関電は全ての原発をただちに停止し、廃炉にせよ 集会決議

 福島原発震災は、原発が巨大地震と大津波に耐えられないこと、ひとたび大事故を起こせば取り返しのつかない放射能汚染と被ばくをもたらすことを日々まざまざと見せつけている。
 東日本大震災は、M9.0の巨大な地震のエネルギーと37.9mにも達したとされる津波によって、東北地方に壊滅的被害を及ぼしている。福島原発にも14m以上の津波が襲ったとされている。東電と国は「想定外」と繰り返しているが、原発事故に「想定外」など許されるものではない。
 しかし、このような事態を受けてもなお、関西電力は原発を止めようとしない。震災発生後も定検で停止中の3基を除く7基と調整運転中の1基(大飯1号機)を動かし続けている。
関電の耐震安全性評価では、美浜原発でM7.7、大飯・高浜原発でM7.4までしか想定されていない。東日本大震災では、約400km以上にわたる活断層が連動して動いた。ところが、関電は、和布―干飯崎沖断層から関ヶ原断層にいたる約100kmの活断層の連動によるM8クラスの評価さえ退けている。また、津波の高さは、美浜原発で1.57m、大飯原発で1.86m、高浜原発で1.34mまでしか想定されていない。関電の原発も巨大地震と大津波には耐えられないのは明らかである。
若狭の原発で原発震災が起これば、若狭・福井県は壊滅状態に陥り、隣接の京都府、滋賀県はもとより、関西全域を含む広範な地域が放射能に汚染される。関西の水瓶である琵琶湖も汚染され、深刻な被害が起こることになる。
しかし関電は、電源車の配備や可搬式非常用ディーゼル発電機、防護壁の設置等、場当たり的対応で、これまで通り原発を動かし続けようとしている。
 定検中の原発に対しても、わずか3つの定検項目を増やしただけだ。これらの点検が終わり次第、高浜1号機と美浜3号機を起動しようとしている。
 また、関電は3月28日、予定通り今夏に高浜4号機でプルサーマルを実施すると表明している。福島原発震災では、プルサーマルを行っていた3号機でも炉心溶融が起こり、水素爆発により建屋が破壊され、原子炉格納容器も破損している恐れがある。福島第一原発敷地内では既にプルトニウムが検出されている。大量のプルトニウムを含むプルサーマル炉の事故は、より甚大な放射能汚染と被ばくをもたらす。

私たちは関電に対し、以下のことを要求する。

調整運転中の大飯1号機を即時停止すること。稼働中の7基の原発を即時停止すること。
定検中の美浜1号機、高浜1号機、大飯3号機は運転再開しないこと。
高浜3号プルサーマル炉を即時停止すること。高浜4号プルサーマル計画を中止すること。
関電の全ての原発を廃炉にすること。

2011年4月9日
周辺住民の避難拡大!脱原発への転換を!4・9緊急大阪集会参加者一同


(11/04/09UP)