Date: Fri, 15 Jan 1999 16:12:25 +0900
From: 加賀谷いそみ  <QZF01055@nifty.ne.jp>
Subject: [keystone 986] 低空飛行合意文書
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 コーエン米国防長官は十四日、小渕恵三首相と首相官邸で会談し、新指針(ガイドラ
イン)関連法案の実効性ある形での早期成立を強く要請しましたが、これに先立って長
官は、同日朝に都内のホテルで高村正彦外相とも会談。

 ここで「北朝鮮」憎しのオハナシと共に、米軍機による日本での低空飛行訓練問題に
ついて、これまでの安全確保策を米側が順守することを確認し、日米合同委員会の合意
文書を交換し、週末及び祭日の訓練を、必要不可欠な場合を除き行わないことなどを内
容とする新合意を結びました。

 といっても、飛行の必要如何は、あくまで米軍の判断次第ですから、最大限好意的に
見積もっても、住民から騒音苦情が来ないように、聞こえないないところを飛ぶように
と飛行士のノルマが一つ付け加えられたにすぎないと思います。

 文書にもあるように低空飛行訓練は、軍隊にとって不可欠な軍事訓練であり、その安
全性も軍隊維持のためのの安全性であって、住民や飛行士の安全ではありません。

 私たちが騒音被害や環境破壊を訴え、軍事訓練をやめろと要請するのは、この世のな
かに軍隊によって殺したり、殺されたりするために生まれたものは一つも、一人もいな
いと考えているからです。

 この国の民は、悲惨な過去から非武装平和の道を選んだはずです。その根拠となる平
和憲法のもとではいかなる軍事行動もありえません。非武装の民には、たとえ正義の暴
力といえども加える理由が存在しないと思います。

 私には、この文書は、「プレイバック’40」とでもいうのでしょうか、日本政府が
軍事国家の「カイライ政権」の道を歩む合意をした文書のようにもよめるのですが・・

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       在日米軍による低空飛行訓練について
                   平成11年1月14日
                    外 務 省

 平成11年1月14日、日米合同委員会は、在日米軍による低空飛行訓練について別
紙を公表することに合意した。
 なお、日米両国政府は、今後、必要に応じ、低空飛行訓練について協議していくこと
になっている。

 日本において実施される軍事訓練は、日米安全保障条約の目的を支えることに役立つ
ものである。空軍、海軍、陸軍及び海兵隊は、この目的のため、定期的に技能を錬成し
ている。戦闘即応体制を維持するために必要とされる技能の1つが低空飛行訓練であり
、これは日本で活動する米軍の不可欠な訓練所要を構成する。安全性が最重要であるこ
とから、在日米軍は低空飛行訓練を実施する際に安全性を最大限確保する。同時に、在
日米軍は、低空飛行訓練が日本の地元住民に与える影響を最小限にする。

1 最大限の安全性を確保するため、在日米軍は、低空飛行訓練を実施する区域を継続
的に見直す。低空飛行の間、在日米軍の航空機は、原子力エネルギ−施設や民間空港な
どの場所を、安全かつ実際的な形で回避し、人口密集地域や公共の安全に係る他の建造
物(学校、病院等)に妥当な考慮を払う。

2 在日米軍は、国際民間航空機関(ICAO)や日本の航空法により規定される最低
高度基準を用いており、低空飛行訓練を実施する際、同一の米軍飛行高度規制を現在運
用している。

3 低空飛行訓練の実施に先立ち、在日米軍は、訓練区域における障害物ないし危険物
について、定期的な安全性評価の点検を行う。更に、情報伝達及び飛行計画チャ−トへ
の記載のため、パイロットは訓練区域における変化をスケジュ−ル策定担当部局に継続
的に報告する。

4 低空飛行を含む訓練飛行の実施に先立ち、飛行クル−は、標準的な運用手続き及び
クル−の連携機能をレビュ−するため徹底したブリ−フィングを実施し、計画された飛
行経路を念入りに研究する。また、整備要員と飛行クル−は離陸に先立ち航空機を点検
し、航空機が安全にその任務を遂行することを確保する。

5 在日米軍は、日米国民の騒音に対する懸念に敏感であり、週末及び日本の祭日にお
ける低空飛行訓練を、米軍の運用即応態勢上の必要性から必要かつ不可欠と認められる
ものに限定する。

6 米国政府は、低空飛行訓練によるものとされる被害に関する苦情を処理するための
、現在の連絡メカニズムを更に改善するよう、日米政府と引き続き協力する。



 
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