Mime-Version: 1.0
Date: Thu, 21 Jan 1999 01:40:34 +0900
To: keystone@jca.ax.apc.org
From: higa akiko <higa@jca.ax.apc.org>
Subject: [keystone 998] Re: いきなりの結審「異議アリ!思いやり予算」
Sender: owner-keystone@jca.ax.apc.org
X-Sequence: keystone 998
Precedence: bulk
Reply-To: keystone@jca.ax.apc.org

比嘉@京都在住です。
在日米軍駐留経費・思いやり予算返還訴訟ニュース 第10号が今日来てました。
以前に投稿した[keystone 898] で在日米軍駐留経費・思いやり予算返還訴訟が
突然結審されたことをお知らせしました。これに対して、原告は、裁判官を忌避
しましたが、この忌避の申立は昨年末に却下され、現在は、大阪高裁に准抗告し
ているそうです。で、抗議集会が開かれます。
 

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在日米軍駐留経費・思いやり予算返還訴訟
 こんな『結審』許せません!
 1・30抗議集会
怒りと前進のためのエネルギーをもって大集合してください!

日時 1月30日(土) 14:00〜17:00
場所 YMCA山西福祉記念会館
最寄り駅 地下鉄谷町線中崎町駅

昨年12月14日第6回口頭弁論。私達の主張もまだしきれていない内に
国側の反論もないままに、突然の結審を言い渡されました。裁判官はくる
りと背を向けそそくさと大抵。国側はニンマリと胸をなでおろし、傍聴席
は怒りの渦!このような展開に、裁判官の『忌避』を早速申し立てしました。
が、今後どのように対処していくのか、裁判の成りゆきはどうなっていく
のか、手をこまねいて『判決』を待つのか!?じっくりと今後の方針を練っ
ていきましょう。

異議アリ!思いやり予算・関西
連絡先:大阪市西成区津守1-13-28 フリースペースローカル内
TEL&FAX06-6562-6906

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「忌避理由書」から、事実経過の部分を転載します。
 

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平成10年(モ)第8817号 裁判官忌避申立事件
(原事件・平成9年(ワ)第4715号在日米軍駐留経費違憲訴訟=第18民事部)
忌避理由書
申立人 青木恵美子 他295名

頭書事件に関する申立人らの申立理由は後記の通りである。
1998年12月17日
申立人ら代理人弁護士 加島宏
大阪地方裁判所 第24民事部御中

一、事実経過
1。本件の審理経過
平成9年(ワ)第4715号在日米軍駐留経費違憲訴訟(本件訴訟)は、大阪地方
裁判所の第18民事部に継続した。第一回口頭弁論期日は1997年10月8日午
後1時15分であった。その後4回の口頭弁論期日が開かれ、本年12月14日午
前10時、第6回期日を迎えた。
この間、原告らは、1・被告(国)による在日米軍駐留経費の支出となっている安
保条約は憲法違反であるから、同支出もまた憲法違反である。2・在日米軍駐留経
費に充てられた国費には、原告らが支払った税金でまかなわれているから、原告らは
被告がした右意見の国費支出により、少なくともその証明できる現実の納税額のう
ち、国費支出全体における在日米軍駐留経費が占める割合に相当する金額の損害を
被った。3・よって、被告は原告ら各自に対し、右各金額を賠償せよと主張し、被
告はこれを争ってきた。
 第6回期日までに、原告らが提出・陳述した主張書面は、訴状および9通の準備書
面であるのに対し、被告らのそれは答弁書および二通の準備書面にしかすぎず、現時
点では争点のすべてに議論がかみ合った状態とは、とうてい言いがたい。
 にもかからわず、結審までの全過程を通して裁判所は、本件訴訟の争点をどのよう
に理解し取り組んでいるのかをまったく明らかにしなかった。その訴訟式は、意見陳
述をする人数を制限したり、各回の期日にかける時間を指定するような機会に強い調
子で指示をしたことを除いて、流れにまかせた消極的なものであった。争点に関して
確認したり、かみ合っていない争点については釈明を求めたり、相手方の当事者に応
答を命じるといったことは一切なかった。自然、裁判所が争点をなんと考えているの
か。今後どのように訴訟を振興していくのか等に監視、裁判所として意見を開陳する
ことも、当事者の意見を求めることも一度もなかった。

2・抜き打ち結審
 そのような流れの中、第6回口頭弁論期日では、まず、原告らの準備書面(9)が
陳述扱いとなった。これに続いて、裁判長から被告代理人草野検事に対し、「前回期
日には原告らの準備書面(7)に対して反論する予定とのことだったが、事前に連絡
をいただいたとおり、反論はしないということでよろしいか。」との確認があり、被
告代理人はこれに対し、「これまでの準備書面で尽くしていると思うので、反論はあ
りません。」と答えた。
 このやりとりを踏まえ、原告ら代理人加島弁護士は、「原告らとしては、被告側の
反論を待って、議論がかみ合うようにさらに主張を展開する予定であった。被告らが
反論をしないと突然態度を変えたので、このままでは、議論が十分煮詰まらないままに
なる。原告らとしては次回、原告らの受けた損害、因果関係等についてさらに書面を
提出する。本日の準備書面(9)の沖縄の現状を踏まえた立法事実論も提出する。さ
らに立証計画を立てているので、これも次回に提出する予定である。」と弁論した。
裁判所は黙って耳を傾けていた。
 この後、原告ら代理人丹羽弁護士が、裁判所の許可を得て準備書面(9)を口頭で
要約陳述した。
 陳述が終わって、原告ら代理人加島弁護士が再び立ち、再度次回期日には、原告
らの主張する「損害賠償をもって償われるべき利益」論と、因果関係論、立法事実論
についての書面を提出し、合わせて、立証計画を明らかにしたい旨を述べたが、その
発言が終わらないうちに、水上裁判長は、「本件は法律論だと考えるので、結審して
裁判所が判断します。」とまったく唐突に結審を言い出した。
 抜き打ちの結審宣言に、原告ら代理人ら、および傍聴席の原告ら並びに傍聴者らは
驚き、口々に「ちょっと待って下さい。原告らはまだ主張することがあると言ってい
るのです。」等と叫び、法廷は騒然となった。
 その中で、水上裁判長はまるで予定原稿を読み上げるかのように、判決言い渡し期
日を急いで告げ、陪席裁判官らを従えて逃げるように法廷から立ち去った。書記官、
当事者の代理人ら、原告ら、傍聴者を含め、判決言い渡し期日を聞き取れた者は誰一
人いなかった。

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 「在日米軍駐留経費・思いやり予算返還訴訟ニュース 第10号」に
問題の第6回裁判の報告がのっていますが、それには、「今の裁判長は
この3月で転勤になりそうでこの年度内に判決を出そうとすると今回の
裁判は危ないのではないかとという予測もしていましたが、まさしくス
ケジュール通り」とあります。

被告が原告らの意見陳述に対して反論する予定だったものを取り下げたのは
なにか裁判所と国の間で談合でもあったんでしょうか。

わたしは一度もこの裁判傍聴には行けなくて申し訳なかったんですが、
もっと大騒ぎすべきだったなと思います。

東京でも思いやり予算返還訴訟の準備の動きがあるそうですが、
裁判の経過をできるだけ人の目にふれるような媒体に乗せるようにするとか
提出先の裁判所の連絡先や裁判官の名前やなどを明らかにして、いつでも
抗議や要請の手紙が送れるようにするとか、大騒ぎして、裁判所側に圧力を
かけないと、関西と同じ様なことになってしまうのではないかと思います。

判決が出されるまでに少しでも裁判長に圧力をかける必要があると思います。
と思って、これまでだされたニュースをひっくり返してみましたが、
裁判所への連絡方法がどこにも書いてない。で、
大阪高等・地方・簡易裁判所の所在地を調べました。
http://www.courts.go.jp/map/map.html
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大阪高等・地方・簡易裁判所
       住所:〒530 大阪市北区西天満二丁目1番10号
        電話:06-6363-1281(代表)

 思いやり予算裁判担当・水上裁判長  様
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でとりあえずいけるかもしれないです。

 今回の裁判担当の「水上裁判長」のフルネームが知りたいですね。
 

ついでに。

 18日の沖縄タイムス2面にのっていた梅林宏道さんの記事によれば
「朝鮮対応はハワイで十分、在沖海兵隊の出番なし」だそうです。
朝鮮半島、台湾海峡の対応はハワイからで十分で、例えば、
中東については地中海に海兵隊の即戦団が常時パトロールしているが。
その部隊は米国東海岸から配備され、その距離はハワイから朝鮮半島へ
パトロールする距離とほぼ等しいそうです。つまりハワイを拠点に朝鮮
半島情勢にも対応できる。朝鮮・台湾を理由に沖縄に海兵隊基地が不可欠
というのはウソなんですね。米軍が沖縄を離さないのは「思いやり予算」
引き出させてきた既存の基地がいっぱいあるから、なんだと思います。

最近、文芸春秋社製作のビデオ「在日米軍〜海軍・海兵隊編」を見て改めて
わかったのは、沖縄は海兵隊のトレーニングセンターとして使われてい
るのであって、出撃基地ではないということです。佐世保に海兵隊を乗せる
ベロウッドとかいう船があってそれが迎えにこないとどこにもいけない。
海兵隊の若者達はやんばるの森のなかで、今どきベトナム戦争みたいな状況を
想定した泥まみれのジャングル演習をしてました。泣きながら。
アナクロだと思いました。
とにかく台湾や朝鮮半島に有事の心配があったとしても、沖縄にもそして日本にも
ほんとは米軍など駐留しなくてもいいはずです。米軍に駐留してもらう前に日本は
やることがあるだろと思います。
「日本を守る」ためといったって、そもそも彼らが欲しいのは、自分らが戦争を
するために必要な物資と労働力と金だけってのがもろわかりのこの頃の状況のなか、
アメリカのいいなりになるしか能のない日本のかっこわるさをみるにつけ、日本人
やめたくなります、ほんまに。
なんで右翼のみなさんはもっと怒らないのかしら。ちょっと不思議。

日本政府の無能さのために沖縄が犠牲にされるのはもうたくさんですし、
労働力として使われるのもまっぴらごめんですし、将来の見通し真っ暗なわたし
たちの世代は、無用な税金は1円たりとも払いたくない。

ぐだぐだ書きましたが、要は「思いやり予算」という最悪の税金無駄遣いを追及する
裁判が今危機にあるので、みなさん注目してください、ということがいいたかったん
です。
 
 
 
 

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比嘉明子  higa@jca.ax.apc.org http://www.jca.ax.apc.org/~higa/

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