Date: Wed, 08 Dec 1999 20:20:22 +0900
From: Aoki Masahiko <btree@pop06.odn.ne.jp>
To: keystone@jca.ax.apc.org
Subject: [keystone 2162] Re: ビエケス住民米軍基地を「追放」
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Reply-To: keystone@jca.ax.apc.org

On Sun, 05 Dec 1999 01:09:52 +0900
Aoki Masahiko <btree@pop06.odn.ne.jp> wrote:

> 「誰が何と言ってももう米軍の基地にはガマンできん」、とビエケス島の射爆
>場を半年以上占拠していたプエルトリコ住民が、米軍に完勝したようです。ペン
>タゴンと大統領は事実上ビエケスからの撤退を認めることになる決断を余儀なく
>されました。

 これに関して、若干の補足と最新情報、訂正です。
 もちろん「完勝」と言っても第1ラウンドの話。ある反対派のリーダーは、
「長い闘いの最初の小競り合いに勝っただけ」と評しています。
 海軍は今後はあの四点の提案をプエルトリコ側に提示して、"negotiations"に
入ることになります。最新の記者会見
DoD News Briefing
Mr. Kenneth H. Bacon, ASD PA
Tuesday, December 7, 1999 - 1:35 p.m. EST
でベーコン報道官は、このnegotiationsという言葉さえ嫌がっています。これ以
上の譲歩は出来ないというニュアンスです。
 この記者会見で、「もしプエルトリコ側が、模擬弾演習も認めなければ米軍は
演習場から撤退するのか」という本質的な質問が出ましたが、これには答えませ
んでした。
 報道官は、今後の交渉の期間を"cooling-off period"と呼んで、頭を冷やせば
どっちが得か分かるだろう、と米側が期待していることが伺えます。沖縄でも9
5年危機があったが、"cooling-off "によってそれを乗り切ったという経験を再
び味わいたいと思っているのでしょう。
 未確認情報ですが、沖縄駐在の米特殊部隊が、稲嶺裏口知事の爪の垢の採取の
任務を与えられたとか。もちろん反対派に煎じて飲ませる目的。
 これは報道官も確認している情報ですが、ビエケスの現地では反対派が建てた門柱を
海兵隊が撤去しようとして小競り合いになった。結局退去して本格的な「武力行
使」にはならなかったのですが、不穏な動きも始まっています。

 ビエケスの件が国外と国内の米軍基地周辺住民に及ぼす影響について懸念しているか
と聞かれて、報道官は、こう答えています。重要な事なので原文をそのまま引き
ます。
But I think everybody realizes, when they think about it, that we do
have to pay the price for maintaining a ready military and this is an
important contribution for Americans in various areas of the United
States to make.  That's the point we've been trying to stress to the
Puerto Ricans and one of the purposes of this package and the cooling
off period that it allows is to give everybody time to reconsider their
positions and look at the long-term costs and benefits of training or
not allowing training on Vieques. And I think that the Puerto Ricans
have to look at that just as the Navy and the Marines have looked at it.

 分かりやすい「超訳」でrewriteすると「米軍がいつでも戦えるようになるんや
ったら、やっぱりワシらもカネを払わなアカン。このアメリカの金で世界中のぎ
ょうさんの人が感謝しとるんや。ワシらがプエルトリコ人に言うとるのもそこや。
『お前らよう考えてみ。基地がのうなってゼゼコ入らんようになるのがエエか。
ちいと辛抱しとったらええ暮らしができるんを選ぶんか』ちゅうことや」
 ・・・ふーむ、結局この世はカネということですか。でも基地を維持するため
にはカネを惜しまないというのが米国の政策だとしたら、それを維持するために
逆にカネを米国に払っている日本の立場はどうなるのでしょう。

 日本人の大部分は要するにインチキ宗教に洗脳されている状態だということで
す。日本の「足の裏」を見て「アンタ、こりゃー大変だ!悪い国がいっぱいあん
たの体を狙っている。もうおしまいだな」。「センセ、そんな事言わずに助けて
ください。お願いします」。「そういうことなら一つだけ方法がある。カネを積
んで米軍にいてもらいなされ。これが世界平和の功徳にもなる」。
 という訳で「法の華」も真っ青になる大金、年間数千億円を日本人は巻き上げ
られている。「腎臓売ってでもカネつくれ」が「日栄」なら、「魂売ってでもキ
チ造れ」が「日米」です。こういうインチキに気付かないのも、マスコミを通じ
て「安保はサイコーですかぁ?」「サイコーでぇーす!」の復唱で思考回路が麻
痺させられているからでしょう。自分たちの状態を客観視、相対視する回路が必
要です。
 

>
> 普天間「代替」基地の「決定」をめぐって、不勉強な私も新聞紙上で多くの
>「専門家」のご意見を拝聴しました。いずれも沖縄米軍基地は「代替不可能」と
>いう意見で一致していました。ところがビエケス問題のように「絶対不可能」が
【訂正】
 もちろん「拝聴」は「拝読」が正しい。日本語を知らないのにも程があるので
すが、正直なところ私は確かに先生方の「天声」を聞いた記憶があるので、つい
こう書いてしまいました。
 この「超常現象」をどう理解すべきか。私の解釈は次のとおり。
 最大の原因は、新聞で書かれている諸先生のご高説が、ただ現状の説明と肯定
をしているだけの創造性に乏しい極めてレベルの低いものであったため、その低
周波?が私の粗末な脳の「低周波」と共鳴して「天声」を生じさせた。
 読まなくても中味が解ってしまうような薄口のオピニオンを有料の新聞・雑誌
に載せるのはやめて欲しいと思います。

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   青木雅彦
  Aoki Masahiko
btree@pop06.odn.ne.jp
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