「脱原発世界会議」登壇者有志の緊急声明

経済産業大臣 枝野幸男 様
原子力安全・保安院長 深野弘行 様

「ストレステスト意見聴取会」について
傍聴者締め出しの撤回と「利益相反」委員の解任を求めます

 東電福島原発事故により、地球上の大地も川も海も空も食物も放射性物質で汚染され、世界中の人々が影響を受けています。今、世界中が福島事故の収束と日本の今後の脱原発政策の早急な実施に注目しています。
 私たちは、福島のような事故を二度と繰り返さないために、1月14日から15日まで横浜で開催された「脱原発世界会議」に出席するために集まりました。日本側登壇者の責任において、以下を緊急に要請します。
 枝野経産大臣は、就任時に情報公開を強く指示されたと聞いています。即時に善処してください。

1 傍聴者を会議会場から締めださないで

 次回1月18日のストレステスト意見聴取会には、会議室での傍聴が許可されないと発表されました。定期点検中の原発の再稼働問題が緊急の重要課題である現在、それに緊密に関わるストレステスト意見聴取会は、密室で議論されるべきではなく、会議室での傍聴を許可することが民主主義の原則に従うものです。
 是非とも同室で傍聴できるように善処願います。

2 利益相反行為を許さず、原発業界から寄付を受けている委員を解任して

 司会役の岡本孝司委員を含め、原発業界から寄付を受けている委員たちが3人もこの会の進行を主導していることは、許されません。原発大事故のあとの原発の再稼動にかかわる重要事項の決定に、利益相反行為の可能性のある者たちを起用することは、言語同断です。即刻、岡本孝司、山口彰、阿部豊の3委員を解任して下さい。

以上、強く要請します。

2012年1月15日 

脱原発世界会議 登壇者有志

雨宮処凛 作家・活動家
飯田哲也 環境エネルギー政策研究所(ISEP)所長
岩上安身 ジャーナリスト・IWJ 代表
金子勝  慶應義塾大学経済学部教授
鎌田慧 ジャーナリスト
河合弘之 弁護士・脱原発弁護団全国連絡会代表・浜岡原発差止訴訟弁護団長
川崎哲 ピースボート共同代表
阪上武 福島老朽原発を考える会代表
鈴木かずえ 国際環境NGO グリーンピース・ジャパン
アイリーン・美緒子・スミス 環境ジャーナリスト、グリーン・アクション代表
豊田直巳 フォトジャーナリスト
伴英幸 原子力資料情報室共同代表
マエキタミヤコ 広告メディアクリエイティブ(サステナ)代表
松田美由紀 女優・写真家
満田夏花 国際環境NGO FoE Japan 理事
山本太郎 タレント・俳優
(アイウエオ順)

連絡先:「脱原発世界会議」実行委員会
(この件問い合わせ:グリーン・アクション 090-3620-9251 スミス)

(12/01/16 UP)