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なぜおかしいのかこんな情報はおかしい!?地域の「差別」ビラ?日本の町には、様々な宣伝用の看板や、ポスター、チラシ、パンフレットなどが溢れています。どれも見る人のことを考え、分かり易く、興味を持つように工夫されて作られているものばかりです。しかしすべてが良い情報とは限りません。私たち「外国人差別ウォッチネットワーク」では、特に多言語化された警告用のポスター、また外国人への差別を助長する表現を用いたポスターなどを収集し、どこがどうおかしいのかを検証しています。 まず、想像してみて下さい。 自分がA国に旅行や留学で訪れたとき、「日本人風外国人を見かけたら110番」と書かれた貼紙を見かけたらどう感じますか?あるいは日本語表記だけで、「ここは不審者警戒地区」と書かれた張り紙をみつけたら…? 自分は何もしていないのに、「日本人」というだけで、A国全体から嫌われているように感じ、決して良い気分にはならないのではないでしょうか? しかし日本の主要都市では、最近このような情報が数多く発見されています。以下の実例を見ながら、何故それがおかしいのか、皆さんも一緒に考えてみましょう。 ■パターン1:「特定の外国人への警告を意図したもの」![]() 場所:都内のアパート掲示版(2004年6月撮影) 作者:深川警察署、深川防犯協会 これには、中国語で「不審な人を見かけたら110番通報」と書かれています。黄色の下地に黒の字でとても大きく、威圧的に表記されているのがわかります。下の方に、小さく日本語で同じ文章が書かれていますが、何故この2つの言語のみで、さらに中国語だけが大きく書かれているのでしょうか? そこから、中国人対象の「警告」を意図したビラであることを伺い知ることができます。このようなビラは他の言語でも都内に散在していますが、日本語翻訳と異なる意味が書かれた警告情報も多く見受けられます。 ■パターン2:「?系」、「?風」![]() 場所:UFJ銀行の入口自動ドア(2004年4月撮影) 作者:築地防犯協会 このチラシには「途中狙い」犯として、「犯人は東南アジア系男もしくは男女連れ、中南米系男もしくは男女連れ」と表記されています。犯人がまだ確定していないのに、「?系」という極めて曖昧な表現を用いることで、その国の全ての人々、或は外見からどこの国籍か分からない人々へ対し「疑いの眼差し」を向けるように作られています。これに似たような用いられ方として「?風」という表現ををよく見つけます。ここでまた想像してみましょう。これがもし、「?県民風」と書かれていたらどうでしょう。そしてその県に自分が住んでいたら? これらが、いわれのない差別や偏見を助長し、それらの国の人を傷つける表現である事は明らかです。 ■パターン3:警告や犯罪防止目的以外のもの![]() 場所:都内某不動産会社(2004年9月撮影) 作者:都内某不動産会社S これは、都内某不動産会社Sの前に貼られた物件情報の一つで、「外国籍・ペット相談」と記されています。「ペット」と「外国籍」が一括りになっていますが、他にも「ペット・ピアノ・外国人可」と書かれたものもよく発見します。不動産物件にとって「ペット」と「ピアノ」はトラブルの元になるものですが、ここに「外国人」も入っているのはなぜでしょうか。情報を求めている人に対する親切心から書かれたものかもしれませんが、相手にとってこれがどれほど失礼なものか、立ち止まって考えてみたいものです。 悪い事をしていないのに、ハナから「トラブルの元」としてしか見なされていない人の気持ちになって考えてみましょう。 不動産会社のみならず、このようなあからさまな差別表現をよく見かけます。 ★「外国人=犯罪者・犯罪者予備軍」という見方は人種差別です 近年「治安悪化は外国人による犯罪が増えているため」との偏った報道が増え、それに伴い上述で紹介したようなビラ、ポスターなどが町で多く見受けられるようになりました。しかし、実際の警察庁発表の資料を分析すると、「外国人犯罪」が急増・凶悪化している、という指摘は不正確であり、明確な根拠の無い主張であることがわかります。 私たちがこれらの流れで最も問題だと考えているのは、個人の犯罪を、特定の国籍や人種などに結びつけ、「外国人=犯罪者・犯罪者予備軍」と見なす傾向が非常に高くなっている現状です。これらは偏った意識を人々に植付け、全くの不当な差別を助長するばかりか、その他の人権侵害をも助長することにつながります。そして、文化を超えた相互の理解を阻害し、多様性を楽しむ余裕、他者を思いやる心、信用する心を奪うものでもあります。 外国人或は日本人という枠にとらわれる事無く、相互のコミュニケーションを図り、信頼を高めながら今後の多文化共生社会に向けて進んでいく事ができるように、みなさんもまず立ち止まって想像するところから始めましょう。 -基礎知識-★国連の定める人種差別撤廃条約(あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約)では?日本も加盟しているこの条約は、「国又は地方の公の当局又は公の機関が、人種差別を助長しまたは煽動する事を許さない(第4条c)」と定めています。実例で紹介したチラシの作成・配布や、差別的な掲示方法は同条約に触れる人種差別であると考えられます。 ※同条約では、人種差別の定義を以下のように定めています 「『人種差別』とは、人種、皮膚の色、世系又は民族的若しくは種族的出身に基づくあらゆる区別、排除、制限又は優先であって、政治的、経済的、社会的、文化的その他のあらゆる公的生活の分野における平等の立場での人権及び基本的自由を認識し、享有し又は行使することを妨げ又は害する目的又は効果を有するものをいう」 全文をお知りになりたい方は以下へ http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jinshu/ |
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