関電のMOX燃料輸送7月開始を許すな!
韓国では日本大使館に抗議活動



 関電は何がなんでも年内に高浜4号炉でプルサーマルを開始するため、7月中にも英仏から日本へのMOX燃料の輸送開始をもくろんでいる。政府や関電・東電は、積み出し港名や出港日さえ最後まで隠しつづけて輸送を強行しようとしている。輸送ルートになると予想される国々では、怒りと抗議の声が広がっている。国際的な反対運動と連帯して、MOX燃料輸送を阻止しよう。
 6月25日、韓国ではMOX燃料輸送に反対して、日本大使館前で抗議デモが行われた。高浜への海上輸送時にプサンから50kmもない沿海を輸送船が通過することになるからである。韓国環境保護運動連合(KFV)が呼びかけ、「日本の新たな脅威、プルトニウム輸送反対」、さらに「反プルトニウム、反日」などを掲げて30人あまりの人たちが約1時間抗議行動を行った。日本大使館はごう慢極まりない態度で、抗議文の受け取りさえも拒否した。行動の参加者たちはさらに活動を広げようとしており、7月中旬には、各国で時期を同じくして一斉に抗議行動を行うよう呼びかけようとしている。
 この日の行動には、日本のマスコミも約10人が取材にあたっていた。にもかかわらず実際にはどの全国紙も1行の記事も掲載しなかった。許し難いことである。日本の国民はMOX利用に対する世界の批判に目隠しをされた状態に置かれている。
東電のMOX燃料を製造したべルギーの燃料工場から積出港となるフランス・ラアーグへの輸送が行われる欧州でも、核物質輸送への広範な不安と反対の世論を背景に、グリーンピースなど運動団体が粘り強く抗議、監視活動を続けている。カリブ海諸国は「危険な核物質輸送にカリブ海を利用するな」と公式に声明している。
 MOX燃料は、新品でも通常のウラン燃料の使用済み燃料並みの放射能を持っている。その輸送は通常の核燃料輸送に比べてはるかに危険である。関電がプルサーマル計画を推進することは、陸上輸送が行われている欧州の人々、海上輸送ルートとなる多くの国々の人々に計り知れない危険を押し付けることである。この事実を多くの人たちに知らせていこう。MOX燃料輸送反対の声を広げていこう。




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