Date: Wed, 23 Jun 1999 12:58:16 +0900
From: 加賀谷いそみ  <QZF01055@nifty.ne.jp>
Subject: [keystone 1597] 国旗国歌法案審議来週
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 同じ歌詞をその時々の都合で「解釈」して「理解」しろといわれても無理な話。この
リクツでいけば将来「先の(平和)憲法では、コレコレシカジカと解釈していたといわ
れているが、現憲法下では天皇を元首と奉りコレコレシカジカと解釈するのが適当」て
なことになっても不思議ではない。
 今でさえこの国の歴史に責任を持ちきれてないのに、こんなちゃらんぽらんな法案を
通したら、過去にも次世代にも顔向けのしようがなくなる。
 24日の審議入りは延期。今のところ自民は延長国会で余裕。
 
 なお、衆院議員運営委員会は22日の理事懇談会で、24日国会法改正小委員会を開
き、副大臣制導入の法改正と憲法調査会設置のための法改正について協議すると決めた

(「赤旗」6月23日)

 野中広務長官は「国防」にかかわる報道にも神経質になっている様子。どうりで自衛
隊の大移動の情報さっぱり入らないと思ったわ。そちらがその気なら、こっちだって、
って気合いが入っちゃうでないの、ついつい。金はよこせ、口は出すなって道理がある
もんか。さもない「補助金」にも口をだすくせに。
 
 朝鮮民主主義人民共和国のミサイル発射準備など安全保障に関する情報や今年1〜3
月の国内総生産(GDP)の数字か一部で発表前に報道された件を念頭に
 野中広務官房長官「国益や国際間の信頼にかかわる情報の取り扱いは慎重にすべきだ
」(21日事務次官会議)「最近やや緊張感に欠けるのではないかと危惧する向きもあ
る。閣僚はもちろん、国会議員としても心がけねばならない」(同日午後の記者会見)
           (「毎日」22日)

 野党がふがいないと庶民は苦労する。
 

「国旗及び国歌に関する法案」(国旗国歌法案)の審議について、自民が24日の本会

での趣旨説明・質疑を求めたのに対し、民主、共産、社民が反対。衆院議運理事懇談会
で自民党「関心も高まっている。政府提案で出しており、きちんとした対応が必要だ」
公明・改革クラブ「慎重審議を前提に本会議でスタ−トしたらどうか」
自由党「公聴会などで時間がかかる。早く審議入りすべきだ」
民主党「党内で議論しているところだ。法制化が必要かどうかも十分検討する必要があ
る」
共産党「国会に国旗・国歌に関する(特定の結論をださない)調査会を設置すべきだ」
社民党「(国旗・国歌法案を付託予定の)内閣委員会では公務員倫理法が最優先だ」
自民党は今週中の審議入りは難しく、来週の審議入りを目指す予定。
          (「毎日」6月23日)

自民党「(趣旨説明を)できれば25日に行いたいが、議運の協議を見守ることになる
だろう」(古賀誠国会対策委員長)
公明党は、23日の議員団会議で所属議員の意向を聞いたうえで、24日にも賛成の方
針を打ち出したい考え。
民主党は7月以降の審議入りには応じる姿勢
               (「読売」23日)

政府発表の答弁書について、首相は「カヤのソト」だったらしいとのこと

記者団から(政府発表の)4日後「統一見解について事前に聞いていたか」と聞かれ、
小渕さん「閣議で決めたんですから、責任をもちますよ」

公明党の石垣一夫代議士が5月20日に書面で質問書(質問主意書)を提出。約70問
内政室は、君が代・日の丸の法制化問題をめぐり質問主意書が出されたのは初めてであ
ったため、これまでの国会答弁をもとに、従来の見解を変えないという基本方針のもと
に答弁書を作成。
内政室の原案について、「これまでと同じ見解だ」という説明を受けた内閣法制局異義
を唱えず。
事前に答弁書について説明を受けた野中官房長官ら首相官邸から何も注文つかず。
発表当日の閣議や閣僚懇談会でも、この答弁書をめぐる論議は出ず。

政府は76年に答弁書の扱いについて「従来の国会答弁と同種のものや、事実関係の説
明は、閣議決定を省略できる」と決定
今回の答弁書はこれに該当するするとして、閣議で配布されたことをもって対外的には
「閣議決定」

【答弁書の要旨】6月11日政府発表
 ( )内は質問主意書での質問
<国旗について>
(自衛隊法などには国旗の規定があり、そこでいう国旗は日の丸である。法的根拠があ
るのに、法制化する必要はあるのか)
 長年の慣行で日の丸が国旗であるとの認識が確立し、広く国民にも定着している。こ
のような現状を踏まえ、成文法としてその根拠を明確に規定することが必要であるとの
認識の下に法制化を行う。

(国旗の法制化で、何を義務化するのか)
 国旗の掲揚に関し義務づけるようなことは考えていない。現行の運用に変更が生ずる
こととはならない。

<国歌について>
(君が代は、法的に国歌として制定した歴史的事実はあるのか)
 長年の慣行で国歌として国民の間に広く定着している。

(国歌の法制化で、何を義務化するのか)
 国歌の斉唱に関し義務づけるようなことは考えていない。現行の運用に変更が生ずる
こととはならない。

(君が代の「君」とは何を意味するのか。戦前と戦後の解釈に違いがあるのか)
 「君」とは、大日本帝国憲法下では主権者である天皇を指していたといわれているが
、日本国憲法下では、日本国及び日本国民統合の象徴である天皇と解釈するのが適当で
ある。

(君が代の歌詞全体の意味はなにか)
 日本国憲法の下では、天皇を日本国及び日本国民統合の象徴とする我が国の末永い繁
栄と平和を祈念したものと理解することが適当である。

<国旗・国歌の双方について>
(学校が生徒に国歌斉唱などを指導するのは、子どもの権利条約の趣旨に反しないか)
 学校における国旗掲揚及び国歌斉唱の指導は、児童生徒が国旗及び国歌の意義を理解
し、それを尊重する心情と態度を育てるとともに、すべての国の国旗及び国歌に対して
等しく敬意を表する態度を育てるために行うこととしている。国民として必要な基礎的
、基本的な内容を身につけることを目的として行われているもので、児童生徒の思想、
良心を制約しようというものではない。
                 (「朝日」6月22日)
 

自自の中では法案が大ざっぱすぎると「取り越し苦労」。法案の本性もわかるね。

法案の構成については、自自両党はすでに必要な党内手続きを得て了承しているが
自民・自由両党内には、一部に法案条文の修正を求める声が20日までに浮上
「国旗は日章旗とする」「国歌は君が代とする」の「とする」を「である」という『確
定的』内容にと。

「『日の丸』『君が代』の歴史や今後の存在価値を軽視している」
「政府案では、この法律ができて初めて『日の丸』『君が代』が国旗、国歌となるよう
に読める。これまでオリンピックなどで掲げられた『日の丸』は一体何だったのか」
「長年の伝統、習慣に基づき定着している『日の丸』『君が代』のこれまでの歴史を無
視する表現」
「将来、法律が改廃されるようなことがあれば、『日の丸』『君が代』が国旗・国歌で
なくなり、ほかのものに取って変わるのか」
                  (「産経」6月20日)

公明は指導要領に「配慮」。国民総背番号制(住民基本台帳改正)案の付録「個人情報
保護法」案の二番煎じ。何の担保にもならない。こういう「色気」は「寒気」がするだ
け。
公明党の冬柴幹事長は20日NHKの討論番組で「(個人的見解として)今の二条であ
れば(法制化することによって)国論というものが一つに集約され、二十一世紀に平和
国家日本を、というものを高めていくのにふさわしい」

また、同日テレビ朝日の報道番組で、学習指導要領の国旗国歌の指導について「押しつ
けはよくない。良心の自由は憲法で保障されている。(指導要領の扱いは)その部分を
国会で論議すればいい」
これに対し、自民党・深谷総務会長と自由党・扇千景参院議員会長は「教育の中できち
っとマナ−を教えていかなくてはならない」
                  (「読売」6月21日)

公明党神崎武法代表は22日の記者会見で、個人的見解として
「象徴天皇制も含めた新しい憲法は国民の間に定着している。日の丸、君が代も新しい
憲法下において定着している。法制化するのも一つの考え方だ」
                   (「毎日」23日)

民主党はいまだ対応決まらず
会合によって(賛否の)出る方向性が違う状況

松沢成文衆院議員「個人個人でやってもらう方が良いということを決めるべきだ。党内
がガタガタして分裂なんて書かれる前に、民主党は多様性の党だということを前もって
打ち出す方が良い」(15日「国旗・国家問題プロジェクトチ−ムで)

党議拘束について
鳩山由紀夫幹事長代理「意見はいろいろ出るだろうが、最後は党としての意見をまとめ
るべきだ」
羽田孜幹事長「個人の思想信条にかかわることだから、党議拘束をかけるのはどうか」
             (「毎日」6月22日)

地方議会では

【鹿児島市議会】

     「日の丸・君が代」の法制化法案の慎重審議を求める決議

 政府は、「日の丸・君が代」を国旗・国歌とする法案を国会に提出し、今国会での成
立をめざす方針と報じられている。
 日本の国旗・国歌はいかにあるべきか、国民主権と恒久平和の精神を掲げた日本国憲
法に「日の丸」「君が代」がふさわしいのか、どのような国旗・国歌であれ、教育の場
などに強制することが認められてよいかなど、広く論議が開始されているところである

 この議論は、国民的合意の形成をめざして、自由闊達に展開されるべきであり、公聴
会の開催等も踏まえ、十分な国民のコンセンサスが得られるよう、民主主義の観点から
も衆・参両院で十分な審議時間を保障すべきである。
 よって本市議会は、国会において同法案が十分かつ慎重な審議時間の中で議論が尽く
されるよう強く要請する。
 以上、決議する。

  平成11年6月21日
                     鹿児島市議会
 

(提案理由)
 「日の丸・君が代」の法制化法案については、国会において十分かつ慎重な審議時間
の中で論議が尽くされるよう強く要請するため、決議しようとするものである。

 議案提出 (平成11年6月18日)
   鹿児島市議会議員 平山たかし
      〃     小川みさ子
      〃     安川  茂
      〃     田中 良一
      〃     小宮 邦生
 

【福島市議会】6月21日

      「国旗・国歌法」の早期成立を求める意見書

  我が国の習慣として、国旗「日の丸」、国歌「君が代」は国民の間に既に定着して
いる。
  政府においては、国旗・国歌の扱いを成文法で明確に規定する「国旗・国歌法」制
定の早期実現に向けて努力されるよう求める。

 右、地方自治法第九十九条第二項の規定により意見書を提出する。

内閣総理大臣
        宛て
自治大臣

(賛成21、反対18でで可決。「通信傍受法案の成立見送りを求める意見書」は反対
20、賛成19の一差で不採択)



 
  • 1998年     3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
  • 1999年     1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月

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