(創刊:2001年8月18日)
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┓
★メディアの危機を訴える市民ネットワーク┃メ┃キ┃キ┃・┃ネ┃ッ┃ト┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┗━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┛
                       メール・ニュース vo.17(11) 発行:2005年3月4日
                           登録者数:375人
                             http://www.jca.apc.org/mekiki/index.html 

 3月になり、「ETV改ざん事件」への政治家の介入を朝日新聞が報道してか
ら二ヶ月近くが経とうとしています。NHK対朝日という図式で、完全に的はず
れな盛り上がりを見せた本件のマスコミ報道も下火になりつつあります。

 しかし、2月7日のシンポジウムでご報告したとおり、全国各地ではNHKに
対する申し入れが行われ、真相究明を求める声があがっています。本号メルマガ
は、シンポジウムで時間がなく、しっかりご紹介できなかった全国からの「連帯
メッセージ」を中心にお送りします。また、ETV改ざん問題に関する集会も続
々と企画されています。注目!

■もくじ■

 1.全国からの連帯メッセージと申し入れ行動の報告

 **********************************************************************
 1.全国からの連帯メッセージと申し入れ行動の報告
 **********************************************************************

 朝日新聞報道以降、全国各地で真相究明、再発防止、ETV2001番組の再
放送などを要求する申し入れ行動がNHKに対してなされてきました。メキキ・
ネット事務局による申し入れはメルマガでお伝えしたとおりです。

 本号では、2月7日のシンポジウムに寄せられた「連帯メッセージ」を再録し
ます。紙幅の関係上、各地で提出された申入書をすべて載せることはできません
が、運動が全国規模で広がっていることが分かっていただけると思います。

                     ┌───┐
 ****************************│北海道│********************************
                            └───┘
 ほっかいどうピースネット  七尾寿子(ななお ひさこ)

 ほっかいどうピースネットは昨年2004年2月に立ち上がった北海道各地の
平和運動グループをゆるやかに結ぶネットワークです。いろいろな情報を交換し
たり、今回のNHKの番組改ざん問題に対する抗議行動のようにいざ、という時に
共同の行動を呼びかけたりしています。

 今回、この抗議の行動をNHK東京に向けるのみならず、地域に生きる私たちが
直接その地元のNHK放送局に出向いて職員と顔を合わせて抗議の声を届けようと
呼びかけたところ道内の7ヶ所ある放送局、札幌、函館、室蘭、旭川ですでに申
し入れをし、釧路、北見、帯広で準備している状況です。

 みんな、国際女性戦犯法廷の画期的な意義を心に刻み、不当な番組改ざんと
VAWW−NETの裁判の行方に胸を痛めていたからこそ、呼びかけに応えたのです。
 個人的なことになりますが、私がこのNHKの番組改ざん問題へ強く怒りをもつ
のは昨年4月のイラク拘束事件、今井、高遠、郡山さんたちを救う活動が契機に
なっています。

 家族と共に上京し、救命のための活動、解放された3人の帰郷、その後の記者
会見のフォロー、更にその後のさまざまな対応と続いたわけですが、高遠さんら
3人を救った大きな一つの要素が、民衆のネットワーク→民衆のメディアだった
と思います。

 そして、3人や家族を追い詰めたものもまたマスコミ→メディアだったと思う
のです。「命を救うために」と願う発言がねじ曲げられて放送され、国内で報道
されないことがインターネットで家族にフォローされる。

 情報の管理と恣意的な操作、それは誰の手によるものだったのでしょう?政府
なのか?各放送局や新聞社自体なのか?メディアの姿勢は一体どこにあるのか?

 当事者の傍らにいて感じたその理不尽さは、今回のNHKの番組改ざん問題に繋
がるのです。

 「女性国際戦犯法廷」で提示された真実を受け止め伝えようとした番組制作者
になぜ、誰が、どのように圧力をかけたのか?はっきり解明されなければ、ます
ます日本の民主主義も自由も危ういと思います。

 地域は離れていてもともに連携をとっていきましょう。

                      ┌──┐
 ******************************│長野│********************************
                             └──┘
           ―報道の自由は私たちの権利―
    政治の報道への介入を止めさせるためにNHKへ申し入れをしよう!

 1月13日長井さんの内部告発の全てをTVで見た人はいますか? 「呼びつけたわ
けではない」と安倍氏や中川氏が弁明するのをTVで見た人はいますか? 前者は
ごく一部が当日と翌日のNEWSで流されただけです。後者は13日夜のニュースス
テーションに始まって16日のサンデープロジェクトなどで繰り返し流され続けま
した。圧倒的な量の違いです。問題のNHK_ETV特集「問われる戦時性暴力」の再
放送を求める声がNHKにたくさん寄せられているのを貴方は知っていますか? こ
の番組で取上げられている「国際女性法廷」のことを、安倍氏たちはこきおろし
ていますが、貴方は知っていましたか? これだけ問題になっているのにどのTV
局も特集を組みませんよね。今回の問題に限ってだけでも、これほど私たちには
正確・公平・必要な情報が届いていません。残念ですが、これがマスコミの現状
です。私たちが「わからない?!」を連発しなきゃならない理由は、こんなとこ
ろにもありますね。

 経済評論家の金子勝さんの弁「水戸黄門ですよ。あれで越後屋が『こんなとこ
ろで如何なものか』というと悪代官は『良きにはからえ』で全てOK。大物ほどあ
あしろこうしろなんて証拠に残ることは言わない」

 「呼びつけてはいない。自主的に来た」とか「『公平中立』としか言っていな
い」が言い訳になるでしょうか?逆に言えば番組が問題になりそうな度に自主的
にNHKはお伺いをたてに言っていたということです。自主的ならOKと主張するNHK
や政治家をこのまま許したら、もっとおおっぴらに都合のいい報道ばかりするよ
うにならんかな、なるに決まってますよね。

 *長野では2月15日、NHK飯田放送局に申し入れが行われました。

                      ┌──┐
 ******************************│浜松│********************************
                             └──┘
 04年浜名湖花博の場に昭和天皇自然館がつくられ、生物学者として賛美されま
した。今年は立川に昭和天皇記念館がオープンしようとしています。緑と平和の
天皇ヒロヒトのキャンペーンと今回の改ざんは一体のものといっていいでしょ
う。昭和天皇記念館を進めているのは昭和聖徳記念財団であり、三菱マテリアル
系が中心になっています。三菱マテリアルは朝鮮人中国人を強制連行した企業で
あり、いまもその責任をとろうとしていません。

 ジャーナリストのみなさん、この昭和天皇記念館問題をぜひ追及してください。

浜松支局への要請書は以下にあります。
http://www16.ocn.ne.jp/~pacohama/rekisitabi/sensousekinin.html 
人権権平和・浜松
http://www16.ocn.ne.jp/~pacohama/jinnken/jinken.top.html 

                     ┌─────┐
 ****************************│津・名古屋│****************************
                            └─────┘
 *1月17日、NHK名古屋放送局に申し入れが行われ、真相究明、政治圧力
による番組改ざんの再発防止が要求されました。

                      ┌──┐
 ******************************│京都│********************************
                             └──┘
 *京都では、711名の賛同者を得て(申し入れ後にさらに200名の賛同
者)、1月31日にNHK京都放送局に申し入れが行われました。申し入れには
70名もの方々が集まったそうです。2月28日にはNHK京都放送局から回答
が得られましたが、その内容は型どおりのもので、とうてい受け入れられるもの
ではありませんでした。

 これを受けて、来る3月14日、100名規模の会議室でNHKとの「話し合
い」が持たれることになりました。次号でその詳細をお伝えしますので、ご注目を!

                      ┌──┐
 ******************************│大阪│********************************
                             └──┘
 1月22日に開かれた『前夜in関西』の集まりにおいて、NHK番組への政治家
の介入、番組内容の改竄と隠蔽工作、内部告発による発覚後のNHK幹部による問
題のすり替えと居直り発言の問題に関して、明確な意思表明を行おうと、有志が
よびかけました。関西だけでなく様々な場から302人もの署名が集まりました。

 2月2日に大阪放送局に申入書と署名を渡して、一連の問題について質問をし
ました。その際に担当者が見せた、視聴者無視の官僚的姿勢を私たちはとうてい
見逃すことは出来ません。まさにメディア報道の危機ともいえるこの事態に抗し
て、各地域で運動を進めていく必要があります。こうした動きのただ中で開かれ
る、このたびの集会に大阪から連帯のメッセージを送りたいと思います。

               NHK大阪放送局申し入れ書・呼びかけ人
               志水紀代子  黒瀬勉  大越愛子 清末愛砂

                      ┌──┐
 ******************************│岡山│********************************
                             └──┘
 福岡での行動に触発されて、岡山でも少人数ですが、NHK岡山放送局に申し
入れを行いました。(*2月4日)

 NHKがいまなお政治的圧力はなかったと強弁しつづけていることに憤りを禁
じ得ません。特にNHKが安倍氏の釈明や「安倍氏との面談で圧力を受けなかっ
た」とするNHK幹部の釈明を繰り返し放映し世論誘導していることは言語道断
です。こんななりふり構わぬ居直りは絶対に許せません。

 海老沢前会長を顧問からひきずり下ろしたように、世論の力でNHKに謝罪と
改革を迫りましょう。いまのNHKの頑なな姿勢を改めさせるには、受信料不支
払いの一層の拡大が必要だと思います。
                           岡山 野田隆三郎

                      ┌──┐
 ******************************│福岡│********************************
                             └──┘
 福岡より本日の集会にお集まりの皆さんに連帯のメッセージを送ります。

 福岡では1月13日夜中に呼びかけを始め、183名の賛同者を得て17日に
NHK福岡放送局に申し入れました。その後街頭行動で市民の反応を確かめ、竹
内一晴さんを招いての緊急討論学習会で現場で何が起こったのか具体的に検証す
る事ができました。また女性国際戦犯法廷のビデオを見る会をもち、改ざんに
よってNHK幹部は何を消そうとしたのかを確認いたしました。

 今後「回答」期限日に再度申し入れをし、福岡でのNHKの責任者による公開
説明会が開かれるまで受信料支払い停止運動をする予定です。

 全国の皆さんの活躍に励まされています。

 国会議員やNHK幹部によって、朝日新聞や内部告発者叩きに変質されて終わ
る事のないように全国の皆さんとともに頑張って行きます。

             NHK番組改ざんを考える市民の会 花房恵美子

 *********************************************************************

★ご意見、ご感想、ご投稿をお待ちしております。
  800字にまとめて、タイトルを添えてお送りください。
  匿名希望、字数については、ご相談ください。
 宛先 mekikinet-owner@yahoogroups.jp 
                       (17号編集担当・河野真太郎)

◇─────────────────────────────────◇
│発行= 2005年3月4日                                               │
│発行所=メキキ・ネット事務局                                      │
│ ホームページ: http://www.jca.apc.org/mekiki/index.html         │
│ 電子メール: mekikinet-owner@egroups.co.jp                      │
│ FAX: 020-4666-7325                                          │
◇─────────────────────────────────◇