4/2関電交渉 速報

「BNFLは過去に英国防省に劣化ウランを供給していた」
「それが劣化ウラン弾に使用されたかどうかは確認していない」

「高浜MOXの返還時期が明らかにならなければ、SMPとの契約は問題にならない」



 4月2日、関西電力と交渉を行いました。前回(2月27日)の交渉で積み残した質問に対する回答を得るためです。
 BNFLが劣化ウラン弾の製造に関与していたという問題については、「過去に英国防省に劣化ウランを供給していた」ことは認めました。しかし、驚くことに、その劣化ウランが劣化ウラン弾に使用されたかどうかは確認していないというのです!「なぜ確認しないのか」「サンドイッチにでも使われたというのか」と追及しても、何も答えません。
 関電は冒頭に「BNFLは劣化ウラン弾を製造していません」「弾はいろん部品からなっている」等を繰り返し、私達の質問を意図的にねじ曲げた回答を行いました。質問は「BNFLが劣化ウラン弾の製造に関与しているという事実を知っていたのか」というものです。そしてやっと答えたのが、上記の回答です。BNFLは劣化ウランを供給していたが、その先は知らない、という全く無責任な発言です。「過去とはいつのことか」「どのくらいの量を供給したのか」についても「分かりません」と述べるだけです。
 また、「BNFLとコジェマの軍事部門との関わりは調査したかどうか分からない」と回答しながら、「当社は原子力の平和利用を進めている」「BNFLもコジェマも再処理委託には適している」という始末です。
 さらに、米国等に委託しているウラン濃縮で出た劣化ウランは、「所有権をその国の濃縮会社に移転している」、「タダで移転している」「所有権を移転しているから、その先どう使われたかは知らない」と言うのです。すなわち、関電の濃縮委託で出た劣化ウランが劣化ウラン弾に混入している可能性は否定できないということです。
 BNFLの新MOX工場(SMP)との契約問題については、「いっさい白紙状態」「契約については何もない」と答えました。またデータねつ造が行われていた高浜MOX燃料については、「返還の時期が明らかにならなければ、この問題について目途がついたとは言えない。そのためには返還ルートとルート諸国の了解等も含まれる」と初めて答えました。
 今回の交渉でも、関電はとにかく「明確なことは答えない」という姿勢です。そのため再度質問書を作り、回答するよう要求しました。



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