東海村事故の被害、原子力批判の世論の広がりから、九州電力は、地元への申し入れを進めていたプルサーマル開始の凍結を決定しました。この報道をうけて、10月4日、急遽、関西の市民グループから約20人が集まり、関電にプルサーマル中止を迫る緊急要請行動を行いました。
 この日、関電秋山会長は記者会見で高浜・プルサーマルを予定どおり11月に実施すると述べていました。関電は私たちの要請行動に対し、これまでにない横暴な対応をとってきました。交渉のための部屋を用意しておくよう事前に伝えていたにもかかわらず、部屋には入れない、玄関でやると安部広報課長は言ってきました。全員で抗議をして、やっと小さな部屋に私たちを通しましたが、今度はマスコミは入れないとマスコミ関係者をガードマンが取り押さえる始末。記者たちも「これが情報公開ですか」と抗議し、全員、交渉の場に入ることができました。
 各グループから要請文を手渡した後、「東海村で大惨事がおき、九州電力も東海村の事故を受けてプルサーマルを凍結決めた。関電も中止するべきではないか」との私たちの要請に、安部広報課長は、目の前にいても聞こえないくらいの小さな声で「東海村の事故を真摯に受け止め、プルサーマルを実施したい」との文言を繰り返すばかり。「事故後、プルサーマル開始をどうするのか検討したのか」と質問しても、沈黙し、誰もが新聞やニュースで知っている、今回の東海村事故の概要を話し出し、「何が言いたいんですか」と市民に指摘され、また沈黙。私たちは、責任ある回答のできない安部氏ではなく、プルサーマルについてきちんと話のできる人との交渉の場を設定するよう、日時も指定して申し入れました。MOX燃料のデータ改ざんについても、関電が調査した膨大なBNFLのデータ(A4ファイル7冊分・今のところ福井県庁で情報公開条例を利用してコピーを取るしか手段がない)をフロッピーで公開するよう申し入れました。
 しかし、翌日、関電は私たちが申し入れた交渉を拒否しました。フロッピーデスクも公開しないと回答してきました。高浜現地の住民が申し入れた交渉も断ったそうです。なにがなんでも11月開始のために、関電は住民の声は一切聞かないつもりです。
危険なプルサーマルを強引に押し付けようとする関電に怒りの声を集中しましょう。



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