福井県知事宛のメールにご協力ありがとうございました
〜全国からさまざまな思いをこめて518通〜


 美浜の会では、関西電力のMOX燃料製造契約を阻止するため、西川一誠福井県知事に「MOX契約を認めるな」のメール・ハガキを送ることを呼びかけ、ホームページ(HP)にメールのコーナーを設置しました。この呼びかけに応え、全国から、私たちも驚くほど数多くのメールが寄せられました。ご協力ありがとうございました。心より感謝申し上げます。1つ1つのメールが、私たちや福井で反対されている方々にとって、大きな励みとなりましたし、知事にも大きな圧力になったことでしょう。
 美浜の会HPを通じて福井県知事に送られたメールは、約3週間の間に518通となりました。これは、一昨年の新潟県刈羽村長へのメール行動をはるかに上回る数です。北海道から九州までの全国各地から寄せられました。反原発運動はもとより、環境保護や平和など様々な運動に取り組んでおられる方々も、メールやメーリング・リストを通じて呼びかけてくださいました。さよなら原発神戸ネットワーク、グリーンピース・ジャパン、グリーン・アクション、アジェンダ・プロジェクト、ふくろうの会などでは、HPでも紹介していただきました。
 開始当初は、ポツポツという感じだったのですが、HPなどで広く紹介されるようになった3月10日頃から急に増え始め、1日に50通近く殺到するようになりました。また、知事が15日に突然MOX契約了承を表明してからは、それに対する抗議のメールが続々と寄せられました。知事宛のメールのうち、美浜の会にコピーを送っていただいたものは、HPでご紹介していましたが、1日に数十通ともなると、手作業で掲載するのはなかなかの重労働で、担当者としてはうれしい悲鳴をあげる状態でした。
 メールに込められた思いは様々です。プルサーマルはもちろん原発自体を止めなければならないというメールが数多く寄せられました。そのためなら、もっとエネルギーを節約するよう自分の生活を見直していきたい、少しぐらい不便になってもかまわない、という声もありました。
 北海道、青森、石川、島根など地元に原発・原子力関連施設を抱える県、また山口など原発立地計画がある県からは、自らが普段感じている不安と重ね合わせる声が寄せられました。福井県に何らかの関わりを持つ方々のメールには、福井県の自然や人々に寄せる思い、そしてそれが原発事故によって奪われることへの恐れが、切々と書き綴られていました。福井県在住の方はもちろん、福井出身の方、家族が福井に住んでいる方、以前旅行などで福井を訪れた思い出のある方、そして、かつての重油流出事故の際にボランティアで駆けつけた方、などなど。
 特に印象的だったのは、目先の利益のために、将来の世代に残すべき自然や生活を犠牲にすることの愚かさを訴える声です。プルサーマルを受け入れることで、当面はカネが地元に転がり込むとしても、その代償として重大事故が起きてしまえば、貴重な自然もそこで人々が築いてきた生活も一瞬にして失われ、半永久的に人が住むこともできない土地になってしまう。これまで幾度となく繰り返されてきたカネのための環境破壊を憂い、これ以上汚さないで欲しいという切実な訴えでした。
 多くの方々の訴えにも耳を傾けず、知事はMOX契約を了承し、関電はコジェマとの契約を発表しました。しかし、プルサーマル実施までにはまだまだ一山も二山もあります。今回の知事へのメール行動を通じて広がり、深まった全国の方々との絆を、今後の運動に活かしていきたいと思います。まずは、年内のコジェマとの本契約阻止に全力をあげたいと思います。また、ご協力をよろしくお願いいたします。