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調査結果(エリア別)

池袋西口


調査実施日: 2005年2月26日
調査エリア:JR池袋駅西口、北西部繁華街


日本社会の多民族化が叫ばれはじめ10数年になる。職場や住居近隣で外国人に接触し、個人的に交流する機会もたしかに増した。しかし、それをもっとも感じるのはなんといっても街頭や商店、そして公共交通機関である。そこは、見知らずの日本人と外国人が接触し、同時に外国人が日本社会総体とむきあう場でもある。

2月26日冷たい小雨のふるなか3人の池袋西口メンバーとJR池袋駅におりたった。調査表とカメラを手にさっそくプラットホームの表示の調査にとりかかる。普段からも気をつけてみているつもりだが、調査の目でみれば新しい発見も、と期待をこめて表示をさがす。

予想したとおり、日本語表示にもちいられる英語表示は多い。改札付近もふくめ、駅構内では、少なくとも通常の方法で、路線地図から行き先をさがし、自動販売機で切符を買い、列車の方面案内で正しいプラットホームにたどり着くことだけは、英語でできそうだ。ただしこれは、日本語ができない人は英語ができるという前提のことであり、それ以外のことばでは、構内地図、列車の乗換え案内、出口案内、方面案内などの一部に中国語、朝鮮語の表記がみられた(写真1)。JRでは関西でもこの二つのことばの表示は増えつつあるようだ。

また外国語による表示の別の選択肢としてピクトグラムがあり、活用されているが、これは単純な内容にかぎられる。その点、漢字をもちいず表現をやさしくした日本語やローマ字による表記は、話せるが読み書きに不自由な在日外国人には(日本人にも)便利であろう。

一方、巨大な駅のこと、人ごみの中で必要な情報のある表示をみつけるのは用意ではない。これは外国人ばかりではなく、日本人にとっても同様なこと、ことばの問題以前の話でもある。この関係で、外国人利用者の利便を問題にするなら、日本の公共交通機関のごく基本的なシステムや利用の仕方の案内も随所にほしいところである。なにしろ外国人によっては、日本で始めて電車や地下鉄にのったり、(自動)改札、自動販売機を経験するひともいるのである。

全体として駅まわりでは、一頃言われたように外国語での表示は、禁止や警告にかぎられるといった傾向はみられない。またあきらかな差別標識もみられなかったようだ。英語偏重の傾向は否めないが、外国人を念頭に入れたサービスも次第に浸透しているようである。

駅周辺ではおもに北西部の繁華街の一角をまわった。銀行では当然のことながら、来客への暗証番号や引ったくりの注意、警官立ち寄り、防犯カメラ、機械警備など防犯警告が日本語であふれている。チェックした3店のうち2店はほとんどが日本語のみ、部分的に英語を併記したものが1店であった。めだったのは、その1店でみかけた、日英朝中に加え、スペイン語とおそらくペルシャ語かアラビア語とおもわれることばでの警官たちよりの表示であった(写真2)。防犯警告を意図したものであろうが、日本人へは外国人への注意を喚起する効果もねらったものらしい。

街頭での公共的表示に外国語が見られるのは、案内地図と自転車撤去警告である。地図では主な施設名が英語で併記され、標識の凡例が英中朝で書かれているものが多い。自転車撤去警告は英語と中国語が併記されており、付近に中国系住民の多いことが示唆されている。怪しげな飲食店街には「禁止拉客」という中国語での客引きの禁止のおおきなタテ看が目を引いた(写真3)。突如、ある店の入り口に、JAPANESE ONLYというのがあった。あきらかな「差別」表示だ。よく見るとソープランド。どうりでだれもはずしてもらおうとはいわない。食堂や不動産屋ならともかく、これで外国人が救われるならとおもったのはわたしだけではなかったようだ。 (HS)






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