【翻訳資料】

火災による放射能拡散の脅威
WISE News 530 2000年5月26日


 国連報告では、「我々の主要な懸念は、森林火災である。火災が起きれば大気中に放射性物質をばらまく雲は、風が吹くがままに広がるからだ」と指摘されている。5月にも、汚染区域で新たな火災が起こった。この火事の影響は、ウクライナとベラルーシ両政府により過小評価されて伝えられている。
 ロイターニュースサービスの報告である。
5月15日「ウクライナ政府は、チェルノブイリ近辺の火災に関する脅威はないと言明」、5月16日、「ベラルーシ政府は、湿原の火災からの放射能汚染の脅威はないとのべた」。ベラルーシの民間防衛本部の役人は、「乾燥と強い風のために、火災は大きく広がった」という。彼は、「1000人の消防士が、おおよそ1400ヘクタールの泥炭地で消火活動を行った」と付け加え、 火災とチェルノブイリ爆発により損なわれたウクライナとの国境付近では、3カ所が燃えたと述べている。しかしながら、彼は汚染された地域では放射能の増加がなかったとの見解を示し、また原発周辺30キロメートルの立入禁止ゾーンへは火が広がらなかったと述べた。アメリカ合衆国は近く専門家チームを派遣し、チェルノブイリ近辺での火災がベラルーシの放射能レベルを増加させていないかどうかを調べる予定である。



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