公式発表前のブッシュ新政権の温暖化政策解説

★2000年11月の大統領選における選挙公約

民主党ゴア候補の、企業の自主的対策を促進するとの温暖化対策公約に対して、共和党ブッシュ候補は京都議定書については途上国が入っていないことなどを理由に反対の態度をとっていたものの、火力発電所からの4種類の汚染物質(SOx,NOx,水銀,CO2)について直接規制を行うことを選挙公約に掲げていた。

★トリエステG8環境大臣会合での立場

クリスティン・ホイットマン米環境庁(EPA)長官は、3月2〜4日にイタリアのトリエステで開かれたG8環境大臣会合において、現在ブッシュ新政権が行っている温暖化政策の見直しは、京都議定書を放棄するための見直しではない、と約束した。またこの際には、国内発電所のCO2規制に前向きであった。

★米国内の火力発電所規制の動向

・連邦地裁で、EPAの規制が適法かどうかをめぐって争われていた裁判で、EPAに規制の権限があることが認められた。

・更に、超党派の議員6名の共同発議で、大気浄化法の強化のための発電所からのガス規制の立法化が提案される寸前(記者会見は15日木曜)の状況であった。

★ブッシュ大統領からヘーゲル上院議員らに宛てた3/13付けの手紙(英語/日本語仮訳)

 3/13、ブッシュ大統領から石炭ロビー議員に宛てた手紙が公開されました。発電所からのCO2排出規制の選挙公約を撤回し、京都議定書に反対し、温暖化の科学に疑問を表明する趣旨であったため、EUと欧州各国政府は即座に深い憂慮の書簡を発表し始めています。 

★EU他の各国の反応(英文)(EU代表国(スエーデン)/[ドイツ]/[デンマーク]/[フランス]/[オーストラリア]/[中国][EU外相会議])

 環境大臣だけではなく首相クラスの人が出すべきだ、ということなどで遅らせている国もあるようです。

★国際NGOの意見書(英文)(WWF/地球の友/グリーンピース)

他にも米国のUCS,WRI,欧州のCNEなども意見を出しています。

★国際機関の意見書(英文)(トッファーUNEP事務局長/アナン国連事務総長/[プロンクCOP6議長]/キュタヤール気候変動枠組み条約事務局長)

★米国内の政治動向

 米国の場合、立法とは議員立法のことであり、大統領は行政職の代表ですから、立法に対して拒否権を持っていてもそれが絶対ではありません。発電所からのCO2規制の法律は実際に提案された模様ですし、前政権時には共和党が多数をしめていた上院も、大統領選挙の同日選挙で、50対50の同数になっています。

上院のリーバーマン議員の記者会見

★日本の反応

 「・・・川口順子環境相は16日の閣議後記者会見で「残念だ」と述べ、規制に前向きな発言をしていたホイットマン米環境保護局長官に「政策見直しでリーダーシップをとってほしい」との書簡を出した。・・・」(朝日3/17 CO2規制から発電所除外 米大統領方針に批判集中)とのことです。

 しかし森首相は19日の日米首脳会談では何かの意見交換した気配がありません。(新聞記事、外務省発表等)

★Climate-Onlineよりの呼びかけの紹介

      ・・・ブッシュ大統領に手紙(Email)を送ろう!より新しい版

 Climate-Onlineというのは、97年から英国の地球の友が始めている、同時アクションの呼びかけのメールマガジンです。賛同できると思われる方は、どしどし抗議のEMAILをお送り下さい。上の解説を読んで英文の文案はお考え下さい。


元に戻る