「自衛隊のイラクへの派遣に反対する数学者の集会」が開催されるにあたり、メッセージをお送りいたします。
ヒロシマは、59年前の被爆体験を原点に、核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現を訴え続けてきました。しかし、今なお地球上には大量の破壊兵器が存在し、憎しみと暴力、報復の連鎖が断ち切られていません。
イラクでは、今なおテロが頻発するなど戦闘状態が続いています。国民の多くは自衛隊を派遣すべき状態にはないと考えており、自衛隊派遣について国民のコンセンサスが得られているとは言えない状況の中で、わが国政府が、イラクの人道復興支援にあたり自衛隊のイラクへの派遣を決定したことを遺憾に思います。
また、アメリカのブッシュ大統領は、先月20日、一般教書演説の中で、今後もテロ組織や大量破壊兵器の脅威に対して攻撃的な対処を続ける方針を明確にしており、政府の一連の対応により、我が国が、こうしたアメリカの方針に取り込まれていきかねないことを深く憂慮しています。
こうした中、平和を求める数学者の皆様が、自衛隊のイラクへの派遣について反対の声を上げるとともに、人類の平和な未来を創造するための取組みを続けておられることは誠に意義深く、敬意を表します。憎しみや恐怖から開放された、核のない平和な世界の実現のために、私たちとともに、日常のレベルで祈り、発言し、行動していただくことを心から御期待申し上げます。