素の管理をより厳重にしなくてはと思う。


●男、51歳、当センターに来て
被害金額の大きさには想像を絶するものがある。その責任は誰が負担できるのであろうか?製造工場でのマニュアル不備等の無知が大きな惨事につながるということを改めて感じる。


●男、63歳、たまたま労働委員会に出席したら1Fに掲示板が出ていたのでそれを見た
生々しい現場写真を見せて下さってありがとう。こういう展示をするのはお金も手間もかかりますが、頑張って下さい。Pull Thermal?、原発反対です。絶対に


●男、47歳、今日会場に来て
大変ショッキングでした


●58歳、美浜の会ニュース・チラシで
新聞やテレビの報道だけでなく、こんな風にていねいなコメントもついて目の前に並ぶと、初めて事故を知ったときの感覚までよみがえってきます。日々の多忙の中で薄まっていくものを自分の中に定着させる機会でした。ありがとうございました。


●女、46歳、友人から
白黒は鬼気迫るものがある。そして、樋口さんの写真には事実の生々しさを改めて思いだけでなく、訴えかけるすごさがある。子供の不安な顔、母親の姿、まだ知らされていない放射能放出のことが写真から見て取れる。今や“他人”ごとではないと皆が考えるようになっていくようにしなくては・・・。


●女、46歳、たまたま
いたいけな子供の表情がなんとも痛ましく感じられました。国に補償を、安全政策のごまかしはもう許されません。


●女、34歳、エルおおさかにきて
写真のコメントが分かりやすかった。この国はどうなっていくのだろう?と不安になる。


●女、55歳、通りがかりに
“恐怖”が身近に感じられた


●女、41歳、ニュース・チラシ
ゴーストタウンと化した町並みが不気味です。それが住民避難ではなくて閉じ込められて現出した光景だと思うとなおさら背筋が寒くなりました。


●男、59歳、当会場
生々しい写真でした。大阪で起こったら恐ろしい・・・。熊取にあるし・・・。


●男、54歳、会館に来て
よくこれだけの撮影をされていたものだと感心しております。ご苦労もおありだったと思います。


●女、40歳、会場に来て
不安そうに放射能検査を受ける人々の顔に、他人事ではない、もしも自分が・・・と思うと早く原発やその関連施設がなくなってほしいと思います。2000年問題のWASHキャンペーンからもいろいろ資料をいただいてます。


●女、61歳、通りすがりにエルおおさかに来て
本当に恐い。被害にあわれた方には今後、補償を考えねば・・・大阪に住む我々は原発のある県のおかげで電気を使わせてもらっていることを心にとめなければと思います。原発を取り扱う人たちのズサンさにぞっとします。


●男、56歳
ずさんな管理で住民に不安をあたえたことが克明に写されている。国民の一人として大きな関心と不安を感じた。


●女、24歳、本日前で
これが、ついこの前の事件だと思うと恐い思いです。本当に住民が、何の施設かわからずに平和な暮らしをしていたと思うと胸が痛みます。


●女、19歳、ビルの前
人の表情がどれも、悲しそうで、心が痛む。こんなことは二度と起きないでほしい。


●女、18歳、会場のかんばん
不安そうな人々の顔が印象に残る。


●女、26歳、会場のカンバン
以前高校の授業で原発の危険性を取り扱ったこともあったので、もっと地域社会の声を生かさないといけないと思った。ただきがかりなのが、以前聞いたか知ったかで、日本の主要な原発施設を攻撃目標にしたら1、2日で全滅できる(放射能で)という話だ。最近の新聞で日本は原発施設を決して攻撃目標にしてはいけない条約を認めていないという。昔、広島・長崎(長崎は小倉の都合上予定が変わった被爆地)その他その場に居合わせた様々な人々、朝鮮半島の方々、留学生の被害という悲劇がありながらも平和利用という形で原発を利用するのかわからなかった。すべての核実験犠牲者も含めて20世紀のつけを子供たちに残してはいけない。


●男、34歳
写真を見るだけでは(被曝した重体の3人の写真以外は)普通の風景。色もなければ匂いもなく、被曝しているときには痛みも感じない放射能の恐怖を感じる。今後も、こういう写真展をがんばって続けて下さい。


●女、56歳,通りかかって
写真では原爆のように目に見えた悲惨さがなく、これがかえっておそろしい。





■以下は美浜の会に寄せられた手紙です


前略、夫が樋口様の「事故翌日の東海村」の講演会&写真展のチラシを週間金曜日講演会でいただきました。
 「よくぞしてくださった!!」と、勇敢にいどむ大阪の会に、熱い感謝の気持ちでlove letter させていただきます。あてにならない公の対策を待っていても、無駄とは思わず、検査の結果を信ずる人たち。所沢のダイオキシンも同じですが、ねつ造された数値であるいは不思議な安全基準でなだめられるのはイヤです。
 きっと生の写真で人々に訴えることはまやかしの数値の何層倍も真実を語ってくれるのではないかと確信しております。
 樋口様は、被曝労働者を撮り続けてこられたとのこと、東海村事故よりはるか前から、スポットのあたってこなかったあるいは、もみ消されてきた方々の立場をうつしてこられた姿勢にうたれます。
 どうか、これからも、おからだを大切に、ますますのご活躍をなさいますようにと、心より、お祈り申し上げます。
                       かしこ




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