Date: Fri, 15 May 1998 02:07:28 +0900
Mime-Version: 1.0
To: keystone@jca.ax.apc.org
From: "M.Shimakawa" <mshmkw@tama.or.jp>
Subject: [keystone 201] [aml]インド核実験抗議文 キャッチピース & ピースリンク
Sender: owner-keystone@jca.ax.apc.org
X-Sequence: keystone 201
Precedence: bulk
Reply-To: keystone@jca.ax.apc.org
 

   (from 『オルタナティブ運動情報メーリングリスト』 改行位置等若干変更)
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 Date: Thu, 14 May 1998 00:28:02 +0900
 From: tamaki@ab.mbn.or.jp (Kazuhiko Tamaki)
 Subject: [aml 8512] インド核実験抗議文
 

横浜に事務所を持つ市民団体「脱軍備ネットワーク・キャッチピース」はインドの核
実験強行に対して以下の抗議文を14日、インド大使館に提出します。
また、「ピースリンク広島・呉・岩国」の抗議文も併せて紹介します。

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脱軍備ネットワーク・キャッチピース
222-0013 横浜市港北区錦ヶ丘10-4-1B
TEL/FAX 045-433-3483
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インド共和国
バジパイ首相様
核実験強行への抗議文

1998年5月13日
脱軍備ネットワーク・キャッチピース

 貴国は、5月11日につづいて今日13日も核実験を強行した。私たちはこれに強く抗
議する。今回の貴国の核実験には一片の道理もない暴挙である。

 私たちは、日本各地で核廃絶と軍備撤廃、武力によらない民衆相互の対話と理解に
もとづく安全保障を求める市民である。私たちは、アジア太平洋が核を頂点とする軍
事力による抑止論信仰から解放され、人々が安心して平和に暮らす場所になるために
は、いかなる国の核兵器も撤去されなければならないと考えている。
 
 私たちは、核不拡散条約及び包括的核実験禁止条約を巡る国際政治プロセスの中で
、貴国がとってきた立場に注目してきた。これらの条約が、核保有国の既得権を養護
するものに他ならないと言う貴国の主張は、もし一つの行為が実行に移されるならば
、世界の核廃絶世論と共鳴して小さからぬ力を持つであろうと、私たちはかすかな期
待を抱いていた。その「一つの行為」とは他でもない、貴国自身が核実験を含むあら
ゆる核兵器開発を放棄することであった。だが、その期待は無惨にも裏切られた。世
界中が、ひとつひとつ小石を積み上げるように築いてきた、核兵器廃絶への足がかり
を横目に、貴国は核保有をステータスシンボルとする大国=偽善者に仲間入りを目指
すことを世界に宣言したのである。
 
 貴国のこの行為に対して、米国は経済制裁を叫び日本もまたそれに同調している。
核大国と核抑止信奉者が行うこれらの対抗措置が欺瞞に満ちたものである。だが、貴
国は思い知らなければならない。貴国が今、新に敵対しているのは、それら大国の中
にあって自国の核政策を変えるために苦闘している市民である。貴は、太平洋で、ロ
シアで、ネバダでそして広島・長崎で核爆発とその後遺症のために失われ、今も苦し
みの中にあるあらゆる命を侮辱している。マハトマ・ガンジーは、どのような思いで
地中を伝わる核爆発の衝撃を聞いただろうか。 

 核開発路線を(それが軍事目的であれ、いわゆる「平和目的」であれ)直ちに放棄
することを、私たちは強く求める。破壊と破滅以外に何ももたらすものではない兵器
の開発に注ぐ資源と知力と財力を、貧困と病苦、差別の解消などの諸政策のために注
ぐことこそが、真に安全保障の名に値するものであることを最後に訴える。

田巻一彦
脱軍備ネットワーク・キャッチピース
                全国運営委員の一人として
 
 

ピースリンク広島・呉・岩国の抗議文
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         1998年5月12日 
 インド共和国    バジパイ首相様
                                      
          抗 議 文   
              
  私たちは、世界で最初の原爆被害を受けたヒロシマのまわりで平和運動を
進めている市民グループです。昨日、貴国が、ラジャスタン州ポカランで3
つの地下核実験を行ったという発表に接し、裏切られたという印象をぬぐえ
ないとともに、同時に核廃絶に逆行する貴国の姿勢に強く抗議するものです。
  この間、貴国は、アメリカなどの核保有国に対し、一貫して核の廃棄を求
め続けてきました。その国が、なぜCTBT締結後の今、あえて地下核実験
を行ったのか納得できません。結果的に言えば、批判してやまない核保有5
カ国と同じ論理的地平に立って、核を持たぬ立場から核保有国へのひがみを
表現しているだけなのではないでしょうか。
  1974年、貴国は、原発から取り出されたプルトニュウムを使った核爆
発を行いましたが、それは核兵器保有能力を世界に示すデモンストレーショ
ンでした。以来、常に核保有の選択肢を保留し続けることで、核保有国の核
廃絶への道をつくろうとしてきたのだと信じます。CTBT締結後も、貴国
は、核保有国の核を固定化するものでしかないと言う理由から、CTBTの批
准を拒み続けてきました。今回の地下核実験も、そうした政策の延長上に行
われたものであることは明白です。
  私たちは、貴国がアメリカなどの核保有国のエゴに抗議し続けていること
はよく理解できますし、心から敬意を表するものです。確かに、現在の核不
拡散条約は、核保有国の核は正義で、それ以外の国が核を持つことは悪であ
るという、勝ってきわまる核保有国のエゴが貫かれたものであり、これを容
認できないことは当然です。しかし、だからといって、非核保有国が、核能
力をアピールし、核保有に道を付けたり、隣国との無用な核軍拡に拍車をか
けていいはずはありません。私たちは、CTBTが締結された後、あえて地
下核実験に踏みだしたことは、政治的意図がいかなるものにせよ、地球上か
ら核兵器をなくそうと言う民衆の思い、核廃絶の流れに背くものであり、断
じて許すことはできません。さらに、結局は核保有国を利することにもなっ
てしまうのです。
  私たちは、貴国の核実験の強行に強く抗議するとともに、これまでの核問
題に対する姿勢を歴史的にふりかえりつつ、根本的に見直すよう心から求め
るものです。折しも、広島・長崎からの原爆展が貴国で開催され、核兵器・
戦争の悲惨さとむごたらしさが貴国の国内で提起されている中での、核実験
の実施となったわけで、広島の市民グループとしては、残念でなりません。
この実験を期に、貴国がさらに各開発に邁進するのでなく、逆に、核廃絶の
ために世界の民衆とともに歩まれるよう心から期待するものです。

    入れるな核艦船!飛ばすな核攻撃機!
             ピースリンク広島・呉・岩国(30団体) 
アジアに学ぶ会  岩国市職労平和研究所 カトリック正義と平和広島協議会
共育・共生を進める広島連絡会議  呉教育労働者研究会
呉YWCA79女たちから 8.5広島集会世話人会 芸南火電阻止連絡協議会原水
爆禁止広島県協議会(広島県原水禁)原発はごめんだ!ヒロシマ市民の会
公害をなくす三原市民連絡会 在日韓国青年同盟広島県本部 更紗の会 
市民運動交流センター福山  従軍慰安婦問題を考える会・広島 
ストップ・ザ・戦争への道!ひろしま講座 性差別は許さん!私たちは行動す
る会    全国水平運動研究会  電磁波問題を考える会 
トマークの配備を許すな!呉市民の会 東チモール問題を考える会 
広島キリスト者平和の会  広島地区連帯労働組合 広島平和と生活を結ぶ会
デルタ女の会  日本キリスト教団西分区牧師会
ピースサイクル広島ネットワーク 除虫菊の会 広島YWCA 
 憲法九条の会ヒロシマ
連絡先:トマホークの配備を許すな!呉市民の会    世話人 湯浅一郎
      呉市幸町3−1 呉YWCA気付   0823−21−2414
                                            世話人  三木のりこ
      広島市中区大手町4−3−10 広島YWCA気付         
      岩国市職労平和研究所          代表  田村順玄
      岩国市今津町1−14−51     岩国22−1611

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               Kazuhiko Tamaki 田巻一彦
                  tamaki@ab.mbn.or.jp
           184-18 Takata-cho, Kohoku-ku
                Yokohama 223, JAPAN
             tel/fax 81-45-593-1824
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