Date: Sun, 24 Jan 1999 01:48:42 +0900
From: 加賀谷いそみ  <QZF01055@nifty.ne.jp>
Subject: [keystone 1010] F16戦闘機墜落の調査は米軍
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 三沢市の米軍三沢基地所属のF16戦闘機の岩手県釜石市橋野の山林に墜落、爆発炎
上した事故で、同基地第35支援群司令のデ−ビット・ブリアム大佐らが22日、釜石
市役所を訪れ、野田武義市長に対して「市民や岩手県民にご迷惑をかけて申し訳ない。
事故原因究明を徹底し、信頼回復に全力を尽くす」と謝罪。

 野田市長は「釜石市は太平洋戦争で2度の艦砲射撃を受けており、平和に対する思い
は人一倍ある。市民は事故に対して強い怒りを持っている」との「遺憾」の意を表明。
同市上空での飛行訓練即時中止や、事故原因の解明と情報提供などを求める要望書を手
渡しました。
増田寛也岩手県知事も21日夜、外務省と防衛施設庁に対し、原因究明と再発防止につ
いて米軍へ要請するよう要望書を提出。(『河北新報』1月23日)

 市民の恐怖と不安と怒りは当然です。目の前に爆弾と飛行機が一緒に落ちたのですか
ら、空爆を受けたのです。しかもそれは「憲法の基本理念を将来も堅持する」という日
本政府がアメリカに容認した、安保条約に基づく演習に名を借りた無差別暴力です。

 そして、22日朝から、三沢基地第25戦闘空団(責任者パーク・スミス中佐団)の
26名が戦闘機の残骸を調査し、回収作業を開始しました。同航空団広報担当のダニエ
ル・A・マッカーシィ曹長によると「戦闘機が墜落したため、いくらかの弾薬が残って
いる可能性がある。安全確保のために、現場調査や証拠保全などを実施する」と話しま
した。その警備に警察官が当たりました。

 日本の警察は、パイロットを救出し、保護しましたが、事情を聞くこともなく、米軍
に引き渡されました。日本の市民、消防隊員が懸命な消火活動をしました。ジェット燃
料が流出し、揮発油臭が漂う現場近くの沢檜(さわひ)川では、市当局が吸着マットと
オイルネットを二重に設置し、21日に引き続き回収に当たっていますが、「現場周辺
はにおいも汚れもひどい状況だ」(市生活環境課)ということです。市役所は災害警戒
本部を設置し、情報収拾にあたりましたが、市民には多くしらされませんでした。約9
0人の警察官も現場に派遣されましたが、直接捜査はできず、現場確保にあたっただけ
でした。
事故原因の解明は米軍しかできないのです。

 これは、日米地位協定に基づいた措置なのだそうです。
 もしかしたら、民家の上に戦闘機が落ちたであろうし、これからありうる惨事を、日
本は、調査すらできないのです。戦闘機が落ちて日本人が死んでも何の保障もないこと
もあり得るのです。海兵隊が日本で暴力を犯しても何の人権も回復できないように。

 今回の事件を外務省はどう受けとめたでしょう。「ヤマサクラ35」関連資料による
と、外務省では「外務省の仕事は日米安保条約の取り決めを履行するのが仕事」で「安
保条約の目的を実現するための演習」は「良いこと」だと考えているらしいですから、
今回も「遺憾」には思っても、日本政府は恐怖にさらされた住民に思いを寄せるなんて
ことは、さらさらないでしょうね。

 なお、NHK報道によると三沢基地では、F16の飛行を中止し、40機あるF16
のシェルタ−と呼ばれる格納庫での整備点検の様子を4時間程、報道関係などに公開し
たとのことです(異例とのこと)。また、事故当日の午後2機編隊で岩手へ向かったこ
とを明らかにしました。
 つまり、これからも軍事訓練をしますよってことね。

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 先の書込で、恐怖からの自由はいつ訪れるのだろうなどとつい、無責任にグチってし
まいました。こちらから訪れなければ永久にないんであって・・・、ア〜ア、まだ子ど
もたちにあわせる顔がないわ・・
 新聞を読んでいるとき「よくまあ、そんなに立て続けにため息がでるもんだ」といわ
れてしまった、いかん。だれがあきらめるもんさね。



 
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