すでに皆さん、新聞報道でご存じと思いますが、読売の書き方では
>◆日本に核物質抜き核爆弾一時配備
> 【ワシントン１９日＝林路郎】ソ連軍や中国軍との軍事衝突
> を想定した米国が一九五四年末から翌年にかけ、核物質部
> 品だけを取り除いた核兵器の本体（核物質抜き核爆弾）を日
> 本本土の米軍基地へ持ち込み、その存在を日本政府に知ら
> せず、六五年半ばに撤去していたことが、十九日までに解禁
> された米国防総省公文書などで明らかになった。
これは、米国の核問題の研究家グループが情報自由法を活用して手に入れた文
書を分析して明らかになったものです。
その報告が有名なthe Bulletin of the Atomic Scientistsの最新号に掲載され
ていて
http://www.bullatomsci.org/issues/1999/nd99/nd99norris.html
で読むことができます。日本の核問題について興味ある方はぜひ読んでいただき
たいと思います。上記からHTML形式、またはPDF形式で入手できます。PDF版では
配備一覧表(Appendix B−沖縄の核配備一覧が初めて明らかに)が省かれているの
で、 HTMLがお勧めです。
この報告は、次の文書を元に書かれたものですが、
History
of the Custody and Deployment of Nuclear
Weapons:
July 1945 through September 1977
これについては必ず、
http://www.gwu.edu/~nsarchiv/news/19991020/
を見てください。
the Bulletin of the Atomic Scientistsの中で、この論文の筆者はこう書いて
います。
Japan.
The United States removed non-nuclear bomb components from
Japan in mid-1965, more than a decade after their initial deployment.
The
precise circumstances of the withdrawal remain classified. During the
late
1950s, the Pentagon had hoped to cure the Japanese of their "nuclear
allergy" so that they would accept ongoing nuclear weapons storage
on
their territory. But by 1965, Pentagon officials apparently decided
that
the allergy was too difficult to cure. In any event, U.S. bombers and
warships continued to use bases and port facilities in Japan for routine
transit of nuclear weapons, which was permitted in a secret codicil
of the
1960 U.S.-Japan Security Treaty.
つまり、ペンタゴンは日本の「核アレルギーを治療」しようとした。これには
失敗したが、どっちにしても日米政府の密約によって日本にいつでも核が持ち込
めるようになっているので「まあいいか」ということになった。
この日本国民を愚弄した政策を、西村某なら何とたとえる？
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青木雅彦
btree@pop06.odn.ne.jp
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