なお、学会のホームページ
http://www.ne.jp/asahi/jaes/temp/jaes01.htm
にも掲載されています。
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先進国に率先して温室効果ガスの排出削減を求めた京都議定書が、人類全体の課題である気候変動(地球温暖化)問題の解決に向けて、重要なものであることは論を待たない。1980年代に入り、気候変動の潜在的で重大な脅威が明らかになるにつれて、国連も動き出した。9年前の「地球サミット」の直前に締結された気候変動に関する枠組み条約に基づき、1997年12月、160を超す国々が京都に集まり、日本が議長国となって、難航の末取りまとめたのがこの京都議定書である。つまり、北も南も、当然米国、オーストラリアも参加し、10年を越す国際交渉による合意である。
しかるに、米国は本年3月議定書からの事実上の離脱を表明した。さらに、本年7月10日オーストラリアも米国に同調する姿勢を示した。
議定書は、55カ国以上の批准と、批准国が1990年に排出した二酸化炭素量の合計が先進国の55%を超えることが発効の条件となっている。米国は36.1%、日本は8.5%、オーストラリアは2.1%を占めている。これら3国以外の排出量は53.3%となる。EUなどは既に批准を表明し、米国と極めて密接な関係を有するカナダも批准を表明している。したがって、米国とオーストラリアが批准をしない場合、日本が批准しなければこの議定書は発効しないことになる。
日本が議長国となって纏めた議定書に、政府が責任をもち、世界に先駆けて批准を表明することは、日本政府に課せられた最低限の義務である。もし、小泉内閣が気候変動対策の一歩前進を求める日本と世界の人々の願いに背を向け、米国や気候変動対策を骨抜きにしようとする勢力の意向に沿って、京都議定書を見捨てるような結果になれば、日本にとって重大な汚点となることは明らかである。
日本環境学会は総会の名において、日本政府が米国への追従をやめ、直ちに京都議定書の批准の手続きをすすめることを要求する。
2001年7月14日
日本環境学会総会