To: aml@jca.apc.org, keystone@jca.apc.org
Subject: [keystone 4024] 戦争協力拒否ファックス通信6月15日号
From: toshimaru ogura <ogr@nsknet.or.jp>
Date: Tue, 19 Jun 2001 10:17:07 +0900
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Lines: 476
Sender: owner-keystone@jca.ax.apc.org
X-Sequence: keystone 4024
Reply-To: keystone@jca.ax.apc.org

小倉です。以下、戦争協力拒否ファックス通信の最新号です。

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    戦争協力を拒否し、有事立法に反対する
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   ∨∨ YY    YY YY   YY YY  ∨∨
   ∨  YYYYYY YY  YY   YYYY   ∨
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   全国 YY  YY    YY YY  YY 通信
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●「戦争協力を拒否し、有事立法に反対する全国Fax通信」のファクシミリと
 郵送での購読料は半年間3,000円です。
●この6月中旬から新たに第2期(半年間)がスタートしました。ファクシミ
 リ/あるいは郵送での定期購読者を募集しています。ぜひ、定期購読をお願
 いします!
●この【電子版】は、より多くの方々に読んでいただきたいという趣旨から公
 開していますが、もちろん、こうしたメディアを編集し、発行を継続してゆ
 くためには、様々な経費が必要です。
●この【電子版】をご覧になった方で、多少なりともこうしたメディア/取り
 組みに意味があるとお考えの方は、*是非カンパをお送りくださるよう*お
 願いいたします。
●下記に記載の郵便振替口座をご利用ください。

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【電子版】
戦争協力を拒否し、有事立法に反対する全国FAX通信
No.13 2001年6月15日(月2回発行)
◆◆◆第2期 第1号◆◆◆

東京都千代田区三崎町3−1−18 近江ビル4階
TEL:03-5275-5989
FAX:03-3234-4118
電子メール:tokada@jca.apc.org
購読料 3000円(半年間/第2期:2001年6月〜2001年12月)
郵便振替 00110-4-408708 全国FAX通信
*〈Fax通信〉は情報の受け手が同時に発信者となるメディアを目指します。
*全国からの情報、企画、意見をお待ちしています。
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目次
●7・1 小泉内閣の「戦争をする国への道」との対決を!
 −−沖縄・名護新巨大基地・「有事立法」づくりを許すな
●ひどいぞ!小泉首相 止めよう!『戦争をする国』への道
  −−在沖米軍の犯罪に怒り、有事法の整備に反対する7・1 共同行動
  ぜひ参加を!!
●ていこうせん
●6月5日 沖縄・「軍用地特措法」違憲訴訟が結審
●リレー連載◆定点観測/その13◆ 広島・呉・岩国
●日米共同訓練コープノースの中止を求め全国74団体が共同声明
●メディア紹介
 『在日米軍駐留経費違憲・思いやり予算返還訴訟の記録』
●沖縄・安保 News クリップ(4/28〜6/2)
●やりたい放題の「日の丸・君が代」強制を押し返す第1歩に!
 −−6/8〜9 連続行動
●東京都の北区議会が「日米地位協定の即時改定に関する意見書」を可決
●マサコ報道と「女帝問題」−−反天連講座に参加を!
●PP研のラウンドテーブルに参加を!−−徹底討論◆小泉政権とは何なんだ!?
●各地集会・行動予定(6/23〜7/6)
●事務局から

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7・1 小泉内閣の「戦争をする国への道」との対決を!
 −−沖縄・名護新巨大基地・「有事立法」づくりを許すな

 昼前の時間のテレビのワイドショーをなにげなく見ていて、あきれた。党首討論会
の小泉首相のやりとりの評価について、テレビの番組のアナウンサー(?)が商店街
の店主に聞いてまわる。「ハッキリしていて、いいね」「今までの首相より、わかり
やすい」こういう、マス・メディアに大量に流れている声が、どの店からも返ってく
る。そんなマスコミがつくった型どおりの答えしか、テレビには映し出されないので
ある。
 それだけではない。小泉のポスターを部屋に貼って、毎日それにキスしているとい
う20歳前の娘の家へおしかけて、討論会についての感想を聞く。「私の小泉さんに、
あんな言い方して、許せない」てな調子の発言をひきだす。人気タレント「小泉」を
、クローズアップしてハシャぐテレビと娘。政治が、まったくのオチャラケの「芸能
」になってしまっているのだ。
 まともな政策についての、責任感のある具体的批評など、まったく介入する余地は
、そこにはない。小泉内閣のもう一人のタレント田中については、こういうレポート
がある。
 「田中真紀子が外務大臣になった経緯については、私の知るところでは次の通りで
ある。小泉首相は新内閣の閣僚に女性5人、民間から3人の登用を約束した。その中に
田中真紀子が予定されていることは、総裁選に勝利した瞬間から既成事実であった。
始めは小泉は文部科学相に任じようとしたが、彼女は烈火のごとく怒ったという。そ
こで、行革担当相、経済産業相を打診したが、田中真紀子は何故か外相に執心した。
外相のポストについては、党内から反対意見が多く、……ところが、彼女は『外相以
外なら入閣しない』という最後通告を突きつけた。つまり、小泉首相はこれに負けた
のである」(矢崎泰久『創』7月号)。
 田中とトラブっている汚職まみれの権威(エリート)主義者の集団である外務省の
役人の肩を持つつもりはないが、田中の動きは、外相のポストに就く前から、身勝手
、ハチャメチャなのである。
 そして、この空前の人気の小泉政権の具体的な政策は、まったくの国家(軍事)主
義なのだ。
 集団的自衛権の行使・明文改憲(九条平和主義の最終的解体)・有事立法(基本法
を軸に)づくり、8月15日の靖国神社公式参拝……
 それなのに支持率80%あるいは90%というような大人気(世論調査)。小泉らが準
備する戦争で人殺しするのも殺されるのも自分たち「国民」なのに、観客席からマス
・メディアで「芸能」を楽しむような気分で政治を語る。このままではやっていけな
いという庶民の危機感も、こういうシステムのもとで、芸人小泉の「改革」ムードに
吸収され、小泉人気を支える。戦後最低支持率の森内閣をドタンバまで支え続けた森
派の会長小泉が、脱派閥の改革をとなえて、森派らの支持をあてこんで首相におさま
る。そしてそれが戦後最高の人気内閣となる。ここには、自分のやってきたことへの
最低限の責任感をも持ちあわせていない首相と政権があり、政策への具体的責任をま
ったく問えない「世論」がある。薄気味の悪い時代だ。
 6月8日、米軍普天間飛行場を沖縄県名護市沿岸域に移転するための「代替施設協議
会」が首相官邸で開かれ、この実質的には新しい巨大米軍基地づくりのための政府側
の「3工法8案」の調査に基づくプランが提示された。それは、本当にひどいプランで
ある。稲嶺県知事の「軍民共用」を逆手にとって、滑走路は最初の話の倍である2600
メートル、そして最悪の環境破壊をもたらす「埋め立て」案に傾いたプランだ。
 小泉が公言しているコースは、軍隊(米軍・自衛隊)の蛮行を続出させ、沖縄の人
々の環境と生活をさらに破壊する巨大米軍基地づくりであり、日本の本格的な戦争遂
行ができる国家づくりであることは明らかである。
 石原慎太郎知事の人気、小泉首相の人気にも、私たちまで飲み込まれているわけに
はいかない。今こそ、「小泉 NO!」「沖縄への新しい米軍基地づくり・有事法づく
りによる『戦争をする国』づくり NO!」の動きを、小泉政権のこういう軍国政策の
具体的責任を問う運動を、自分たち自身で大きくつくりだしていこうではないか。
 そうした切実な行動の第一歩である「ひどいぞ!小泉首相、止めよう!『戦争をす
る国』への道――在沖米軍の犯罪に怒り、有事法の整備に反対する7・1共同行動」へ
の協力と結集を訴えます。
(事務局/天野恵一)

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ひどいぞ!小泉首相 止めよう!『戦争をする国』への道
 −−在沖米軍の犯罪に怒り、有事法の整備に反対する7・1 共同行動
 ぜひ参加を!!

●日時:7月1日(13:00 開場/13:30 開始)
●場所:文京区民センター(2A)[地下鉄春日駅・後楽園駅下車すぐ/JR水道橋駅下
車、徒歩7分]
●報告:崎原盛秀(沖縄から基地をなくし世界の平和を求める市民連絡会・事務局長
)/沖山美喜子(小樽・非核平和市民条例を求める会)
●各地から:非核市民宣言運動・ヨコスカ/NO! AWACSの会・浜松/立川自衛隊監視
テント村、他
●音楽(アトラクション)あり!
●参加費(資料代)800円
●主催:7・1共同行動実行委員会(東京都千代田区三崎町3-1-18 近江ビル4階 市
民のひろば気付/電話:03-5275-5989/Fax:03-3234-4118)
●7・1共同行動を実現するために呼びかけ団体・賛同団体、および個人賛同を募って
います!
 ぜひ積極的に参加してください!
 ◆呼びかけ団体・賛同団体 1口3000円
 ◆個人賛同人 1口1000円
 ◆郵便振替口座:00190-7-11558 加入者名:新ガイドラインに反対する行動

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ていこうせん

 「女性国際戦犯法廷」とその報道についてのディスカッションを、某イギリスの大
学院の研究発表会で準備している。アジアの人間だけが固まって、地場を離れて空中
戦やる虚しさと滑稽さを避けるにはどうしたらよいか、などの困難はさておき、こっ
そり一番気にしているのが、韓国・台湾・シンガポール人同僚との関係。最近ついに
「日本人だし自分の研究テーマでもないのに、なんで日本批判に加わるの?」と一人
に訊かれた。うちとけてきた証拠の質問を、試験官の厳しさが支えている。「『私』
が仲間になりたくても、他国の人との関係では戦争責任をとっていない『日本国民』
だってことがいつも邪魔をするから。邪魔ものには建設的に対決しないと滅入るから
。云々」がとりあえずの答え。件の「仲間」は少し考え、「ふぅん……男のフェミニ
ストみたいなもんだ」。
 げ、そうか。その通りか。「僕はフェミニストです」って男、どうしても信用でき
ないんだけど、場合によっては改めるか……。(あ)

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6月5日 沖縄・「軍用地特措法」違憲訴訟が結審

◆1998年10月、改悪特措法の違憲性を問うものとして原告地主7名と弁護団が起こし
た訴えは6月5日結審された。この間2年8ヶ月、20回の公判を重ねてきた。
 午後3時の開廷を前に那覇地裁前には原告を始め多くの支援者らに混じり伊江島や
牧港補給地区の地主らも顔を揃えた。梅雨の晴れ間の日射しは強く幟を持つ手が痛い
ほど。地主会を代表して挨拶した池原原告は「ぜひとも違憲であると認めさせたい」
と力を込めた。
 原告席には17名も並び、40席しかない傍聴席はたちまち埋め尽くされ入れない人も
……。弁護団が結審に向けて用意した最終準備書面は50ページに上る。4名の代理人
が各々分担して最も主張したいところを述べていった。
 松島さんは楚辺通信所の知花さんの土地について裁判長にアースマット(現物)を
示しながら、那覇防衛施設局がこれを楯に本人立ち入りを拒んだことの失当性を指摘
した。特措法改定をもってしても96. 4. 1 〜 97. 4. 24 の389日間の占有は法的根
拠がなく、それを自認しながら補償金支払いで正当化しようとする国の姿勢は許され
ないと迫った。続いて新垣さん、西さんは、国会が期限切れの土地に対して暫定使用
を許す改訂を行ったことは国民の財産を積極的に侵害する立法行為であり、特に知花
土地に対する附則2の条項は過去に遡って適用するもので、憲法の不遡及原則に反す
ると断じた。
 最後は石嶺さんが、「復帰」時に返還しなかったばかりか特措法の再改悪にまで至
った日本政府の土地取り上げの歴史を述べ、裁判所は憲法に対する斟酌権を積極的に
行使し勇気をもって違憲判断をして頂きたいとしめくくった。傍聴席から拍手と、感
動した、と掛け声が上がった。判決は9月以降に予想される。
◆本訴訟を維持する為に厖大な費用がかかっており、地主会ではカンパ要請を発しま
した。関東ブロックでも訴訟の重要性と共に呼びかけて参りました。これまで寄せら
れただけでも60万円余り。目標をはるかに超えたことを報告し、あわせて心より感謝
を申し上げます。
(野口裕子/沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)

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リレー連載◆定点観測/その13◆ 広島・呉・岩国

集団的自衛権行使への既成事実化を阻止しよう!
西太平洋掃海訓練への派兵反対!

 5月24日、掃海母艦などからなる掃海部隊が呉港を出た。6月11日から22日まで18カ
国が参加してシンガポール周辺海域で実施される初の西太平洋掃海訓練に派兵された
ものである。部隊は呉を母港とする掃海母艦「ぶんご」と掃海艇「とびしま」、横須
賀が母港の掃海艦 「やえやま」の3隻、約230人である。 自衛隊が海外に掃海部隊を
出すのは、1991年の湾岸戦争停戦後のペルシャ湾派兵に続いて2回目で、米国以外の
海軍と掃海訓練をするのは初めてのはずである。
 掃海技術の向上や参加国同士の理解を深めるのが目的としているが、米国、韓国の
ほか、中国、ロシア、フランスや東南アジア諸国が参加する多国間の、それも海外で
実施される軍事行動に自衛隊が部隊を出し、作戦行動がとれる法律的根拠は何もない
。これまで政府は、「集団的自衛権の行使は憲法に抵触する」との立場をとっており
、訓練といえども海外での多国間の軍事行動に参加することはできないはずだ。リム
パックへの派兵は20年前から既成事実化してはいるが、だからといって、更に多様な
形での海外派兵を進めていいはずはない。今回の掃海訓練は、自衛隊の建て前からは
るかに離れた領域に踏み込んでいることは明らかである。
 今、日本は、「集団的自衛権」行使のための既成事実づくりに、一層拍車をかけて
おり、今回の多国間掃海訓練への派兵はその重要な一環である。これとまったく同じ
日付で、グアム周辺での日米共同演習が行われ、浜松のAWACSが出て行く。これらが
具体的にどう関連しているのか不明な点もあるが、明らかに一つの流れを形成してい
ることは間違いなく、民衆のつながった抵抗運動が必要である。小泉政権は、新ガイ
ドライン体制の定着をめざすこれまでの自民党政治をそのまま受け継ぎ、「改革」の
名のもとに集団的自衛権の行使の正当化、有事法制化、そして憲法九条の改悪をもく
ろんでいる。
 ピースリンクは、5月24日に、自衛隊への中止申し入れをしたが、演習の始まる6月
11日、呉港に平和船団を出し、共同演習の中止、来春予想される「おおすみ」の二番
艦『しもきた』配備反対のアピールを行う。
(湯浅一郎/ピースリンク広島・呉・岩国)

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日米共同訓練コープノースの中止を求め全国74団体が共同声明

 2001年6月7日、浜松基地からAWACSがグァム島アンダーセン基地周辺でおこなわれ
る空の日米共同訓練に参加するために飛び立った。同日、これに抗議して全国74団体
・個人が「日米共同訓練の中止を求める共同声明」を出した。
 5月27日には浜松基地前で「NO! AWACSの会」の呼びかけによる抗議の申し入れとデ
モが行われた。愛知や北海道でも日米共同訓練に反対する取り組みが行われた。この
訓練と連動して行われる西太平洋での多国籍軍掃海訓練への日本からの掃海艇派遣に
抗議して、呉では抗議行動が取り組まれた。
 読者のみなさん。戦争国家づくりに NO!の声をたかめ、行動を重ねあわせていき
ましょう。
(竹内康人/NO! AWACSの会・浜松)

# # 2001年日米共同訓練(コープノース)の中止を求める共同声明 # #

 2001年6月11日から22日にかけて空の日米共同訓練(コープノース)がグァム島ア
ンダーセン基地周辺でおこなわれます。この訓練には日本から千歳のF15、浜松の
AWACS、小牧のC130などが参加します。
 現在、政府は憲法解釈の改悪や新法制定によって「集団的自衛権の行使」ができる
体制づくりをねらっています。
 AWACSは空の司令塔とされる軍用機であり、米軍AWACSと共同しての海外での作戦指
揮訓練は、海外における日米の共同軍事行動にほかなりません。今回の訓練は新ガイ
ドライン安保の下での日米共同作戦計画による、海外での「集団的自衛権行使」訓練
です。同時期に西太平洋で多国籍軍による掃海訓練が行われ、日米も参加しています

 このような海外での警戒・指揮・攻撃・掃海訓練への参加は現憲法の理念に根底か
ら反するものです。
 私たちは訓練の名をかりておこなわれる自衛隊の海外派兵の中止と「集団的自衛権
」行使につながる今回の日米共同訓練の中止をここに強く求めます。

 共同声明・賛同団体:61団体、賛同個人:13人

 以上の共同声明をふまえ、わたしたちは訴えます。

日本国首相様、防衛庁長官様:全国からのコープノース中止の声です。自衛隊の海外
派兵の中止を!
浜松基地司令様:AWACSの海外派兵の中止を!
浜松市長様:AWACSの海外派兵に反対する意思表示を!
アメリカ大統領様:コープノースの中止を!アジアから米軍基地の撤去を!

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メディア紹介
『在日米軍駐留経費違憲・思いやり予算返還訴訟の記録』

 1997年の提訴から2000年9月の控訴審判決まで3年4ヶ月。訴訟の「呼びかけ」から
は4年6ヶ月。関西の「うるさいおばはんたち」のにぎやかで明るい(そして怒りにみ
ちた)思いやり予算違憲訴訟の記録。
 巻頭に集められた幾人かの裁判参加の感想(これはどれも、真摯な気持ちの顔が浮
かぶようなかたちで伝わってきて、とてもよい)を除くと、法廷に提出された、訴状
、陳述、準備書面、判決、答弁書といった(原告の肉声の伝わる陳述以外は)、とて
も読みやすいとは言えない文書の資料集である。
 裁判中にも原告達が発行していたニュースレターでその都度、準備書面や争点の解
説がなされていたが、原告(代理人の弁護士)が多く骨を折った「納税者基本権(あ
るいは納税者の「法的に保護された利益」の要保護性?)」などをめぐる、いわゆる
裁判の入り口での議論の部分は、準備書面のみからはなかなかその中味を理解するの
が難しい。とはいえ、ここが突破できれば、さまざまな課題への納税者として異議申
し立てが可能となるだけに、取り組む意義ははかりしれない。この裁判の記録によっ
て少なくとも次に続く者がこの論議をさらに一歩進めることが期待される、そうした
記録である。
 関西での訴訟に押されるように、東京でも同種の裁判を起こした(同じように敗訴
)。関西の「おばはん」のノリにとても及ばない「おとなしい」ものだったが、とも
かく訴訟が出来たのは、関西が「言い出しっぺ」で戦陣を切り開いてくれたのに便乗
できた面が強い。
 編集後記で事務局を中心で担った徐翠珍さんが書いているように、「ぼろ負け」で
も「『米軍基地撤去』の闘いの一翼と見れば、必ずしも『敗北』ではなかった」。「
せめて次に……闘う時の参考になれば」。本当にその意味で活用したい記録集である

(梶野 宏/「思いや予算」違憲訴訟・東京事務局)

●A4判・228頁
●頒価:1500円(送料込みで2000円)
●発行:異議あり!思いやり予算・関西
●連絡先:TEL/FAX 06-6562-6906
●郵便振込口座:00950-5-37078
   口座名義:異議アリ!思いやり予算・関西

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沖縄・安保Newsクリップ 4/28〜6/2

 【4月28日】フィリピンでの合同演習に参加する海兵隊普天間基地所属の空中給油機
とヘリ13機が、給油目的に下地島、波照間両民間空港に離着陸。県の自粛要請を無視
しての強行。5月2日に竹富町議会が抗議決議と意見書。
 【4月30日】海軍原潜ロサンゼルスが、「休養、補給、維持」を目的にホワイトビー
チに入港。
 【5月3日】環境庁がジュゴンを「種の保存法」で国内希少種に指定し保護に乗り出
す方針に転換した、と沖縄タイムス。▼酒気帯び運転で諸見里のガードレールに衝突
した容疑で、嘉手納基地所属の米兵が現行犯逮捕された。
 【5月7日】伊良部町長と議長が、下地島空港への自衛隊機訓練誘致を副知事に要請
。平良市長は誘致に否定的な見解。▼米軍は電子偵察機RC135で中国沿岸の偵察飛行
を再開。
 【5月8日】竹富町議会の代表が、県や那覇防衛施設局、在沖米国総領事を訪ね、4月
28日に起きた米軍機の波照間空港着陸に抗議。
 【5月10日】4月1日に中国機と接触し海南島に緊急着陸した米海軍電子偵察機EP3の
同型機が嘉手納基地に飛来。
 【5月13日】基地の過重負担解消や企業誘致を主張するため、稲嶺知事、岸本名護市
長ら16人の県訪米団がワシントンに向け出発。
 【5月15日】米シンクタンクのランド研究所が、国防省に対しアジア戦略に関する提
言。下地島の空軍基地化などの見返りに海兵隊を削減、憲法改正による集団的自衛権
の行使を要求。▼沖縄本島辺戸岬と鹿児島県与論島で、沖縄平和運動センター主催の
「大かがり火集会」。▼軍港建設を問う!浦添市民行動実行委と平和市民連絡会が約
200人規模でデモ。▼訪米中の稲嶺知事と岸本名護市長はアーミテージ副長官ら高官
と懇談するが、具体的進展はみられず。
 【5月16日】フィリピンでの合同演習から帰還の米軍機が、波照間、下地島両民間空
港に飛来。▼「基地の県内移設に反対する全国総決起大会」名護市で開催、800人。
翌5月17日から「平和行進」が開始。
 【5月19日】内閣府が7年ぶりの「沖縄県民の意識に関する世論調査」で、米軍基地
の必要性を容認する人が45.7%で、認めない人の44.4%を上回ったと発表。米軍準機
関紙「星条旗」は「大多数の沖縄県民が米軍基地を支持」と5月22日に報道。▼沖縄
平和運動センターなどが県庁前広場で「5・15沖縄平和まつり」。3000人。宮古でも
「平和と暮らしを守る宮古郡民大会」が平良市役所前で行われ、下地島空港の軍事利
用、伊良部町の自衛隊訓練誘致決議に抗議。
 【5月20日】那覇市制80周年記念式典で、復帰後初めて会場で「日の丸」「君が代」
が。米軍、自衛隊関係者も初めて招待された。
 【5月22日】楚辺通信所、牧港補給地区の強制使用認定に関する米軍用地特措法違憲
訴訟第二回口頭弁論で、被告国側は「地主に事前の告知、聴聞の機会を与える必要性
は認められない」と主張。▼参院予算委で尾身沖縄担当相は、普天間代替施設の建設
費用試算を「二千億から五千億円」と公表。
 【5月23日】ヘリ基地反対協が名護市役所前広場で「新基地建設受け入れ撤回を求め
る緊急市民集会」。80人が参加。
 【5月24日】新嘉手納爆音訴訟の第五回口頭弁論。▼稲嶺知事はハワイで米太平洋軍
ブレア司令官やリブーティ太平洋海兵隊司令官懇談したが、両氏は兵力見直しに否定
的見解。一行は26日に帰任。
 【5月29日】国、名護市、県三者はキャンプ・シュワブ内の爆破物処理場を騒音軽減
のため西側に移設することで合意。辺野古区など久辺三区の住民らは移設でなく撤去
を求めて反発。
 【5月30日】県が沖縄振興新法要望案を県振興開発審議会に提示。跡地利用促進のた
めの支援措置、観光振興地域制度の拡充、国際的金融情報特区の税制優遇措置などが
柱。
 【6月2日】金武町内の女性宅に侵入、逃走の際に隣家のビニールハウスを壊したと
して、キャンプ・ハンセン所属の米海兵隊員が逮捕された。

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やりたい放題の「日の丸・君が代」強制を押し返す第1歩に!
 −−6/8〜9 連続行動

 「国旗国歌法」制定後2年目の春を経た6月、教職員の処分はまだ散発的に行われ、
刑事事件のデッチ上げなどの弾圧を含め、権力の側の攻撃はやむことなく続いている

 そうした鬱陶しい雰囲気の中で活動を続けている団体・個人が集まり、共通の行動
・集会をもつことで強制を押し返す活力にしたい――そんな思いを込めて、6月8日と
9日に東京で連続した行動が取り組まれた。
 2日間の行動は、まずFax通信(第1期)でも紹介してきた「『日の丸・君が代』強
制に反対する市民運動ネットワーク」と、「『日の丸・君が代』強制反対ホットライ
ン・大阪」が呼びかけてきた二種類の署名の提出行動である。前者の署名は内閣府に
、後者は文部科学省にそれぞれ提出された。国立や、神奈川、千葉、名古屋、大阪…
…など各地からの参加者が、内心の自由をいたく傷つけられ、また職や生活を脅かさ
れてきたことを口々に訴えたが、内閣府の担当者は報告者であり立場表明できないと
いう姿勢に終始、文科省の担当者は饒舌に法の厳正実施を強弁、強制を口先で否定し
つつも現状に居直る態度で一貫し、参加者の怒りと失笑を買った。ただ両行動とも、
今後の連続した交渉を担当窓口に強くアピールし、特に文科省では、福島瑞穂議員の
仲介により、強制をさせないための通知を文科省にあらためて出させるための交渉を
継続することの確約を取ることが出来た。
 行動は、この後文科省における記者会見(会見室の「日の丸」はこちらの横断幕で
覆い隠した)、場所を変えての交流会、そして9日昼の新宿南口での情宣活動まで続
けられた。
 そして、夕刻からは「『日の丸・君が代』強制反対の意思表示の会」主催による、
「さまざまな〈意思表示〉のかたちを求めて――運動の成果と経験の交流を!6・9集
会」が日本キリスト教会館で開催。市民運動ネットの坂本史子さん、八王子「石川中
」裁判当該の根津公子さん、心の強制を許さない市民ネット(ピースリボン)の赤石
千衣子さん、「Anti-hinokimiネットを広げようネット」の入江輝之さんからそれぞ
れの運動の方法に即した提起を受け、また各地からの生々しい状況報告を受けつつ、
討論を交わした。詳しい報告は追って意思表示の会の通信等で紹介したい。
(たいらひとし/「日の丸・君が代」強制反対の意思表示の会事務局)

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東京都の北区議会が「日米地位協定の即時改定に関する意見書」を可決

 去る3月29日、北区議会第1回定例会で、総理大臣・外務大臣宛の「日米地位協定
の即時改定に関する意見書」が賛成多数で可決された。
 意見書では、「日米安全保障条約とともに結ばれた日米地位協定の治外法権的性格
が、いま根本から問われている。/それは、沖縄県等における米海兵隊員の日本国民
に対する殺人、強かん、強盗など相次ぐ犯罪のたびに問題とされてきた」とし、日本
政府に対して「すみやかにアメリカ政府との地位協定改定の協議にはいること」を求
めている。
(編集部)

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マサコ報道と「女帝問題」−−反天連講座に参加を!

 5月16日の「正式発表」により、皇太子妃マサコの妊娠は確実となった。これを契
機に再び、「女帝論議」が盛り上がりをみせている。「男女共同参画社会」にふさわ
しく、皇室典範の「改正」を、という議論が、マスコミ各紙、共産党を除く与野党一
致で進んでいる。
 けれどもわれわれは、それが、新たな時代に天皇制が適応していくための戦略であ
り、かつ、「改憲」の突破口とされるだろうことに、批判の目を向けないわけにはい
かない。反天皇制運動連絡会では、連続講座の3回目として、「マサコ報道と『女帝
問題』」と題する集会を行う。発言は北原恵(表象文化論)、大庭絵里(人権と報道
連絡会)、宮崎俊郎(戸籍と天皇制研究会)。マスコミ報道の分析、家制度とジェン
ダーの視点、改憲・天皇元首化問題などと絡めて議論される予定である。ぜひご参加
下さい。
◆6月23日(土)17:30 開場
◆文京区民センター(地下鉄春日駅・後楽園駅下車)
(北野誉/反天皇制運動連絡会)

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PP研のラウンドテーブルに参加を!−−徹底討論◆小泉政権とは何なんだ!?

 「聖域なき構造改革」を掲げて登場した小泉内閣。小泉は「構造改革」を実現でき
るのか、そもそも「構造改革」とは何なのか? その正体を明らかにしたい。
 そして、改憲・有事立法・集団的自衛権・靖国神社参拝……と国家主義的再編のメ
ニューを「改革」にくっつけて持ち出してきた小泉のポピュリズム政治のからくりを
白日の下に晒したい。ぜひ参加を!
◆6月24日(日)13:30〜
◆シニアワーク東京(JR総武線飯田橋駅から徒歩7分、ホテル・エドモンド隣)
◆問題提起:「構造改革」って何なのか――金子勝(慶応大学教員)/小泉ポピュリ
ズムのワナ―対抗線をどこに引くか――武藤一羊(PP研共同代表)
◆参加費:700円
◆主催:ピープルズ・プラン研究所(電話/Fax:03-5273-8362)

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各地集会・行動予定(6/23〜7/6)

 6月23日(土)反天連・連続講座/マサコ報道と「女帝問題」→ 別掲
 6月24日(日) 徹底討論/小泉政権とは何なんだ!? → 別掲
 6月27日(水) アジアから女性から見た教科書問題 時間*18:30〜/場所*文京シ
ビックセンター(丸の内線ほか後楽園駅前)/講師*西野瑠美子(VAWW-NET Japan)
/700円/主催*国連・憲法問題研究会(03-3264-4195)
 6月28日(木) これからの日本経済と私たちの暮らしの行方 時間*18:30〜/場所
*烏山区民センター(京王線千歳烏山駅北口すぐ)/講師*金子勝(経済学者)/
500円/主催*今とこれからを考える一滴の会(03-5313-1525)
 6月30日(土) 梅香里の抵抗はいま 開場*18:00/場所*文京区民センター(三田
線春日駅・JR水道橋駅)/話し手*都裕史(沖縄と韓国民衆の連帯を目指す会)/ビ
デオ上映/300円/主催*アジア連帯講座(03-3372-9401)
 7月1日(日) 止めよう!「戦争をする国」への道 → 1面参照
 7月6日(金)「先住民族としての権利」と沖縄 開場*18:15/場所*かながわ県民
サポートセンター(横浜駅西口三越裏)/講師*喜久里康子(沖縄市民情報センター
)/主催*沖縄の自立解放闘争に連帯し、反安保を闘う連続講座(045-241-4096)

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 Faxからのコピーやインターネット経由の「電子版Fax通信」なども含めて、かなり
多くの方の目に触れているのだろうとは思いますが、しかしそれは、なかなかストレ
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 そこで皆さんにお願いです。ぜひ、周りの友人・知人の方々に、Fax通信を勧めて
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 第2期の開始に当たって、Fax送信機のメンテナンスも行いました。Faxでも、より
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