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| 第8章 入管収容施設における処遇 | |||
8−2. 入管行政の透明性の確保 1) 入管行政にかかわるあらゆる文書の開示。たとえば、職員の研修のカリキュラムとテキスト、通達文書、入管行政関連法令により作成が義務づけられた文書など。 2) 行政措置にかかわるあらゆる書類を、当事者の第一言語により開示する。また、措置の具体的理由を本人へ文書により教示する。 3) 収容施設の視察・見学を、広く民間の研究者や、NGOにも認める。 4) 処遇規則、処遇細則、また手続きに関して入管で配布される文書を多言語化する。 8−3. 入管収容施設の一般的処遇の改善 5) 職員すべてにネームプレートの装着を義務づける。 6) 職員の労働条件を改善し、適正な配置を図る。 7) 職員に対する人権教育を強化し、国際人権基準に対する認識を徹底させる。 8) 被収容者の第一言語で書かれた収容規則、収容細則、その他収容施設内での心得を室内に置き、常時読めるようにする。 9) 収容設備を点検し、被収容者の良好な居住環境を確保するための改善を行う。戸外運動場のない施設については早急に作る。 10) 隔離室、戒具の使用に関しては要件を厳格に定める。 11) とくに隔離室については、被収容者が常時看視にさらされない構造とし、少なくともトイレは遮蔽する。 12) 電話、手紙、面会など外部との通信の機会を制限してはならない。通信の内容も制限を加えないことを基本とし、制限する場合の要件を厳格化する。 13) 医療スタッフを常駐化する。入所時の健康診断の義務化。医療の記録の義務化。医療の際の通訳の立会いを義務化。本人が希望する場合は、外部の医療機関へのアクセスを認めなければならない。 14) シャワーは、少なくとも隔日使用させることとし、希望する者に対しては毎日1回の使用を許し、1回の使用時間は20分以上とする。 8−4. 被収容者のケースワーク 15) 被収容者の抱える問題については、NGOとも連携を測り、解決に当たる。 16) 入管の警備官とは独立した部課にケースワーカー職員をおく。その任務は次の通りとする。 a- 被収容者の権利、健康状態、処遇一般について気を配る。 b- 必要に応じて大使館、病院やNGOなどの外部の機関と連絡をとる。 c- 収容令書発付権者や第三者機関に対し、収容の適否について具申できる。 8−5. 収容の要件の厳格化 17) 収容前置主義を廃止する。(「1-2-2 (2) 8)e-」参照) 18) 収容の要件を厳格化し、収容禁止の要件を明文化する。(たとえば、難民申請者、幼児、学齢期の子ども、妊婦、病人の収容の禁止)。(「1-2-2 (1) 3)b-」参照) 19) 在宅のまま退去強制手続を進める者のため、職員の中に帰国指導を行う「指導員」をおく。その任務は次の通り。 a- 被退去強制者の帰国手続のアドバイスと指導。 b- 必要に応じて住居への訪問指導。 c- 収容令書発付権者に、収容の適否を具申する権限を持つ。 d- そのほか「保護観察司」のような役割を果たす。 20) 収容期間の上限を定め、無期限・長期収容は行わない。 21) 身柄の拘束は収容令書をもって行う。ただし次の条件を付す。 a- 収容令書で収容できる期間は15日以内とする。延長は1回限りで、合計30日以内の収容とする。 b- 退去強制令書発付後、10日以内に退去の執行を行うこととし、この期間内に執行ができないとき(異議申立てによる執行停止、その他の理由による)は、上記10日間以内に仮放免を行う。やむをえず収容する場合(明文化された要件による)は、その理由を本人に開示し、新たな収容令書により15日間を限度に収容することができる。この期間は更新することができる。 c- 帰国費用の捻出ができないことを、退去強制令書の発付後の収容の要件としてはならない。 22) 関係法規や、「退去強制令書」などの退去強制手続で使われる文書は、必ず被退去強制者の第一言語で用意し、本人に明示する。 23) 被退去強制者の身柄拘束時には必ず通訳を同行させ、仮にも当該の子どもを通訳として利用するようなことがあってはならない。 8−6. 上陸拒否者の収容の適正化 24) 身柄拘束は収容令書をもって行う。入国拒否、身柄拘束後、24時間以内に収容令書を発布する。 25) 上陸防止施設における収容は3日を越えてはならない。3日間以上収容する場合は、収容所に移送する。 26) 庇護を希望する人には、一時庇護上陸の機会を与える。 27) 上陸防止施設に収容された者は、弁護士その他外部の者への通信および接見、面会ができる。(弁護士会は当番弁護士体制をとる。) 28) 上陸を拒否された者に対する処遇や、警備費用の徴収の在り方につき、人権に十分配慮した詳細な規則を定め、警備に当たる者への監督を強化する。 8−7. 入管手続きに関する第三者機関の設置(「10-3 7)」参照) 29) 「第三者機関」の最高意思決定機関を構成するメンバーは、政府、識者、NGO代表をあてる。 30) 「第三者機関」は、法務省はじめ政府機関から独立の権限を持つものでなければならない。 31) 「第三者機関」の 当面の機能および権限は、次の通りとする。 a- 人権侵害の通報の受付 b- 収容施設への無条件かつ定期的な立入調査の権限 c- 被収容者に無条件でインタビューできる権限 d- 入管行政に対して是正勧告あるいは命令を出す権限 32) 入管当局は、以下のことについて「第三者機関」に報告しなければならない。 a- 隔離室や戒具を使用したとき。 b- 被収容者の外部への通信を制限したとき。 c- 被収容者の医療の記録。 d- 被収容者の権利を制限し、または義務を課したとき 。 33) 被収容者は次の事項に関し、無条件でこの「第三者機関」にアクセスすることができる。 a- 処遇に関する通報 b- 収容の適否についての異議申立 c- 収容の延長に関する異議申立 d- 退去強制の適否についての異議申立 34) 将来的には,この「第三者機関」は、収容令書に対する異議申立、執行停止をすることができる審理審判機能を持った「第三者機関」とするよう検討を開始する。 |
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