Date: Fri, 05 Jun 1998 09:13:00 +0900
From: 加賀谷いそみ <QZF01055@niftyserve.or.jp>
Subject: [keystone 315] rikuzi-syagekizyou-akita(NO3)
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 5月29日、「射撃場と産廃場を考える連絡準備会」が、秋田県五城目町役場で、現
地視察と対策会議を開きました。10名程を予定していたようですが、当日は、五城目
町町議、周辺の市町村議会議員なども一個人として出席し、町内をはじめとする周辺の
自然保護団体、各種組合からも駆けつ、個人参加も含めて45名程になりました。産廃
問題に詳しい弁護士、地質を専門とする秋田大学教員、IDDNなどに詳しい佐藤祐二
氏もアドバイザ−として参加しました。
 マイクロバスや乗用車が列をなして現地に向かう様子を、田畑で仕事をしていた町民
も目を丸くして眺めていました。
 当日参加した9団体が呼びかけ人となって、運動を広めていく方針とし、正式な発足
集会には講演会などをもうけて多くの人々とともに、産廃問題について考えていく予定
ですが、さしあたりは、6日に会期が迫っている議会に向けて、各自、反対の意思表示
をすることとしました。また周辺議会にも産廃問題について問題提起していく予定です

 射撃場予定地は、地図で見るより集落に近く、また軍事訓練の場としても最敵地でも
あるやっかいな場所です。産廃処分場の予定地は、沢の源流域であり、急斜面で目の届
きにくいところで、まったくどちらも目のつけどころの鋭さに感心した次第です。
 以下は、射撃場に関して町長を通しての、五城目町議会総務常任委員会での当局説明
(5月9日)の説明ですが、どこまでが、自衛隊側の説明かは、不明です。秋田駐屯地
にも伺ったんですが、あいにく担当課長が仙台の演習に出掛けていて、詳しいことはわ
かりませんでしたが、現在ある飯島地区の練習場については、防衛施設庁に改修工事の
申請を出してあるが、五城目町の件について、申請などに関しては白紙であるとのこと
です。
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自衛隊射撃場について企画振興課長の説明

 昨年11月に、第三者が町長宅に訪問し話があった。昨年末に県に行って確認した所
、現在地は病院や大学などがあり不便なので、自衛隊も候補地を調査中という事がわか
った。県に鳥海町からも誘致の申し出があったが、自衛隊は片道1時間を目安としてい
ることから断った。その後に、薬師山周辺に・・・となった。中村61戸の山林300
ヘクタ−ル。なぜ薬師山かといえば、防衛庁のIDDN計画(総合デジタル通信網、5
千ヘ−ベ)により12年にも鉄塔を建てアンテナを建設するので、射撃場がそばにある
と一括管理するのに都合が良いため。町長個人では話を受けられないので、4月に町内
3役に引き継いだ。役場に自衛隊の前田管理課長に来て頂いて話を聞いた。中村町内会
では、11日に役員会、22日に臨時総会を開いて受け入れる事とした。町長は総会に
地権者の一人として出席し、3役に引き継ぐまでの話を説明した。自ら誘致するとは一
切言ってない、と町長は憤慨している。4月11日の自衛隊との会談では、現在地の飯
島は6、8ヘクタ−ルだが300Mのところを30Mで行っており、射撃の的を18〜
20に増やしたい、400Mで面積は10ヘクタ−ル必要、バイアスロンのコ−スも取
りたいが県内にはコ−スがない。設営訓練もやりたい。年間200日くらい活用したい
。防衛庁では測量してみて、駐車場などを設置する。11分野の事業(道路・下水など
)やってもらえる。4月21日に前田課長に役場に来て貰い話を聞いた。23日に中村
町内会から要望書、24日に馬場目地区町内会から嘆願書が出され、これをふまえて庁
議を開いた。公害などが出なければ良いのではないか、周辺事業もやれるので町にメリ
ットがある、などの意見が出され町としても進める事とした。
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 また、佐藤祐二さん(県平和委員会理事長)が、IDDN(防衛統合デジタル通信網
)の概略を話してくださいました。以下、そのレジェメです。
 こちらは整地の段階です。用地売買の際には、地権者に建設概要の図面などが提示さ
れるとのことですが、国土庁などが買い上げた後自衛隊に売却するという方法が取られ
たりするので、詳しい図面などはなかなか入手が困難です。
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 建設のねらい
日米間で合意されている新ガイドラインでも、情報関係の用語が25ヵ所に使われてい
ることからも分かるように、現代戦における指揮通信・情報機能の強化は各国の最重要
課題となっている。防衛庁は99年3月までに六本木に新庁舎を建設し、その中にある
中央指揮所に新たな「中央指揮システム」を導入、同時に従来あった内局および3自衛
隊の情報収拾部隊および陸自野戦通信システム、海自艦隊指揮支援システム、空自バッ
ジシステム、その他を統合して「情報本部(1200人)」を新設、これを「中央指揮
システム」と連結し、更に日米軍作戦センタ−と一体化した日米統合指揮通信・情報シ
ステムを目指して建設が進められている。IDDNはこれらのシステムのかなめとなる
重要な通信ネットワ−クである。

 設計計画
1987年度から11年計画、800億円、用地獲得等で遅れている。

 建設内容
太平洋ル−トのデジタル化、日本海ル−トのデジタル・マイクロ回線の新設(40〜5
0キロごとの中継所の建設)衛星通信地上局(千歳、三沢、仙台、市ケ谷、伊丹、呉、
福岡、那覇)
可搬型地上局(陸自、久里浜、中央野外通信群101搬送通信大隊・他4局)

 特徴
デジタル化−秘匿性向上、通信速度、通信量の増大、
複線化−抗堪性の向上
統合化−指揮・統制・通信機能の飛躍的強化

 問題点
新ガイドラインの実効性を保障するためのものであり、米の戦闘に自動的に参戦する態
勢つくりの一環
IDDN防衛のために住民敵視、89年郡山の中継所破壊想定、復旧訓練などを行って
いる。

(図面略)

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射撃場よりIDDNの方が、事は深刻なわけですが、産廃の方がどうしても身近な問題
としてウエイトが掛かりやすいのは致し方ないとはおもって帰りました。実際、射撃場
に関する陳情類は少ないです。町長のホジネ話(本地のない、酔っぱらいのたわごとみ
たいに根拠の薄い話)と受け取っている人もいるようですが、私にはそう見えません。
私の聞き方が悪いか、理解力が低いせいもあるかも知れませんが、自衛隊の説明があや
ふやなのも気になります。周りと話してるなかで「へたに反対してこっちに産廃場が回
ってきたら困る」とか「人気のない山奥でドンパチやる分には、別にかまわないんじゃ
ないか」とかいうのを聞いているうちに頭に血がのぼって、つい手を出してしまったん
ですが(悪いくせです)、またまたムボーなチョーセンをしてしまったんではなかろう
かと。産廃については心強い人がいるんで、頼りにしていますが、自衛隊って結構容認
されてるんだなあって感じました。「人殺しの道具はどこにもいらない」という理由で
は、記事に書きにくいということなので話は「自然破壊だ」というほうにしました。大
きいところにも声はかけてるんですが、組織となると、右から左とはいかないらしいで
すが、意思統一できたが事が終わっていたというのでは困るわけで、動ける部分で動い
てつないでいてほしいとお願いはしています。
男鹿市で、最近自然公園内への建築廃材や残土の産廃の不法投棄が摘発(10年くらい
前から。警察の派出所の裏手)されて、今回初めて規則に基づいて行政指導されたんで
すが、こういうことが起きるとわが男鹿市の発想としては、細々とやっている土建業者
が廃棄物の処理などで金がかかってかわいそうだ−ちゃんとした産廃処分場を作ってや
らなければならない−山や田畑を売りたがっているひとはいるし、産廃業者には高く売
れるし、世話してやろう−となりかねないし、これから海洋投棄の手も出てくるだろう
し。今は、ゴミをちゃんとよそへもっていってくれと、業者を指導しているらしいです
が、これまたはなはだ不調法な話で。ひとこと言わないわけにはいかないわ。
 


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