刈羽村住民投票勝利を受け
高浜原発からの使用済燃料搬出の中止を求める申入書を
関西電力に提出しました



 刈羽村での歴史的勝利万歳。真剣に闘った多くの人たちすべてに深く感謝します。本当にごくろうさまでした。この住民投票はこれまでの反プルサーマルの流れを集約した天王山。これでプルサーマルは基本的にほぼ息の根を止められたということができるでしょう。
 当面、この勝利を刈羽村、柏崎市、新潟県、国政の各レベルで確認させるとともに、情勢が新たな段階に入ったことを確認し、新たな観点で運動に取りかかる必要があると思われます。
 私たちは本日(5月28日)、差し迫っている高浜原発からの使用済燃料搬出の中止を求める別紙の申入書を関西電力に提出しました。さらに、6月10日には下記の集会を開いて、刈羽村住民投票について現地からの報告を受け、その結果の意味について議論を深め、新たな段階に至った使用済燃料=核のゴミ問題について意思表明を行うつもりです。
今回、私たちが高浜原発からの使用済燃料搬出に反対したのは、プルサーマル計画が暗礁に乗り上げ、その実施がほぼ不可能な状況に至ったという事実認識に基づいたものです。この認識に立てば、必然的に、再処理施設が目的を失うことによって、使用済燃料=「リサイクル燃料」はただの核のゴミと化し、「中間貯蔵施設」=「リサイクル燃料貯蔵施設」は永久的な核のゴミ捨て場と化すと判断することになります。したがって、使用済燃料の搬出が強行されれば、青森の人たちに、改めていわれのない核のゴミを押し付けることになると考えざるを得ません。
私たちの今回の申し入れ行動は、この新たな情勢判断からストレートに必然的に生じたものとご理解ください。原発立地点の人たちの懸念は理解しますが、今回の申し入れは、事実として誰もが認めざるを得ないような、新たな客観的な状況が生まれたことを示したものです。
 今回の刈羽村住民投票に向けて、経済産業省の平沼赳夫大臣が実に貴重なビラを配布してくれました。彼がわざわざビラを配布したのは切羽詰った状況からでしょうが、その行為は住民投票を重視し、プルサーマル・ノーと出てもその結果を尊重せざるをえないことを予定しています。そしてまさしくノーの結果が出たことによって、彼がビラの中で公認した使用済燃料を六ヶ所村に「運び出すわけにはいかない」との判断が、そのまま生きることになりました。私たちはこの大臣の見解を重視し、最大限生かして使うべきだと考えます。
 さらに平沼ビラでは、「原子力発電所の中に使用済燃料が溜まり続ける場合、・・・やがて運転を停止しなければならなくなります」と認めています。すなわち住民投票の結果、原発の運転停止問題までが浮上するような情勢の新たな段階に入ったことを、私たちは自覚せざるを得ません。
 私たちの現状認識と行動について、ぜひみなさまからのご意見やご批判をお待ちしています。いまは現状認識などについて多くの掘り下げた議論が必要なときだと考えます。
また同時に、同様の議論や行動が各地で起こることにも期待を抱いています。ご参考までに、六ヶ所への使用済燃料搬出予定表を別に添付します。

刈羽村住民投票勝利報告集会-関電の原発から青森への使用済燃料搬出に反対しよう
     日時:6月10日(日)1時〜4時半; 場所:総合福祉センター(芦原橋)
           第1部 刈羽村住民投票の報告 武本和幸氏(刈羽村)
           第2部 住民投票結果を受けての討論、決議

 2001年5月28日
                            グリーン・アクション(代表:アイリーン・美緒子・スミス)
                            美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(代表:小山英之)



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