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| 第2章 労働者としての権利 | |||
2−1.労働法の全面適用と均等待遇の実現 <全般的に> 1) 労働行政においては、労働基準法の適用を基本とし、入管法等他の国内諸法規に優先させる。 2) 移住労働者の雇用契約、労働条件全般において、国内の同種の労働者との均等の待遇を保障する。 3) 移住労働者の権利条約を批准し、これに合わせて国内法を整備する。(「1-1-1 2)」参照)。 <個別的に> 4) 厚生労働省は、職務上の守秘義務を優先し、入管法上の通報をおこなってはならないことを明確にし、各級機関に徹底する。 5) 労働災害による損害賠償においては、日本人と均等の扱いをする。 6) 労働行政機関の窓口において、多言語による対応ができる体制を整える。 7) 労働基準法106条に基づき、使用者が労働者に対して明示、周知義務のある就業規則、雇い入れ通知書等については、多言語で見本を作成し、使用者に対し、労働者の理解できる言語で提示することを義務づける。 8) 移住労働者の社会保険、労働保険への全面加入を保障するため次の措置をとる。 a- 年金脱退一時金の払い戻し期間を現行の3年から10年に延長する。 b- 使用者に対し、社会保険・労働保険への加入の義務を周知徹底させ、未加入事業所への指導を強化する。 c- 社会保険、労働保険の制度について多言語による案内書を作り、使用者にその配布を義務づける。 9) 使用者による女性労働者へのセクシャルハラスメントなどの権利侵害に対し、法令による処罰、啓発・指導を徹底する。 10) 性産業で働く女性移住労働者にも労働関係諸法令の適用を徹底させ、労働者としての権利を保障する。(「3-2 9)」参照) 11) 家事労働者を労基法適用除外とした条項(第8条但し書きの「家事使用人」)を削除し、労基法を雇用関係にある家事労働者にも適用するよう法改正を行う。(「3-2 11)」参照) 12) 移住労働者支援に取り組んできた労働組合・NGOと協議し、実態に合った移住労働者への政策と措置を策定する。 2−2.安全と健康 13) 労働基準行政の中に、多言語・多文化社会を見通した安全衛生教育体制を作る。 14) 労働安全衛生に関し、多言語による安全教育を実施できる人材を要請し、資料・教材を準備する。 15) 移住労働者を雇用している事業所に対し、多言語による安全衛生教育を義務づけ、それに必要な人的・技術的支援を行う。 16) 移住労働者を雇用している事業所に対し、健康診断の徹底等、労働安全衛生法に基づく労働条件の確保を徹底させる。 17) 労働安全衛生法に基づき、多言語による健康医療サービスを保障する。 18) 外国人が就労している事業所で安全衛生委員会が設置される場合(労働安全衛生法第19条)には、同委員会への外国人の参加を促進する。 2−3. 研修生・実習生制度の抜本的見直し 19) 研修生制度を抜本的に見直し、以下の点を整備したものとして出直す。 a- 研修内容は、送り出し地域が技術移転を必要とし、使用できる技術・技能領域とする。 b- 研修生は、研修に要する費用、住居、医療等の保障を受け、十分な生活費を支給される。 c- 研修に当たっては、3分1以上の非実務研修の時間が確保される。 d- 研修生は、研修時間中以外の私生活においていかなる拘束も受けない。 e- パスポート取り上げ、暴力(物理的、精神的)、セクシャルハラスメント等、人権侵害を引き起こした事業所は、研修生の受け入れを停止される。 f- 強制預金や、監督機関(下記「20)項」参照)の承認のない研修生に対する課金等は禁止される。出身国側の送り出し機関に関しても同様とする。 g- 研修生本人に責任のない理由で研修が中断されたときは、別の研修先が保障される。 h- 研修生の受け入れ先は、本人の必要とする技術・技能を持つことを条件とし、事業所の規模によらない。受け入れ機関を通しての受け入れは認めない。 20) 研修制度を掌握する政府機関を設置し、以下の事項を取り扱う。 a- 送り出し国政府との協議により、送り出し側が必要とする研修を確定し、受け入れ先を決める。 b- 研修が規定通り行われていることを常時確認し、違反があれば是正する。 c- 研修生の研修生活全般にわたって、支障がないよう世話をする。 d- 研修生の相談窓口を設け、問題の解決に当たる。 e- 研修制度に関しての取り締まり権限を持ち、制度の正しい運用を確保する。 21) 入管法に「労働」の在留資格を新設し(次項参照)、技能実習生制度は廃止する。 2−4. 「労働」の在留資格の新設 22) 在留資格「労働」を設ける。その内容は次の通りとする。(「1-2-2 (1) 2)」参照) a- 国内の事業所との雇用契約を結んだ者には、「労働」ビザを発給する。 b- 「労働」ビザは有期限で、更新できる。 c- 国内の事業所で現に雇用されている者には「労働」の在留資格を認める。 d- 「労働」の在留資格で在留する者は、転職・移動の自由を保障される。 23) 現行法における「教育」「技術」「人文知識・国際業務」「企業内転勤」「技能」の在留資格は、「労働」に統合し、廃止する。(「1-2-2 (1) 2)」参照) 24) 家事労働に雇用されている者にも、「労働」の在留資格を認める。(「3-2 11),12)」参照) 25) 日本政府は、移住労働者の権利条約に則り、責任ある機関を設置して、求人・求職の斡旋、準備教育、入国後のフォロー、労働法の完全適用等の責任を持つ。 2−5. 労働組合への加入の保障 26) 移住労働者に対し、労働者として保障されている諸権利について、多言語による啓発を行う。 27) 移住労働者の理解できる言語による労働相談窓口を設置する。 28) 移住労働者が、労働委員会や裁判に訴える場合の言語的サポートを行政の責任で行う。 29) 法律扶助を拡充し、移住労働者が労働法上の権利侵害に関し裁判等に訴える場合の費用を援助する。(「9-1 3)」参照) |
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