Germany question US on plutonium

ドイツはプルトニウムについて米を問いただす

BBC 2001年1月18日



 米軍がバルカンで使用した劣化ウランの弾頭を持った兵器が、高い放射能のプルトニウムで汚染されていたかもしれないということが明らかになった後に、ドイツはワシントンからの回答を要求した。
プルトニウムについての批判が、ヨーロッパ中で懸念の新しい波となって火を噴いたが、そこではすでに多くの政府が、兵士達が劣化ウラン弾によるガンの危険の増大に直面している恐れについて、調査を指示していた。

 ドイツの国防大臣ルドルフ・シャーピングは、ドイツ・テレビが最初に報告した、プルトニウムに汚染された砲弾及び装甲車が使われたという疑惑は、出来る限り速やかにはらしてもらわなければならないと述べた。「これは重大な申立であり、我々はそれを真剣に取り扱わなければならない」と彼は述べた。ベルリンの米大使館員テリー・スネルは、シャーピングのオフィスに呼び出され、そこで十分な説明が要求された。

 「フランクフルト・アルゲマイネ・ツァイトンク紙」によれば、ゲハルト・シュレーダー首相は、その問題は将来の共同軍事海外派遣に関して重大な結果を招くこともあり得ると示唆した。さらにいくつかの試験が、現在、ミュンヘンにある、ドイツ放射線防護協会によって行われようとしている。スイスとスペインは、プルトニウムの使用の可能性についての懸念を表明し、既に劣化ウラン砲弾に関する証拠を集めている彼らのチームに対し、プルトニウムをチェックするよう指示した。イタリアでは、国防大臣セルジオ・マタレラはもしプルトニウムが使われていたとすれば、劣化ウラン砲弾が引き起こす健康リスクは増大すると述べた。

 今週、国連は、リサイクル・ウランがコソボから回収された劣化ウラン兵器の破片の中で発見されたようだと語っていた。リサイクル・ウランの放射能は、劣化ウランのそれよりも高い。そして、スイスの専門家たちは、もし再処理ウランが用いられたとすれば、プルトニウムも存在することは「大いにありうる」と述べた。スイス連邦科学技術研究所によれば、核燃料の再処理の過程でのウランとプルトニウムの分離は、一般に痕跡を残すだろうという。



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