天皇警備人権侵害訴訟

原告
石崎貴久、斎藤壮太、鈴木弘之、手塚愛一郎、中川信明

原告代理人
荒木昭彦、和久田修

被告
栃木県

事件の概要
1995年10月11日、「地方事情視察」のため天皇・皇后が栃木県を訪れた際、天皇来県に反対する街頭宣伝活動が取り組まれた。これに対して、栃木県警は大量の警察官を動員し、街頭宣伝を妨害した。天皇通過時は、参加者をそれぞれ数名の警察官が身体を拘束し、口をふさぐ、ゼッケンを破るなどの暴行を加えた。

提訴内容
栃木県警の警察官は、天皇・皇后に反対運動の存在を見せないことを目的に、違法な規制を行い原告らに暴行を加え、街頭宣伝を妨害したとして、計120万円の賠償を要求した。1997年1月17日提訴。

裁判経過
1998年1月21日まで5回の口頭弁論が行われた。被告は、原告らの街頭宣伝活動によって「通行の妨げ」になるような事態が起きていて、原告らの行為は無届けの道路使用であるとして警察官の規制の適法性を主張。

これに対して原告は、
1.「通行の妨げ」は原告の街頭宣伝活動によるものではなく、街頭宣伝を妨害するために殺到した警察官によるものである。
2.警察官による街頭宣伝の妨害は、天皇・皇后に反対運動の存在を見せないためのものであり、規制に法的な根拠はないことを主張。

原告は、天皇警備による表現の自由への侵害を問題にしているが、被告は天皇制が論点になることを極力に避けている。

連絡先
原告:宇都宮市駒生町1417 手塚愛一郎方 TEL028-652-1404
支える会:栃木市樋ノ口町44-21 田上中方 TEL0282-21-4757


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