Mime-Version: 1.0
Date: Sun, 13 Jun 1999 02:29:59 +0900
To: keystone@jca.ax.apc.org, rml@jca.ax.apc.org
From: "M.Shimakawa" <mshmkw@tama.or.jp>
Subject: [keystone 1560] [aml]国旗国家法案国会提出
Sender: owner-keystone@jca.ax.apc.org
X-Sequence: keystone 1560
Precedence: bulk
Reply-To: keystone@jca.ax.apc.org
 

   (from 『オルタナティブ運動情報メーリングリスト』 改行位置等若干変更)
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 Date: Sat, 12 Jun 1999 23:21:53 +0900
 From: 加賀谷いそみ  <QZF01055@nifty.ne.jp>
 Subject: [aml 12640] 国旗国家法案国会提出
 

国会の会期延長が10日から20日になって、40日に。
国民敵視の盗聴法成立のたくらみも当然入っているだろう
国旗国歌法案の提出のメインが、自自公の結託の道具に使うためか、自民党の面子なの
か、天皇のためなか、その他にもあるのかよくわからんけど、とにかく主権者が置き去
りにされていることは確か。
まだ、この国は主権在民のはずだが、公聴会なんかでごまかす程度でいいと踏んでいる
。政府にしてみれば、国民より天皇の方が身近なんだろ、使いやすいだろうし。
「戦争法」ができると、思いのたけが言えてやれるようになると考えてるんだね、政府
は。

似て非なる感はあるが、野中さんの就任以来の主張は「今世紀に起きた負の問題は、自
分たちの世代の責任で、今世紀中にトゲを抜いておかなければならない」
「理解を賜りたい」とおっしゃるような問題ではないんだが。

みんなの常識が私の常識でない所も私にも多々あるけれど、今回の政府見解が国民の常
識だとは、どうしても思えないけどねえ。「天皇が出てくると、おいそれとは、はいそ
うですかと言えない雰囲気になるからなあ」とちまたの御仁。

自民は公明へ「(衆院比例区定数の)削減を避けたいなら日の丸、君が代で協力を」の
メッセ−ジを送っているとのこと。やくざな世界だ。
「公明党がこれ以上、君が代の法制化などに難癖をつけると、逆に公明党のマイナスイ
メ−ジになる」(政府筋)

多数派は世界を変えれない、流れを変えてきたのは昔から少数派だ

11日、12日付け「朝日」「毎日」「読売」「産経」「河北」
一部11日NHKニュ−ス

政府は十一日の閣議で、日の丸・君が代を国旗、国歌と定める「国旗及び国歌に関する
法律案(国旗国歌法案)」を閣議決定。夕方会期延長を前提に法案提出

「国旗は日章旗とする 国歌は君が代とする」というふたつの条文からなり、国旗国歌
の尊重を求める規程などは盛り込まれていない。
 法制化に関する政府答弁では「法制化にあたり国旗の損壊などを新たに刑罰の対象と
することは考えていない」
 別記で日章旗の制式(様式)を、縦と横の比率3対2、日章の大きさは直径が縦の長
さの5分の3で位置は旗の中心と定め、白地の地に日章は紅と規程。君が代の歌詞・楽
譜を定める。
 付則で、今回法制化を予定する日の丸とは異なる制式の日の丸掲揚を日本船舶に義務
付けた商船規則(1870年太政官布告)を廃止することを明記。当分の間はこれまで
掲揚してきた日の丸(「縦横比七対十」など)も国旗と認める。

 政府自民は会期の延長を前提に公明党のほか民主党や参議院の会などにも協力を呼び
かけて成立をはかる方針

政府は公明党石垣一夫議員の質問趣意書に対し、
君が代の「君」は日本国憲法の元では日本国及び日本国民統合の象徴である天皇と解釈
するのが適当であるという統一見解を示した
 同法案の趣旨に関連し「義務付けは考えておらず、現行の運用に変更が生じることと
はならない」

野中官房長官「明治時代、君が代の『君』は大日本帝国憲法の精神を踏まえて日本を統
治する天皇の意味に用いられたが、敗戦後、日本国憲法の元では象徴天皇のことを指し
ていて、歌詞の意味も象徴天皇をいただく日本国の末永い繁栄と平和を祈念したものと
理解するのが適切だ。諸外国の国歌は、勇ましい歌や士気を鼓舞する歌が多いが、それ
らに比べて君が代は悠久の時間の中で、国の繁栄を祈るきわめて平和的な歌だと言える

 「日の丸はともかく、君が代は一筋縄ではいかない。とくに歌詞の解釈はいろいろ議
論がある問題だ」(法制化の検討を始めた3月上旬)が国歌として法制化する以上、明
確な解釈が必要だという結論に至る。
これまでの政府答弁は「(君が代の歌詞は)我が国が繁栄する願いを込めたもの」

 日教組などは「明治憲法下の天皇主権を起草させ、天皇賛美につながる」
 創価学会秋谷栄之助会長「日の丸は国民のかなりのコンセンサスがあるが、君が代は
まだ議論がある」(「毎日」インタビュ−)
 所功・京都産業大教授(日本文化研究所長)「憲法論とからめて論議すべき問題で、
統一見解をまとめたのはいいこと」

  74年5月奥野誠亮文相委員会答弁「『君』とは何か。それは天皇ということだ」
  84年4月森喜郎文相委員会答弁「日本国の象徴である天皇をいただいている日本
の繁栄を願ったもの」(政府の判断「戦前の解釈と混同させる可能性がある中、あえて
物議をかもす必要はない」)
  84年6月森喜郎文相委員会答弁「(『君』について問われたのに対し)国民統合
の象徴としております天皇を持つ日本の国が、永遠に平和であってほしいという歌でご
ざいます」(文部省見解とされたもの)
 

小渕首相「粛々と法定した方がいいということで各党と話し合っていきたい。気負って
いるわけではなく、むしろきちんと法定していくため、各党の理解をいただいていきた
い」有馬朗人文相「習慣をより明確に位置付けるもので意義がある。学校で正しい理解
がさらに促進すると思う。」
  (「『君』が明確に象徴天皇とされれば、国会の審議で大きな焦点になる。現場の
反発も強まるかも知れない」)(文部官僚11日朝)

法案提出後

自民党森幹事長「政府がぜひ本国会でお願いしたいという方針を示しておられましたの
で、なんとか成立の可能性があるという見通しをたてられたので、このことをむしろ法
制化できちっとするということが21世紀をむかえる我が国としては当然のことだと」

自由党藤井幹事長「政府からこれを提出し国会の場で審議していただくという段取りは
一日も早くと望んでおりましたが、きょうそういう事態になって私は満足しております
。公明党のかたも賛成するかたがすでにあると思います。他党においてもその中で賛成
するかたが相当数あるということも承知もしております」

民主党管代表「国旗国歌として使ってきていること自体については我々も認めてきてい
るわけです。ただ法制化をすることになれば時間をある程度かけていろんな意見が出さ
れてくるという場面が当然のこととして必要になると思います。あらためてもっと時間
が十分取れる時に国民の皆さんの声をきくことができる形で問題提起されることが望ま
しいんではないかと」

公明党神崎代表「白紙の状態でこの問題について党内論議を開始をいたしたいと考えて
おります。とりあえず来週火曜日の全員国対の機会を使ってこの問題についても議論を
いたしたいと考えておりますので、多方面からのご議論をお願い申し上げたいと思いま
す」

共産党不破委員長「何を国歌とし、何を国旗とするということは国民にとって重大問題
で国会であっても国民の意見を抜きにして、政党間で決める権限は与えられていない。
今国会のなんでもありの多数だけで決めてしまうというのは本当に民主主義に挑戦する
暴挙だと思う」

社民党渕上幹事長「法制化が閣議決定されたことはきわめて遺憾なことであります。国
民的な議論もないまま、議論を国会に提出することは強く反対をいたします。法でもっ
て強制をしようとするところは思想・信条の自由を侵害している」
 
 

野中広務官房長官「オリンピックや国際・国内行事で(君が代が)国歌として定着して
いる。新しい世紀を迎えるに当たり、(国旗国歌を)きちんと整理しておくべきで、国
民の理解を賜りたい」「国民が国旗国歌に誇りを持ち、国を愛する気持ちが涵養され、
他国の国旗国歌にも敬意を表する国民性が養われるよう願っている」(10日夕)

野中長官が公明党の草川昭三国対委員長と国会内で会談「十一月十二日の天皇陛下の即
位十周年記念式典に向けて(国旗国歌の法制化を)やりたい」と協力を要請
十日程度の国会会期延長を前提に働き掛け(10日)
「国対委員長に慎重を期してもらった。十分配慮を加えた後、決定した」(記者会見)
 

自民
小渕首相「与えられた期間内に全力を挙げ、成立のため努力したい」(10日夕)

10日総務会で「慎重に議論をつくすべきだ」の意見もあり

山中定則元通産相「提出する以上は必ず成立させるべきだ」
深谷隆司総務会長「全員協力して速やかに成立を図りたい」
村上正邦 村上・亀井派会長「小渕恵三首相と党執行部の決断に感謝の気持ちでいっぱ
いだ」(参院議員秘書時代元号法制定に関与。国旗国歌法案へ尊重規程を盛り込むこと
を主張)
小杉隆・元文相「寝た子を起こすことにならないか」「法制化には公明党にも慎重論が
ある。雇用対策や経済対策のように緊急を要するものでもない」
池田行彦政調会長「懸念があることは承知している。払しょくするようにしていきたい
」  「世論は日の丸、君が代が国歌、国旗だと圧倒的に認めている。努力すれば今国
会中に成立できる」(施行部首脳)
「唐突に打ち出された」(山崎派中堅)
「野中広務官房長官らは公明党の賛成に成算があるのだろう」(村上・亀井派幹部)
「本当に今国会中に成立できるのか。(継続審議になって)国旗国歌に傷がついたら大
変だ」(無党派若手)

森喜朗幹事長「国民の大多数が日の丸・君が代を国旗・国歌として受け入れている。い
つまでも議論を続ける性格のものではない」(11日党役員連絡会後)
古賀氏「私にとって、かけだ」
深谷隆司総務会長「自民党が決意を示さないと、公明党の同調も得られない」

公明党
「白紙から党内論議を行う」(神崎武法代表)と慎重姿勢
神崎代表「これまで個人的な意見をいろいろ言ったが、予断を与えずに白紙の状態で議
論したい。あらゆる角度からの議論をお願いしたい」(10日代議士会)
法案の国会審議について、沖縄、広島などでの地方公聴会開催や参考人招致を求める方
針。「(環境が整えば委員会質疑には)それほど時間がかからない」(坂口政審会長)
「機が熟したら採決しなければならない」(冬柴鉄三幹事長)

10日常任役員会で
太田昭宏幹事長代行「今までの論調はそれとして、白紙の段階から党内論議を始める」
  「最終的に賛成はやむを得ないのでは」(幹部)
  「十分な審議時間を求めると、会期を大幅に延長され、早期の解散・総選挙につな
がれば議席は半減する」「国民の七、八割が賛成しているのに反対するのは相当難しい
。つぶしていい法案ではない」(幹部)

国会内での慎重審議だけでは十分でないとの意見も出る「あくまで国民的合意の形成が
先決」
「思想・信条の問題として、党議拘束を外してもいいのではないか」(執行部内)
坂口力政審会長「最終的には各党で合意ができる形に落ち着くのが好ましい。そういう
国会運営がされるよう期待している(「朝日」談)」
「慎重に議論すれば、意見は賛成に集約される」「宗教団体の考えと政党の法案の賛否
の判断は別」(執行部)とする一方で「様々な法案の成立に協力したにもかかわらず、
どうしてこの法案の提出を阻止できなかったのか」「出されたものは何でも賛成でいい
のか」との施行部への不満も

民主党
国民の合意形成を図るため「拙速な法制化」には反対
「国会終盤の法案提出では審議時間もなく不見識」の見方で一致

羽田孜幹事長が森喜郎自民党幹事長に閣議決定を取りやめ、政府内に審議会を設けて幅
広く国民の意見を聴くよう申し入れ(10日)
羽田氏「会期末を1週間後に控えた時期に提出するのは、あまりにも軽々しく唐突で拙
速だ」「国旗、国歌は国の象徴であり、慎重な取り扱いが必要だ。国民の中で幅広い議
論を重ねたうえで検討すべきだ」
反対の理由@日の丸・君が代は広く国民に定着しているが、国民一人ひとりに異なる思
いがあるA慎重審議が必要B政府に審議会を設け、幅広く国民の意見を聞くべき
森氏「申し入れの趣旨を生かして審議するよう、国会対策委員長に伝える」

畑英次郎氏、吉田公一氏、川内博史氏は「日本会議・国会議員懇談会」の会員
鳩山由紀夫幹事長代理「重要法案であり、侃々諤々意見を戦わせても、党として統一的
対応を取る」「(『君』について)詠み人知らずの歌であり、さまざまな解釈があって
もいい」(11日)

共産、社民は反対
共産「国民的討論が始まったところを、数の横暴で問答無用に断ち切ろうとするもので
あり、国会提出には絶対反対だ」「法案の提出の撤回を求める」
社民「思想・信条の自由を侵害する。多数決で決める問題ではない」

日教組定期大会(10日)
川上祐司委員長「閣議決定を断念させる取り組みに全力を挙げたい」「教職員の任務は
日本と世界の近代の歴史をしっかり教え伝えていくことだ。力による押し付けに反対し
、日の丸・君が代を国旗・国歌として法制化しないよう強く求める」

1999年度運動方針案に、95年に文部省との協調路線に転換して以来、言及を避け
てきた「日の丸・君が代の強制反対」を明記。「近代史のなかで日の丸・君が代が果た
してきた役割をきちんと伝えることが重要だ」の文言追加
池田芳江副委員長「日教組大会に合わせての閣議決定の動きは、私たちへの挑発とも言
える」

来賓あいさつで土井たか子社民党党首も阻止に全力を尽くすと表明。
自民党森山真弓文教制度調査会長と公明党の浜四津敏子代表代行は法制化問題には触れ
ず。

上瀬雅美情宣部長「政府はこれまで『君』をあいまいにしてきた。なぜ今、性急に定義
づけして強制に走るのか理解に苦しむ。国旗や国歌を決めるのはまず国民的な議論が必
要なのに」
参加者
福島「まぎれもない天皇なんだという見解を聞くと、やっぱりと、ごまかされていたん
だと思う」
北海道「法制化の本質は、ガイドライン法、有事法制のもとで戦争遂行を担う人づくり
だ」
広島「今春の卒業式、入学式で、県教委は力づくで君が代を強制してきた。私たち教師
が子どもたちの側に立つのか、子どもたちに国家の命令に服従するよう求めるのかが問
われている」
 

現行学習指導要領
「入学式や卒業式で、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導する」
 

現行の社会科指導書(解説と名称変更)6年生
「わが国の国旗および国歌は長年の慣行により『日の丸』が国旗、『君が代』が国歌で
あることが広く国民の意識として定着している」
「国歌の意義の指導に当たっては、憲法に定められた天皇の地位についての指導と関連
を図りながら、わが国が繁栄するようにとの願いを込めた歌であることを理解させる」

新指導要領解説(2002年)
「君が代」について「日本国憲法において天皇を日本国並びに日本国民統合の象徴とす
るわが国がいつまでも繁栄するようにとの願いをこめた歌である」ことを指導するよう
明記。(文部省「分かりやすくしただけで、意味は変わらない」)

音楽科
現行指導要領「各学年を通じ、児童の発達段階に即して指導する」
新指導要領「いずれの学年においても指導する」(2000年度から先行実施)

文部省「政府見解と同じ意味。法制化とは別に、主権が天皇にあった明治憲法下とは異
なることをはっきりさせ、君が代斉唱は天皇制賛美だと反対する教職員への指導を徹底
したい」
小野元之文部省官房長「今までの指導では歌の意味について若干、不明確な部分があっ
たのは確かだ」「基本的には今回の政府見解はこれまでの文部省の考えとは変わってい
ない。政府見解によって教育現場での指導内容・方針が変わるものではない」

文部省幹部「法案が圧倒的多数で可決されるのならいいが、賛否が微妙に割れたりした
ら、反対運動の火に油を注ぐことになりかねない」



 
  • 1998年     3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
  • 1999年     1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月

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