Mime-Version: 1.0
Date: Mon, 5 Apr 1999 18:05:25 +0900
To: keystone@jca.ax.apc.org, pmn@mail.jca.ax.apc.org
From: "M.Shimakawa" <mshmkw@tama.or.jp>
Subject: [keystone 1273] [aml]不審船記事情報始末
Sender: owner-keystone@jca.ax.apc.org
X-Sequence: keystone 1273
Precedence: bulk
Reply-To: keystone@jca.ax.apc.org
 

                                                       [TO: keystone, pmn]

   (from 『オルタナティブ運動情報メーリングリスト』 改行位置等若干変更)
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 Date: Mon, 05 Apr 1999 17:17:04 +0900
 From: 山崎 久隆  <SDI00872@nifty.ne.jp>
 Subject: [aml 11700] 不審船記事情報始末
 

 amlの皆様には、様々な情報をaml上であるいは個別メールにてお寄せいただきまし
てありがとうございました。とりあえずのまとめを書いてみました。
 その後、時事通信や読売新聞の記事情報にまつわる疑惑を調べておりましたが、
残念ながら真相は依然として闇に包まれているようで、納得できる状況にはありませ
ん。時事通信とNIFTY-Serve からはもっともらしい説明がされていますけれど、これ
とて本当のことをいっているのか疑問ですし、読売、時事による発砲時刻の事前予知
報道(^_^;)に至っては、何ら合理的説明はされませんでした。
 しかし発砲時刻事前報道だけでは国会もマスコミも動けないというような雰囲気で
して、最後まで追求はできていません。

 時事通信とNIFTY-Serveの側の説明は、概ねこういうことです。
 
 まず
 
 3月23日(火)
 18:49 偽装漁船か、日本海で追跡=2隻、停船命令に応じず
 
 という記事が送信されたが、その後5回にわたり記事が書き換えられた。しかし
本来は記事固有の一連番号を送るべきところ、最初の記事に付番されている番号を
付けて送信していたため、記事のタイムスタンプがそのままで内容だけが次々に塗
り替えられてしまった。
 そのため、後から(3月24日(水) 02:26以後)記事を見ると、最終的に送られ
た記事があたかも3月23日(火) 18:49に送信されたように見える現象が起きてし
まった。
 
 この説明で、記事配信サービス上、最初と中間に配信された記事の一部が消えて
いる説明はつきます。しかしNIFTY-Serve以外にある記事情報をつき合わせていくと
上記説明と矛盾する記事情報が現存していることもわかりました。
 
 ただ、問題はそういう「事故」が起こり得るとしても、記事配信情報サービスを
受けている人などから過去にそういう事例を見たことがないという「特異な事件」
であったことや、まして「戦後初の軍事攻撃を自衛隊が行った」という極めて重大
なニュースで起こったことなど、この説明だけではとても納得できないと思うわけ
です。
 しかしながら実際にはこんなもんではない重大な事実も明らかになってきており、
例えば21日には既に「不審船情報」を得ていた自衛隊は、艦隊を出撃させて待ち
かまえていたとか、海保を「囮」にして自衛隊の軍事行動を「海上警備行動」とし
て正当化するお膳立てを考えていて海保にまともに情報が伝わらなかったことをし
て「海保と自衛隊の協力体制の強化」にすり替えようとしていたりとか、まさしく
陰謀としか言い様のない有り様が徐々に明らかになってきています。
 現実問題として、朝鮮半島情勢如何では自衛隊の軍事行動は当然あり得るものと
して、各報道は予定稿とはいかないまでもそういう事態を想定しているものと思わ
れます。その一端が読売のやたらに早い時間のまとめ記事(これなど予定稿そのま
まとさえいえるほどの記事です)とかになっているのではと思われます。
 事態が進む間、予定などしていないメディアの対応としては、目前で起きる事態
を時間を追って報じ、その説明などは識者のコメントなどで埋めていくものですが、
読売だけは妙に起承転結のまとまった記事を流し続け、追跡の始まった23日、ま
だ海上警備活動が発令される前にそれを予告するかのような記事を流し、そのうえ
「さらに、海上警備行動の発令には、首相の「承認」が必要だ。海上警備行動は、
これまで一度も発令された実績がない。」これは「法の壁」だという論調を流すの
が午後10時12分の記事です。
 つまり読売は自衛隊が動いている段階で既に「海上警備行動」も含め、自衛隊が
初めて実戦に踏み込むことを「知っていた」だろうと推測できるわけです。
 
 推測できること事態はもちろん悪いことではないでしょう。問題は何かといえば、
事前に自衛隊などの政府機関が「ある事件」を契機として「周辺事態」を先取りす
るような行動をもくろんでいることを察知したとして、権力を監視する責任のある
メディアが、権力のお先棒をかつぐかのように「危機」をあおり立て、それを前提
にして「機器管理が問われる」などと書くべきことではないということです。
 例えば21日時点で既に「不審船」が確認されていたとしたならば、23日にな
るまでそれを「不審船」のままにしておいて、23日になってやおら海保に後から
追撃させて「逃げられる」などということ事態、本当であれば「捕まえる気などは
じめからなくて大騒ぎをしたあげくに逃走されるように仕組んでいるのでは」とい
った疑惑をもって見るべきものを、いかにも「突発事態で危機管理がずさん」とい
うシナリオを仕立ててしまえば、世論誘導も甚だしいというべきことでしょう。
 
 
 この一連報道疑惑の背景には、そういうこともあるんじゃないかと、改めて恐ろ
しい気分になっています。
 そういう意味ではNIFTY-Serveへの記事誤送信さえも時事に仕組まれた罠じゃなか
ろうかという気持ちになってきています。これを元に国会などで追求を始めたら「誤
送信だった」とおもむろに説明をし、追求した側の機先を制することで疑惑そのもの
を雲霧消散させようという仕掛けです。まあこれは考えすぎかもしれませんが。
 
 いずれにしろ、この事件だけでなく周辺事態法審議が進むに連れてまたしても「訳
の分からない事件」が起きる可能性があります。テポドン再発射とか地下核施設疑惑
などが正体不明の出所からメディアに漏れ出ていますが、それ以外にも朝鮮半島だけ
でなく極東をも超えてなにがしかの「事件」が起きないとも限りません。
 そういう時、メディアはどう動き何を伝えるのか、十分監視していたいと思います。
 
 
                                                       HISATAKA YAMASAKI
                                                      [SDI00872@nifty.ne.jp]
                                                       99 04 05



 
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