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Subject: [keystone 695] ゆめ国体
Date: Fri, 2 Oct 1998 19:54:10 +0900
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仲田です。

9月12日に「かながわ・ゆめ国体」夏季大会が相模原市を中心に開催されま
した。開会式当日、国体の問題を問う人々がデモを行いました。当日の写真を
見てもごく普通の人々が普段着で参加をしている様子が伺われます。

しかし、参加者と思われる人々とは一風違う異様な姿が映っていたので、聞い
てみたら、「警備」のお方ということ。参加者を遙かに上回る警備陣、なにを
意味するのでしょうか。

以下、「98神奈川国体を考える会」が、神奈川県知事に提出した申入書です。
改行位置は変更してあります。

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神奈川県知事 岡崎 洋 様             1998.9.30
                         98神奈川国体を考える会
                           連絡先  京極 紀子
                     申入書
 9月12日、私たちは相模原市小山公民館から、横山公園入り口まで、国体の様
々な問題点を訴えるため市民によるデモ行進を行った。
 もちろん、私たちは、相模原警察署にデモ行進の許可申請を行い、一部コースを
変えてくれないかという警察の「事前規制」の要請をうけ、許可を得た内容どおり
のデモを行った。
 そもそも未曾有の財政危機の中で2600億円もかけて行われる「かながわ・ゆ
め国体」は、マスコミさえも曲がりかどに来ている国体、として問題点を指摘して
いる。私たち市民もまた国体の問題点を考え、市民の声を出してゆく(その一つの
方法としてデモがある)ことは、民主主義社会・地方自治・地方分権を目指す社会
では否定されてはならず、むしろ奨励されるべきものである。
 しかし、問題は、警察の行った「警備」の在り方である。デモの申請に合わせて
デモに付き添いデモ参加者を車等から守ること、これが警備の本来の自的・役目で
ある。確かに何人かの警官にそれを行ってもらった。
 ところが、デモ参加者の数をはるかに上回る100名前後のいわゆる「私服警官」
がデモの進行にあわせて、歩道をゾロゾロと市民・通行人のじゃまをしながら、そ
して、デモ参加者の写真・ビデオ撮影をするという違法行為を行いながらついてき
たのである。
 デモ解散後も参加者の帰路をつけ、自宅近くまで「私服警官」がつけまわした。
参加した女性一人では怖くて帰れないという状態であった。また何人かの参加者に
対しては、デモ当日早朝から自宅周辺を「私服警官」が徘徊し、監視し、常にあと
をつけてきたことも明らかになっている。
 思想信条・表現の自由を制限していた戦前の話ではない。今の神奈川の出来事な
のだ。デモに参加する市民をあたかも犯罪者のように、もしくは、犯罪を犯すもの
であるかのように、写真やビデオを撮り、あとをつけまわすということは、市民の
権利・自由を著しく制限しようとするものである。つまり、このような行為は、市
民による表現の自由を萎縮させ、抑止するために行われるものであり、警察による
違法行為である。
 一般社会では許されないことを、警察が恣意的な理由を付けて正当化し行おうと
するのであれば、それは、私たちのみならず、民主主義社会に対する敵対である。
 私たちは、貴職が9月12日デモ参加者に対して行った行為を県民の前に明らか
にし、私たちに謝罪すること、そして、市民の権利と自由を脅かす違法行為を一切
やめることを申し入れる。

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