| 2005年10月号 特集 第5回移住連全国ワークショップ京都 |
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今回の特集では、全国ワークショップでの全体会と分科会報告を取り上げる。ワークショップでの議論が今後の全国の取り組みに活かされることを期待している。また、ここでの議論は、現在作成中の「政策提言2006年版」(「多民族・多文化共生社会に向けて〜包括的外国人政策の提言2002年版」の改訂版)にも組み込んでいきたいと考えている。 第1日目 全体会 移住労働者をとりまく状況の変化 報告では、この基本計画の特徴として、「観光立国」への取り組みおよび「我が国が歓迎すべき外国人の受け入れ促進」、人口減少時代における出入国管理行政のあり方を示す必要性に言及すると同時に、治安対策を名目とした「不法滞在者の半減」を目指すという方向性、テロリスト等の入国阻止が打ち出されたことが指摘された。また、「国際化」の用語が消え、第2次基本計画で入管計画では初めて使用された「人権尊重」などの言葉は今回まったく使用されなかったことも強調された。 以上から、この国の方針が、観光立国や人口減少にともなう外国人の受け入れの必要性を打ち出すと同時に、治安・テロ対策を名目に外国人の治安管理と排除を目指していることがよく分かる。とすると、前提として、受け入れに値する外国人と値しない外国人が存在することになる。つまり、この方針を実現するためには、日本にとって好ましい外国人と好ましくない外国人という区別と選別が必要なのである。もちろん、この区別はこれまでも存在してきたのであるが、今後ますます強化されることが危惧される。そして、このことが人種主義や外国人嫌悪(ゼノフォビア)の助長や拡大に繋がることが危惧される。 ◆省庁交渉からみた政府方針 矢野まなみ(移住連事務局長) 報告では、今後の移住連の政策提言についても言及された。経産省が少子高齢化時代を踏まえ外国人労働者の受け入れについて提言を行ったように、今後、政府の側でも外国人受け入れを進めていくことが予想される。しかし、他方で、テロ対策や治安を名目に管理の方向性が強化されてもいる。そのため、NGOの側から、この方向性に対抗し、移住者にとっても日本人にとっても住みやすい社会の実現を訴えていく必要がある。また同時に、外国人の受け入れに関する議論だけではなく、すでに日本に暮らしている人々の人権を粘り強く訴えていく必要がある。 ◆女性に対する暴力、人身売買対策の進捗状況 青木理恵子(京都YWCA・APT) 第2日目 全体会 次にまとめとして共同代表の渡辺英俊さんが、分科会の報告を受けてのコメントと02年に完成した「政策提言」を具体的に実施するための取り組みや、今後新たな政策提言を作成するにあたって今回のワークショップをどう活かしていくかとともに、移住連のこれからについて述べた。 各分科会報告によれば、日本における外国籍をもつ人々の生活の現状はかなり厳しく、今後「テロ対策」という言葉のもとに外国人排斥の風潮が広まる中でますます彼・彼女らの生活は厳しくなることが予想され、この現状に対して、移住連は時代に合わせた行動や活動の変容を積極的に行うべきであると示唆した。また、個々の現場においての有効なサポートを移住連のネットワークの中で強化していくことが必要であるとした。そのための具体策としてリアルタイムでの情報交換の活性化があげられた。また、政府・国会議員への働きかけも重点をおき、事務局が中心となって取り組んでいくことがあげられた。外国籍を持つ人々の困難な生活実態を踏まえたうえで、各地域で活発に行われている彼・彼女らに対するサポート活動のために情報交換によって全国規模でのネットワークをこれからより一層強化していこうと呼びかけた。 また、政策提言については、02年版作成時とは社会情勢の変化、法改正により改訂を要する部分があるため、今回のワークショップの分科会で議論された内容をもとに新たな政策提言を作成する方針を示した。さらには出版することを目標とし、そのための編集チームを組んで、取り組む姿勢を明らかにした。 また、Mネット購読や会員拡大は移住連事務局の財政支援につながるため、それぞれが積極的に勧誘活動を行うと同時にMネットの内容を充実させることにも力を入れ、財政面での充実をはかることもこれから移住連を運営していく上では重要な課題であると述べた。最後に今回のワークショップにおいて議論されたことが今後の移住連の活動におおいに活かされ、来年行われる札幌でのフォーラムで再会し、再び熱い議論がなされることを楽しみにしていると締めくくった。 |
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