東電の使用済み核燃料「中間貯蔵」構想
「中間貯蔵」たらい回しで「永久貯蔵」

 4月11日、東京電力は、むつ市に建設を狙っている使用済み核燃料「中間貯蔵」の事業構想を発表しました。東奧日報の12日の記事によると、記者会見の中で、50年後の搬出先はどうなっているのかと問われ、東電の桝本副社長は「今のところ、確たる計画を持っていない」と述べた上、「いずれ立地される他県の中間貯蔵施設への搬出も選択肢の一つとの認識を示した」との事です。驚くばかりの構想です。むつの中間貯蔵施設に搬入して、50年後にまた別の「中間貯蔵」に持ち込むというのです。まさに、たらい回しです。むつの「中間貯蔵」には、また別の「中間貯蔵」から使用済み燃料がやってくるというわけです。そうやって「永久貯蔵」を狙っているのです。
 東奧日報の記事は「六ヶ所再処理工場に続く第二再処理工場へ搬出するという説得力に乏しい従来の説明を修正した格好だ」と述べています。確かに、「第二再処理工場へ搬出」などとはもはや言えなくなっています。そのかわりが「中間貯蔵」たらい回し構想なのです。
 たらい回し構想は、多くの「中間貯蔵」を必要とします。東電・電力各社は、次々と「中間貯蔵」の建設を狙ってくることは明らかです。「中間貯蔵」を阻止しましょう。