5/28関電・緊急申し入れ行動
★刈羽村民が示したプルサーマルNO!の意思を
  関電は真摯に受け止めよ!
★核のゴミと化した使用済み燃料の搬出を中止せよ!


 刈羽村住民投票での大勝利の熱冷めやらぬ5月28日、大多数の村民が示した「プルサーマルNO!」の意思を両手に掲げて、急遽、関西電力に赴き、緊急申し入れ行動を行いました。刈羽村民が30年目にして初めて示した「NO!」の意思と、高浜、福島に続き、柏崎刈羽でもプルサーマル実施が困難な状況になった現実を踏まえ、(1)プルサーマル計画の中止を表明すること、(2)核のゴミと化した高浜1、2号機の使用済燃料の青森県六ヶ所村への搬出を中止することを、関電に要求しました。13名が参加し、1時間以上にわたる激しい交渉になりました。
 広報グループの大森氏と小松氏は、冒頭で、住民投票の結果について、「東電管内のことだが、多大な関心を寄せ、推移を見てきた。昨日の結果を厳しく受け止めている。しかし、エネルギー資源に乏しいわが国にとって、プルサーマル計画は重要であり、進めさせていただきたいと考えている。ご理解を得るためにさらに努力したい。」と、暗記してきた関電の「公式見解」を述べました。しかし、「住民投票の結果を、プルサーマルを拒否するという村民の意思だと受けとめているのか?」と具体的に尋ねると、「反対が1925、賛成が1533、保留が131、云々」と、数字を並べ立てた後、「反対が賛成よりも多数を占めたということは承知しているが、投票の結果をどう受け止めるかは、刈羽村長が今日にも、新潟県知事と会談して、決めることで(!!)」と回答。刈羽村民一人一人が、真剣に悩みぬいて出した結論を軽軽しく扱う発言に、怒りの声が集中しました。
 また今回の行動は、高浜1、2号機からの使用済燃料の青森県六ヶ所村への初搬出が迫る中で行われました。そもそも、5月30日の交渉を要求していたにもかかわらず、すでに搬出準備作業を始めている関電は、搬出への抗議を恐れ、交渉日程を6月12日に指定してきました。
 プルサーマル計画の見とおしが不透明になった現実を前に、核のゴミと化した使用済燃料を何のいわれもなく青森に搬出することは許せません。経済産業省の平沼赳夫大臣も、刈羽村で配布したビラに「プルサーマル計画が進まず、原子力発電所における利用が進まないとなると、……使用済み燃料を原子力発電所からリサイクル施設に運び出すわけにはいきません。」と記述しています。この記述について、小松氏は正直に、「現実の姿を描いている」と述べ、 プルサーマルが進まなければ、搬出するわけにいかなくなることは認めました。しかし、初搬出を中止せよとの要求に、「船や季節の都合もあり、スケジュールに従って順次行うものなので」と矛盾した回答が返ってきました。さらに、せめて交渉日程を搬出前に変更してもらいたいとの私たちの要求に、大森氏は「核防護上、搬出日程を言えない。(搬出日がいつか)担当者には確認するつもりはない。ご要望として承る。しかし、交渉日は変えません。」との誠意のない返事に、「搬出後にしか、会わないとは、なんと無礼なことだ」と参加者から非難の声が相次ぎました。
 今回の申入行動は、刈羽村の勝利を受け、プルサーマルの展望がなくなった下での新たな課題に対する取り組みの第一歩となりました。


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