Mime-Version: 1.0
Date: Thu, 3 Sep 1998 18:40:35 +0900
To: keystone@jca.ax.apc.org
From: "KAMEYAMA, Norikazu" <kameyama@agr.u-ryukyu.ac.jp>
Subject: [keystone 599] Re: なぜ「共産党」論争になるのでしょう?
Sender: owner-keystone@jca.ax.apc.org
X-Sequence: keystone 599
Precedence: bulk
Reply-To: keystone@jca.ax.apc.org

光本さん 皆さん
比嘉さんが返事できないようなので、取り急ぎ返信します。

> しかし、なぜ共産党の方針がそれほど大事なのでしょうか?
> 私なんぞがくりかえすまでもなく、日本共産党の日本の政策決定に対する影響力は、
> すくなくとも今の時点では限りなくゼロです。
> 日本共産党が、安保に反対しようと賛成しようと、それがわれわれの本題である「沖
> 縄基地問題」に対して、一体いかほどの重要性があるとおっしゃるのでしょうか?

1. 日本共産党は、いま、安保条約廃棄の方針を掲げている唯一の全国政党である。
2. 今回の「躍進」で日本共産党が参議院で予算を伴う議案提出権を獲得したことで
、これまでと異なって、さまざまな法案の提案が可能となった。もちろん、委員会で
否決されるだろうが、全国中継される予算委員会などで、国民多数が支持している政
策を提案した場合、これに各党が正面から反対すると非常に打撃になる。その意味で
、影響力は決して限りなくゼロに近いものではない。
3. 先の参議院選挙では、日本共産党は比例区で820万票ほど獲得している。この投
票者と、沖縄の基地問題に関心のある人は相当程度重なっていると考えられる。
4. 次の総選挙では、自民党過半数割れの可能性もあり、現実に雇う連合政権の可能
性がある。このとき、この政権が、細川政権や、沖縄県知事を訴えた村山内閣のよう
になってしまうのかどうかは重大な関心事と言える。具体的には、この内閣が、自民
党政治を継承しないのであれば(そうできれば)、その中で沖縄の基地問題がどう前
進するのか、しないのかは大きな問題と言える。
5. 市民運動のみでは、沖縄問題は解決しない。新ガイドライン法案や、海上基地問
題など、国会や政府が変わることが必要である。国会が、世論の多数を反映するよう
な構成になることが必要である。
6. 安保の廃棄が世論の多数でも、国会の多数でもない今、その勢力を大きくしてい
くとともに、安保廃棄が多数派になっていなくても、何ができるのかが問われている
。沖縄の問題はそれほど、深刻で、早急な施策が必要である。そのとき、市民運動の
課題は私たち担い手が考えるとして、立法府や行政府で何ができるのか、私たちがど
のように働きかけるべきなのかは、5で述べたように重要な問題である。

 以上のようなことが問題になっている今まさに、共産党が、今の世論を受けてどの
ような政権をめざすか、政策を示した。ちょうどよいたたき台になっているので、議
論している・・・・こんなところなのですが。答えになりましたでしょうか。
 
 

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亀山 統一  かめやま・のりかず

日本科学者会議沖縄支部事務局

琉球大学農学部森林保護学研究室 気付
 903-0213 沖縄県西原町千原1 
 電話・FAX 098-895-8794
http://www.cc.u-ryukyu.ac.jp/~kameyama/JSAOKI.html
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