報告 プルサーマル反対と六ヶ所再処理反対を結ぶ4・28市民の集い


 BNFL不正燃料を返還する輸送船が英国を2日前に出航し日本に向かっているこの日、グリーン・アクションと美浜の会の主催で大阪市内で開催された集いに約80名が参加した。
 開会の挨拶で、主催者を代表してグリーン・アクションのアイリーン・美緒子・スミス代表はプルサーマル反対と再処理反対は今まさしく結びついてきており、本日の集いに関係する各地から多くのメッセージが寄せられていることを述べ、この集いをこれらの人々と私たちが結びつながって運動を進めていく上で有意義な場にしようと呼びかけた。
 第1部「関電のプルサーマル再開を止めるために」では、まずはじめに報告「高浜MOX燃料返還は2004年12月末までは実行できない」が行われ、燃料返還に使用する輸送容器の国土交通省承認における重大なミスと、しゃへいの評価でのPu241の過小評価について報告が行われた。続いてヨーロッパでBNFL社への非難が強まっており、アイルランド国会議員がThe Timesに「セラフィールドを閉鎖に!」の全面意見広告を載せたり、反セラフィールドキャンペーンとしてアイルランドで130万世帯に無料配布されたはがきが4月26日にブレア首相やBNFL社長などに送りつけられたことが報告された。MOX燃料製造の違法性の疑惑については、この間の関電との交渉で関電のMOX燃料がフランスのコジェマ社メロックス工場で許可が下りる前に違法に製造開始された疑惑が濃厚であること、東京電力は許可前だったことからMOXではなくウランでペレット製造試験を行っていた事実が報告され、最大の焦点である東電のコジェマ社製MOX燃料の廃棄を要求していこうとの提案がなされた。
 続いてメッセージの紹介が行われ、プルサーマルの地元である小浜市民の会、脱原発福島ネットワークの佐藤さん、柏崎刈羽原発反対地元3団体、そして再処理工場の地元である六ヶ所村の菊川さん、核燃料廃棄物搬入阻止実行委員会の平野さんからのメッセージが1つ1つ読み上げられ、参加者はその都度盛大な拍手で連帯の気持ちを表した。
 第2部「六ヶ所再処理工場を運転させないために」では、まず4月5日〜7日の青森行動の報告が行われ、大間原発や高レベル廃棄物、低レベル廃棄物などの諸課題を抱える中で再処理工場の稼働中止を求める署名の取り組みが開始されたことが報告された。続いて六ヶ所再処理工場の放射能汚染について、リーフレットの案に基づき詳しい解説が行われた。「六ヶ所再処理工場の稼働中止を求める署名」取り組みの呼びかけでは、リーフと署名用紙をセットにして放射能汚染の深刻さを広めて取り組んでいこうとの訴えがなされた。再処理工場付設の使用済み燃料貯蔵プールで漏水が続いているのに、関電などが使用済み燃料搬入を続けていることに対し批判していこうとの発言があった。
 まとめの挨拶で美浜の会の小山代表は、プルサーマル反対と六ヶ所再処理反対が実際に結びついて動いており、この動きをもっと前に進めるために署名で再処理工場そのものに反対する動きを作っていこうと述べ、この流れができると六ヶ所に運び出すわけにいかなくなった使用済み燃料をどうするのかということが問題になってきて、原発を止めることがリアルな問題として出てくると締めくくった。最後にアピールと抗議文「高浜発電所からの使用済み燃料搬出に抗議する」を採択した。



トップ