Mime-Version: 1.0
Date: Sun, 30 Aug 1998 21:44:28 +0900
To: keystone@jca.ax.apc.org
From: higa@jca.ax.apc.org (higa akiko)
Subject: [keystone 584] Re: 共産党「安保廃棄を凍結」
Sender: owner-keystone@jca.ax.apc.org
X-Sequence: keystone 584
Precedence: bulk
Reply-To: keystone@jca.ax.apc.org

比嘉です。こんにちは。

At 4:03 PM 98.8.28, KAMEYAMA, Norikazu wrote:
> 比嘉明子さん MLの皆さん  亀山統一です。

>
>  比嘉さんの言われるとおり、そこが今の日本の問題なのではないかと思います。
>  民主的な議会制度と言いつつも、小選挙区制の下で、国民の意思と衆議院の議席配
> 置はかけ離れています。今回の選挙で、参議院は随分国民の意思分布に近づいた配置
> にはなりました。それでも、現在、安保廃棄を求める勢力は、共産党の20数議席と、
> 島袋さんなどの一部の無所属議員に限られています。
>  世論調査でも、安保がいらないのではないかとの意見が5割に達したこともありま
> したが、現在では、3割前後の状態です。この下で、国会で安保破棄の勢力を過半数
> にするような選挙結果が、今後急きょ現れることはないでしょう。
>  私も、科学者運動や市民運動に参加するものとして、やはり、国民多数に、安保の
> 問題を緊急最重要の課題として理解してもらうような大きなねばり強い運動が必要に
> なっていると感じます。
>  そのような、さまざまな運動の成果と、国会の選挙結果が相俟って、世論の多数も
> 、国会の多数も「安保廃棄」を進めるようになったときに、初めてそれが実現できる
> というのが、民主的な代議制の限界でもあるし、素晴らしい点でもあるのではないで
> しょうか。

 日本国内の世論が、「安保廃棄」を多数としていないことは分かります。
 しかし、その結果として、今現状として沖縄が安保の犠牲になりつづけている
 わけですが、上記のような話しでは、この状況を、「民主的な代議制の限界」
 だと片づけてしまっているように感じますが、どうでしょうか。

 共産党が議席をのばした今こそ、「国民多数に、安保の 問題を緊急最重要の課題
 として理解してもらうような大きなねばり強い運動」を具現化するために、
 共産党は、世論作りをすべきではないのでしょうか。
 そのために働いてもらいたいと思ったからこそ、共産党にわたしは入れたんです。

 民主的な代議制の素晴らしさというのは、そのときにこそ、いえるものだと思います。
 
 選挙期間中に、京都市内に、安保を問題にするポスターがはってあったと思います。
 それをもう一回見に行こうかと思ってますが、こういうポスターがはってある
 なら、これは「公約」だよなと思ったので、共産党にいれてみようかなという
 気になったので投票してみたんです。 
 

>  各党の公報やビラを読みなおしてみましたが、少なくとも、共産党やシマブクさん
> は安保の問題を争点にし、政策に掲げていました。しかし、他の政党で安保破棄を言

 島袋さんが公約としてどんなことをいっていたのか、調べないとわかりませんが、
 「公約違反」のように、いわれないか心配しています。
 島袋さんも苦しい状況になっていないかと思います。
 

> > 安保反対の思いをこめて共産党に投票した人は確実に失望し、
> > 離れていくんではないでしょうか。
>
>  それは、共産党さんの今後の活動次第ではないでしょうか。いま、どのような政党
> の組み合わせでも、安保を廃棄するような政府を作ることはできないのが残念な現状
> です。それでも、共産党も参加して消費税減税などを実現するために連合政権を作る
> ことができたとすれば、経済や財政・福祉問題ではかなりの前進が、具体的に実現で
> きるでしょう。
>  しかも、そのような連合政権でも、与党である共産党が努力して、基地問題の解決
> (海上基地の押しつけを止めさせるとか、安保や地位協定などを改正できなくとも、
> それらを厳格に適用させれば、事前協議などを厳格に行わせる、日米合同委員会を民
> 主的に運営するなどによって、安保や地位協定にも違反している現状の基地自由使用
> の実態とか思いやり予算とか、事件事故の被害者の正当な補償などが実現できること
> になるでしょう。
>  一方で、政党とは単に議会においてのみ活動するわけではありませんから、各地の
> 運動において、引き続き、基地や安保の問題のための取り組みを続けることはなんの
> 障害にもならないでしょう。実際これは当然続ける方針なのだそうですし。

 不破さん他、党執行部のこの決定について、党員のみなさんはどう
 考えられているのかなと思います。
 京都は共産党を支持する人々が多いようですので、機会があったら
 聞いてみたい。
 そして、これまでのように「安保廃棄」のための取り組みをするのか
 それができるのかどうか、聞いてみたい。

> > これで、安保のおかげで基地をおしつけられる沖縄の問題が
> > 「沖縄問題」に特殊化されて人々の関心が失われていかない
> > ことを願います。
>
>  一部の新聞では、これは意図的なのではと疑われるほど、『国民要求を実現する、
> 課題を明確にした連合政権に参加する場合、与党として政権においてめざす課題から
> 「安保廃棄を凍結」する』ということと、社民党のように、『党の政策として「安保
> 廃棄を凍結」する』ということが、混同されるような報道になっていたと思います。
>  でも、新聞の報道態度を簡単に変えさせることはできないですし、新聞の事実を誤
> 解させかねない問題報道というのは、今回に始まったことではないと思います。

 マスコミはそういうもんだっていわれても、そう報道される可能性が
 あることは予想できなかったのかと思います。「安保廃棄凍結」とでれば、
 「げー、共産党は安保廃棄をやめるんだ、やっぱ政権とろうと思うと
 そうなっちゃうんのかなあ、不破さんも村山氏と同じかなあ」
 って、短絡的に考えたのは、わたしだけではないと思います。
 これが「世論作り」のためにプラスかマイナスかというと
 マイナスだったのではないかなと思うんです。

 今は、「安保廃棄」をいわないほうが、「安保廃棄」の世論をつくるのに
 プラスなのでしょうか?

 たしかに沖縄県は、例えば、10.21の8万人集会の時に「安保廃棄」そのものは
 いわなかったと思います。でもそれは犠牲になっている沖縄がいわないからこそ
 奥深い意味があったように思いますし。

 
>  その上で、今回の問題に戻ってひとつ補足すると、安保の問題というのは、他の問
> 題から独立した純粋軍事的問題(+そのための政治問題)ではないと言うことです。
>  アメリカの世界戦略のために、日本を軍事的のみならず、政治的、経済的、財政的
> にアメリカ政府の言いなりにさせることが、今のアメリカの基本戦略であって、その
> ために安保があり、その安保を、今のアメリカの必要に対応させるために新ガイドラ
> インを作ったわけですよね。
>  その具体的な現れが、消費税増税や医療費負担の引き上げや、介護保険制度など、
> 福祉の切り捨て、大学民営化や学校教員の削減などの教育切り捨てなのではないでし
> ょうか。これらは、国民に大変な負担を強いる、すこぶる評判の悪い政策ですが、自
> 民党がこれだけ議席を減らしてまで強行するのも、そこまでしてまで、別のことに予
> 算を使う必要があるからです。それは、アメリカの有事に全面協力(参戦まで)する
> 日本の軍事支出と、アメリカの要求する「経済の自由化」(金融ビックバンなど)に
> 対応するため+アメリカのバブルを支えるための銀行を中心とした大企業への税金注
> 入などです。
>  その意味では、経済問題と安保の問題は深く結びついています。

 まったくその通りだと思います。
 このままだとわたしらの生活はどうなるのでしょう、高い金はらってるのに、
 年金だってほんとにもらえるのかなといった不安をみな抱えています。
 その生活レベルの問題が「世論」の多数になってきている今こそ、
 この経済問題の根源にふかく関わっているのが実は安保である、という事を
 うったえる時期なのではないのかなと思っているんですが。
 急に「安保廃棄!」といっては皆が「またか」となって白けるのであれば、
 それを、上記のように順序立てて説明して世論作りをしてほしいと思って
 います。
 安保がみえない「本土」において、安保の存在を浮き彫りにするのは、
 この「経済問題」にからめるしか方法がないのではないかとさえわたしは
 思っています。
 そういう世論作りを国会の場で実践して欲しかった。

>  沖縄の問題は、客観的には決して特殊な地域的問題ではありませんし、沖縄対ヤマ
> トという構図のみの問題でもありません。そして、現実に、国民多数が注目する、今
> 回の消費不況や大増税の問題と、安保の問題はこれだけ深く結びついているのですか
> ら、私たちが、きちんとした運動を作っていくことができれば、沖縄の問題は、本土
> の要求と結びついて、現在の政治課題の中心に位置づけられることは必然的です。
>  そのようなもとで、自民党政治の経済政策を変革する政府を作ることができれば、
> 安保や沖縄の問題にも、大きな肯定的影響を与えることができることでしょう。

 安保に手をつけずに、経済政策を変革する政府。
 それがほんとに可能なのかなと思ってます。
 可能かもしれないけど、経済が回復するときに、なにかアメリカが
 手助けでもするような形を作られてしまったら、アメリカとは
 やっぱ離れられないな、という雰囲気が逆にできちゃわないか、心配。 
 その時に、もうしわけないけど、沖縄にはこれからもがまんしてもらお
 うということになったら、どうなるんでしょう。これは考えすぎ?

 もののついでですから、思ってることを全部言ってしまいますが、
 その時には、本格的に、日本全体で、安保の犠牲を負担してもらいたいです。

 それにしても、わたしたち市民運動の側も運動をつくるためにがんばるんでしょうが、
 共産党さんには、今、「安保廃棄凍結」をわざわざ言ってもらいたくなかったと思っ
 てます。しつこいですが。
 老舗の政党なんだから、新参者の民主党あたりに、安保賛成を凍結せよ、くらい、
 いってほしかった。

 わたしは無理難題をいってるのかな。

 しつこいですが、みなさんは、どう思われますか。

At 9:55 PM 98.8.29, Nakada Hiroyasu wrote:
> 相模原の仲田です。
>
> 共産党の「安保凍結」をめぐり、キーストーンの開設以来初めての本格的な
> 議論。実のある意見交換を期待しています。
 

 仲田さんもなにかいってくださいよ。
 
 
 
 
 
 
 

*****************************************************************
比嘉明子  higa@jca.ax.apc.org

 名護〜在日米軍・海上ヘリ基地に関する情報のページ(7月24日更新)
 http://www.jca.ax.apc.org/~higa/

 〜みるくゆー新聞14号(最新号)を載せましたのでぜひご覧下さい〜

*****************************************************************
 


  • 1998年
  • 3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月

    キーストーンメーリングリスト 目次