Date: Thu, 12 Nov 1998 03:03:59 +0900 (JST)
X-Sender: kaymaru@mail.jca.ax.apc.org (Unverified)
Mime-Version: 1.0
To: aml@jca.ax.apc.org
From: "MARUYAMA K." <kaymaru@mail.jca.ax.apc.org>
Subject: [keystone 789] 反戦地主重課税訴訟 敗訴(最高裁)
Cc: keystone@jca.ax.apc.org
Sender: owner-keystone@jca.ax.apc.org
X-Sequence: keystone 789
Precedence: bulk
Reply-To: keystone@jca.ax.apc.org

 伊江島反戦地主の阿波根昌鴻さんらが十年分の補償金への一括課税は不当だと訴え
ていた「反戦地主重課税取り消し訴訟」の上告審判決で、最高裁は「一括課税は正当
」という判断を示しました(11月10日)。判決文と参考資料へのリンクは以下に
あります。

http://www.jca.ax.apc.org/~sei-u/hitotsubo_kanto/courts/Su981111.html

 裁判所、特に最高裁がまともな(つまり、憲法に従った公平な)判断をすることは
まず期待できないので、ある程度予想はされた結論ですが、ひどいモノです。第三小
法廷の裁判官全員一致の判断だそうです。歴史に名前をとどめるためにも御名前を列
挙させていただきます。

 裁判長裁判官 園部逸夫 様
 裁判官    千種秀夫 様
 裁判官    尾崎行信 様
 裁判官    元原利文 様
 裁判官    金谷利廣 様

 上記ページからもリンクが付けてありますが、以下のページが参考になります。特
に、沖縄県収用委員会・公開審理での加藤さんの陳述は詳細に不当性を説明していま
す。

関連記事:
 ・沖縄タイムス(1998.11.11)
   反戦地主の重課税訴訟、敗訴確定
http://www.okinawatimes.co.jp/day/199811111300.html#no_1
 ・琉球新報(1998.11.11)
   最高裁、阿波根さんの上告棄却/「一括は正当」/反戦地主重課税訴訟
http://www.okinawatimes.co.jp/day/199811111300.html#no_1
 

関連資料:
 ・沖縄県収用委員会 第11回審理
        加藤俊也(土地所有者代理人・公認会計士)
http://www.jca.ax.apc.org/~sei-u/hitotsubo_kanto/Kokaishinri/11th/katoh11.html
 ・米軍用地強制使用裁決申請事件 意見書(二)
        第九 損失補償
http://www.jca.ax.apc.org/~sei-u/hitotsubo_kanto/Kokaishinri/ikensyo/ikensyo
-012.html

なお、5月19日に出た沖縄県収用委員会の裁決では、このことに関連して、以下の
記述があります。(普天間飛行場に対する裁決書から)

=========

3 他方、本件裁決申請の使用期間については、憲法第29条第3項の保障する適正
保障の面からも検討する必要がある。
 土地収用法第72条は、使用する土地の補償金について同法第71条を準用し、使
用認定の告示の時におけるその土地及び近傍類地の地代及び貸借に固定している。そ
して、土地の損失補償の支払いについては、土地収用法第95条第1項により、権利
取得裁決に置いて定められた権利取得の時期までに一括支払いをしなければならない
こととされている。
 ところで、本件裁決申請対象土地の近傍類地の賃料については、これまで1年払い
であり、また1年ごとに賃料も増額されてきた。さらに、今後も増額されていくこと
が予測される。
 契約によって支払われる賃料と、前記の通り使用認定時に固定された本件の損失補
償金とを比較衡量した場合、使用認定時の使用料をもって一括前払いされる本件裁決
申請対象土地に係る土地の所有者が不相当な不利益を受けるおそれがある。
 したがって、不相当に長期にわたる使用期間を認めることは、前記事情及び予測の
困難な現在の経済情勢を考慮すると、憲法第29条第3項の適正保障の面から妥当で
はないと考えられる。

4 当収用委員会は、本件裁決申請対象土地の使用期間は、前記理由をはじめ著しく
変動する世界情勢、普天間飛行場が危険極まりないものとして地域住民と県民に多大
な被害を与え、地域開発の障害となって県民福祉の増進に支障を及ぼしている現状、
基地返還を要望する県民世論その他諸般の事情等を考慮し、4年が相当であると思料
する。

=========

 しかし、信頼されない裁判所の判事なんかやっていて何が面白いのかね。映画のイ
ンタビューや撮影も断ったと言うし。

=========
 最高裁がどのような過程で現在のようなていたらくになったかは、以下の本が参考
になります。

 『最高裁物語(上・下)』山本祐司著、講談社(プラスアルファ)文庫

===========

 ■12月18日(金)〜20日(日)

       『教えられなかった戦争・沖縄編』初上映会
        阿波根昌鴻・伊江島のたたかい
       18日:シニアワーク東京(03-5211-2310 飯田橋歩7分)
          第一回 14:00〜16:00、第二回 19:00〜21:00
       19日:豊島公会堂(03-3981-1009 池袋東口歩8分)
          第一回 14:00〜16:00、第二回 18:00〜20:00
       20日:シニアワーク東京(03-5211-2310 飯田橋歩7分)
          14:00〜16:00
       入場料金:前売り1200円、当日1500円
            学生前売り1000円、当日1200円
            留学生・小中高生 前売り600円、当日800円
       協力:伊江島反戦平和資料館「ヌチドゥタカラの家」
          沖縄戦記録フィルム1フィート運動、沖縄反戦地主会
          沖縄一坪反戦地主会、沖縄平和ネットワーク
          佐喜眞美術館、市民大学人の会、丸木美術館、やすらぎの家
       主催:映像文化協会(045-981-0834、ファックス045-981-0918)
       共催:『教えられなかった戦争』製作上映実行委員会
          沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック
          「わたしたちにとって安保とはなにか」の会

 ■1999年1月31日(日)

       記録映画 『教えられなかった戦争・沖縄編』
       阿波根昌鴻・伊江島のたたかい
       相模原南市民ホール
       呼びかけ:
       「沖縄“島ぐるみ闘争”に連帯し基地撤去を求める市民の集い」実行委員会
        042-756-9460
       相模原市職員労働組合・地方自治研究室(042-752-4544)

*************************************************************
 MARUYAMA K.  kaymaru@jca.ax.apc.org
    2GO GREEN
  http://www.jca.ax.apc.org/~kaymaru/2GG_JCANET.html


  • 1998年
  • 3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月

    キーストーンメーリングリスト 目次