全国各地で国賠裁判を闘う人たちの、毎年行われる交流会も16回目をむかえました。いっこうに良くならない人権や司法の情況・・・・、むしろ国家総動員体制ともいうべき教育や司法の国家統制の強まる中で、国賠という公権力の横暴に対抗する個人の人権は、社会の片隅に追いやられようとしています。
そこで今回、みんなが元気の出るような集会にするために、次から次へと国賠訴訟、損害賠償、行政訴訟の裁判を、それも弁護士を頼まず「本人訴訟」で取り組んでいるお二人を招いて、お話をうかがいます。
三浦和義さん。 ご存じと思いますが保険金目当で夫人を殺害したとされた「ロス疑惑事件」(1985年〜1999年無罪)の元えん罪の被告。この事件の特異性は、捜査機関の動く前からマスコミがスキャンダラスに「事件」を作り上げていったという背景があります。冤罪の被害だけでなく、マスメディアによる報道被害も甚大で、これに対し三浦さんは獄中から名誉毀損・プライバシー侵害の損害賠償裁判、獄中処遇をめぐる国賠をおこしました。訴訟は全部で550件、うち476件が本人訴訟で行われ、勝訴率80%・・・・・・。そのエネルギーとともに本人訴訟の本懐、社会と人権のはざまで、裁判の持つ意味を語っていただきましょう。
藤原英夫さん(帝京大学教授)。たまたま実家の松本市の町内会の公民館が神社と併設、市からの助成金が支出されていることに疑義を呈したのが端緒。続いて信州大学キャンパス内の神社を政教分離の憲法違反として国賠提訴。高裁で負けたものの判決では「憲法の精神に反する」と実質勝訴。今度はこの判決と藤原さんを批判した神社本庁を相手に訴訟を提起・・・・・・。現在十数件もの国賠・行政訴訟の闘いは、誰も手を付けなかったパンドラの箱。開けてみたら全国8万もの神社で同種の問題が噴き出し、オロオロと自主規制に動いているという。これこそが国賠裁判の隠れた影響や効果でしょう。そこには「方程式」があると言います。さて、公権力を撃つ裁判構造の方程式とは・・・・・。
国賠ネットワーク 第16回 交流集会
★勤労福祉会館
2月26日(土) 14:00〜17:00 503-3462-2511
渋谷・勤労福祉会館 第2洋室
■ 講演: 藤原英夫さん+三浦和義さん
「本人訴訟でここまでできる!神社国賠・
ロス疑惑報道被害賠償裁判」
■ 全国の国賠裁判の現状と報告
■ 国賠ネットワーク大賞・最悪賞の決定
■ 参加費:500円 (資料・茶菓子付き) 渋谷駅
http://www.jca.apc.org/kokubai 〒235-0045 横浜市磯子区洋光台4-26-18 土屋 翼方 5045-831-4993 |