keystoneML2000/09

Date: Wed, 27 Sep 2000 03:12:23 +0900
From: 加賀谷いそみ<QZF01055@nifty.ne.jp>
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Subject: [keystone 3102] キティホーク軍事演習開始
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　キティホークは横須賀を出港して軍事演習を始めたようです。演習しながら小
樽着。小樽を出てから日本海で、米韓合同演習「フォールイーグル」に参加、そ
の後日米統合演習に参加。
　米軍・日本政府・自治体の巧妙な「調整メカニズム」によって、貨物船の寄港
時期が「ずれ込む」ことになりました。
　市長の表明は二十七日の市議会閉会後。
　小樽港には、その先の「親善訪問」も控えているようです。

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９月２２日
　横須賀を事実上の母港としている米空母「キティホーク」が十月に北海道・小
樽への寄港を計画している問題で、小樽市議会は二十二日、「米空母キティホー
クの入港に関する調査特別委員会」を開く。寄港拒否を求める請願・陳情が二十
三件に達しているための措置。
　小樽市議会事務局によると、特別委は全市議三十六人の三分の一の十二人で構
成される。九七年九月に「インディペンデンス」が寄港した際は反対の請願・陳
情が五件にとどまったのに対し、今回は請願二十二件、陳情一件に上っていると
いう。
　請願・陳情は共産党系団体や連合北海道小樽と区連合会が提出しており、一様
に「軍港化につながる」「港湾業務に支障をきたす」などを寄港拒否を求めてい
る。議会事務局は「三年前も特別委を設置したが、実際に開いたのは寄港の前
日。今回は早く対応しようということになった」と説明。
　市総務課「外務省の回答も得ておらず、山田市長は特別委の議論も判断材料の
一つにする意向。まだ受け入れるかどうかを表明する段階ではないと思う」
(神奈川新聞９月２２日)

　米空母キティホークの核兵器の有無について、外務省が「核兵器搭載はないと
認識している」と道に答えていたことが二十一日、市民団体などが道に出してい
た申入書への回答で分かった。
　原水爆禁止道協議会（山辺富也筆頭代表幹事）や労組などは、寄港を認めない
よう道に申入書を提出していた。

　道によると、キティホーク寄港の計画が明らかになった直後の九月六日、外務
省北米局に事実関係を電話で照会。核兵器搭載の有無などについて、同局は
「（核搭載についての）事前協議はない。従って核兵器の搭載はないと認識して
いる。事前協議があれば（寄港は）拒否する」と答えたという。
　一方、小樽市は核搭載の有無について、外務省や在札幌米国総領事館に文書で
の回答を求めているが、今回の道への返答について、同市は「道と外務省が電話
で話したことが今回の入港の件なのか、従来の米艦船についての一般論なのか判
断しようがない」と戸惑いを見せている。
（北海道新聞９月２２日）

　山田勝麿小樽市長の２２日の小樽市議会「米空母キティホーク入港に関する特
別委員会」での答弁（キティホークと同じ時期に、大型貨物船の入港が予定され
ていることについて。キティホークの寄港は、来月１３日から１６日、貨物船が
同１４日ごろの予定）

「貨物船の日程は確定していないが、仮にキティホークと重なる場合は、商船を
優先させ、米側に接岸できるバース（停泊位置）がないと（小樽海保に）回答す
る」
「貨物船の入港日程を確認して、港湾関係者など幅広く意見を聞いた上で、判断
したい」「（市は現在、①入出港時の安全確保②港湾機能への支障③核兵器搭載
の有無の確認などを行っているが）これらを総合的に判断した上で（入港予定の
１０月１３日から逆算して）２週間前までには結論を出したい」「（日米安保条
約や日米地位協定があるとの観点から、入港を）一概に拒否するわけにはいかな
い」

同委員会では、外務省が「政府として、核持ち込みがないことについて疑いを有
していない」と回答していたことも明らかになった。

　小樽市議会は今月１３日に「米空母キティホーク入港に関する調査特別委員
会」（小林栄治委員長）を設置。この日は、米空母の入港を容認しないよう求め
る請願や陳情、共産党が議員提案した「小樽市非核港湾条例案」などを、夕方ま
で集中審議した。しかし、いずれも賛成少数で否決、不採択となった。

　山田市長「市民の心配は承知している。港湾関係者、経済界、観光など各団体
からの要請もあり、意見を聞きながら総合的に判断したい」「軍港にするつもり
はない」「（米国軍艦の入港にあたっては）地位協定に拘束される」「義務を忠
実に履行する立場で考えたい」

　市議会の共産党や民主党・市民連合は、軍港化への懸念や商業港としてのイ
メージダウン、米国空母の受け入れによる港湾作業への支障、乗組員による事
件・事故の発生などへの懸念などを指摘し、入港を容認しないよう求めた。
　これに対し、市側は米空母の入港目的について、「友好親善、乗組員の休養目
的と聞いている」などと答えた。また、山田市長も乗組員によるトラブルなどに
ついて、「在札幌米国総領事館に対し、絶対ないよう申し上げてきた」と述べ
た。
（北海道新聞・北海道読売・朝日新聞北海道９月２３日）

９月２４日
　小樽市民らでつくる「米空母に反対する市民の会」は二十四日、十月中旬に計
画されている米空母キティホークの小樽寄港に反対するデモ行進を、市中心部で
行った。
　デモには会のメンバーをはじめ、新聞などで会の活動を知った室蘭や函館、札
幌の会社員や学生ら計約二十人が参加。「小樽港を軍港にするな」と書かれたプ
ラカードや垂れ幕を持ち、市役所前を出発。「小樽に軍艦は不要だ」などとシュ
プレヒコールを上げながら、商店街など二・五キロを約二時間かけて行進した。
　またデモに先立ち、同会の例会が小樽市生涯学習プラザ・レピオで行われ、十
八日から市役所前で始めた、山田勝麿市長に対してキティホーク入港拒否を求め
る座り込み運動を、二十五日以降も続けることなどを決めた。同会は十月十二日
にも、午後六時から市役所前を出発するデモ行進を行う予定。
（北海道新聞９月２５日）

９月２５日
小樽市議会は２５日の各常任委員会で、２２日の特別委員会に続いて審議。
市議会総務委員会で、共産党の北野義紀氏の「２７日までに態度を明らかにしな
いのか。臨時議会を開き、（市長判断を）報告するのか」との質問に対し、小樽
市長は「特別委、常任委で質疑があった。　十分（議会側の）意見をお聞きし
た」と述べた。
２７日、市議会閉会予定。
　市議会は２２日の「米空母キティホーク入港に関する調査特別委員会」（小林
栄治委員長）でほぼ半日、各党の質疑を行っており、共産党を除く他会派も「特
別委の質疑に論点は集約されている」と判断。共産党が議員発議による臨時議会
の開催を呼びかけているが賛同は少なかった。
　北野氏は「横須賀出港後に演習を行い、小樽港に入港するのなら、まさに軍港
化ではないか」と質したのに対し、市側は米空母の日程について「在札幌米国総
領事館に問い合わせる」と答弁。
（北海道asahi.com00/09/26）

　貨物船の荷主の総合商社「トーメン」（本社・東京）は二十五日、寄港時期が
米空母の寄港後にずれ込む見通しを明らかにした。これで、小樽市が受け入れる
場合の最大の支障とされた問題が解消され、寄港を容認する公算が大きくなっ
た。
　貨物船は「エイシャン・フェニックス」（四六、六一○重量ｔ）。当初は十月
十四日に寄港する計画で、米空母の十三―十六日と重なっていた。
　トーメンによると、同船は出港地の米国で穀物の積み込みに手間取って出港が
二日遅れ、小樽寄港は十八日か十九日にずれ込むという。同社は「早まることは
なく、当初の予定に合わせるため船の速度を上げることもない」と話している。

　同市は受け入れに関して、１）岸壁の安全性、２）核兵器搭載の有無、３）港
湾荷役への影響―を総合的に判断すると表明。岸壁の安全性については米空母イ
ンディペンデンスが寄港した実績があり、核搭載も外務省が否定していることか
ら「問題はない」との立場。見物客による港湾荷役への影響も懸念され、同市は
「空母の一般公開を避けるよう米側に伝える」
（　小樽市が、１９日に在札米国総領事館に対して行っていた、「核搭載の有
無」、「寄港目的」などについての質問への回答は２６日。「核搭載の有無」に
ついては、「米艦船については基本的に核は搭載していない」という旨の回答。
また、外務省への同様の照会に対しては、「事前協議がないことから核兵器は搭
載されていない」と回答）

　米海軍第七艦隊司令部は「寄港計画に変更はない」と強調。キティホークは二
十六日午前に母港の神奈川県横須賀基地を出港。相模湾や沖縄沖などで洋上訓練
を行った後、単独で小樽に向かう。
　小樽市は受け入れ可否の表明は二十七日の市議会閉会後とし、山田勝麿市長は
「市は情報を得ていない」とコメントを控えた。

　米海軍第七艦隊司令部によると、十月十三―十六日、同艦隊の空母キティホー
ク（八一、一二三ｔ）は二十六日午前（９時ごろ）、事実上の母港の在日米海軍
横須賀基地（神奈川県横須賀市）を出港。小樽寄港後は、十月から十一月にかけ
て海上自衛隊との定例合同演習を行う予定。（横須賀基地広報部によると、今回
は約２カ月間の演習航海で、１１月下旬に帰還）
　三年前に小樽に寄港した米空母インディペンデンスは随伴艦を伴っていたが、
同報道官は「今回は単独での寄港となる」として、あらためて随伴艦がないこと
を確認した。
（北海道新聞９月２６日）

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　外務省欧亜局長から小樽市長に、濠海軍艦船の親善訪問についての文書「便宜
供与について（オーストラリア海軍艦船の我が国親善訪問）」（欧洋合第１４０
９号）が２５日届いた。
　「オーストラリア海軍艦船４隻（駆逐艦ブリズベン、フリゲート艦ダーウィン
及びキャンベラ、並びに補給艦サクセス）の我が国親善訪問については、今般こ
れに同意することとし、その旨在本邦オーストラリア大使館に伝達することと致
しましたので、ここに通報いたします。
　つきましては、右艦船の各港訪問に際しては、必要に応じ然るべく便宜供与お
願いいたします。
　駆逐艦ブリズベン及び補給艦サクセス　　１０月　２日　ー　５日　横須賀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　５日　ー　８日　晴海
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１２日　ー１６日　呉
　フリゲート艦ダーウィン及びキャンベラ　１０月　４日　ー　６日　小樽
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１３日　ー１７日　佐世保」
（「米空母の反対する市民の会」からの情報提供）

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２０００年９月１４日付けの「要請及び質問書」（「米空母に反対する市民の
会」など６団体）についての回答

　９月１４日、函館（非核・平和函館市民条例を実現する会）、苫小牧（「非
核・平和市民条例」制定市民ネットワーク）、室蘭（ピースネットむろらん）、
石狩、札幌、江別の市民団体連名で、北海道堀知事（不在のため、対応は総合企
画部総務課主幹ら）に、「キティーホーク」の小樽入港を認めないと意思表明す
るように申し入れし、北海道の港や空港の軍事化を阻止するために、これからど
うするのかなどを質問に対する回答（企総第４９５号）が、２５日１５時ごろ
あった。質問団体では回答を検討し、再質問をする予定。
（質問事項）
１．北海道知事は、知事が港湾管理者となっている北海道の港湾に、外国の艦船
が入港しようとするさい、事前に核兵器を搭載していないという証明書を提出さ
せる条例の制定を、積極的にすすめようとしているか。

　（回答）
　道としての条例制定につきましては、道議会などでの議論を十分深めていただ
いた上で、対応していかなければならない課題だと考えております。（なお、石
狩湾新港の港湾管理者は知事です。）

（質問事項）
２．北海道知事は、函館市、小樽市、苫小牧市などで市民がすすめている、「非
核・平和市民条例」の制定をもとめる市民運動を、積極的に支持しようとしてい
るか。

　（回答）
　平和を願う人々の思いは共通のものであり、戦後５０年に当たる平成７年に道
議会が行った「世界の恒久平和を求める決議」を重く受け止め、核兵器の廃絶や
世界の平和に向けた思いを「平和への願い」として明らかにしているところで
す。
　道内では、約１００の市町村が非核・平和を求める宣言・決議を行っていると
承知しており、条例の制定については、各市町村において議論を尽くしていただ
きたいと考えております。

（質問事項）
３．北海道知事は、北海道でのアメリカ合衆国軍隊の兵員、武器、弾薬、車両な
どの輸送における港湾・空港の使用を含むいっさいの協力を拒否する準備がある
か。

　（回答）
　米軍の道内の港湾・空港の使用や道内における演習につきましては、日米安全
保障条約及び日米地位協定に基づき行われているものであると承知しています
が、道内の港湾・空港の軍事利用化がなし崩し的にすすめられるのではないかと
心配する声があることは承知しており、そのようなことがあってはならないと考
えております。
　また、わが国の平和及び安全に重要な影響を与える恐れのある周辺事態に際
し、地方公共団体も一定の役割を果たさなければならないものと考えております
が、具体的な対応は、個々のケースに応じて検討すべきものと考えております。

（質問事項）
４．北海道知事は、アメリカ合衆国が北海道の民間港を利用したり、アメリカ合
衆国軍が北海道の大地を軍事演習につかい、北海道内にアメリカ合衆国軍の基地
を設営することがないよう、アメリカ合衆国の政府および関係諸機関に、北海道
知事として、関係自治体の長とともに、直接、積極的に働きかける用意はある
か。

　（回答）
　　米軍の道内の港湾・空港の使用や道内における演習につきましては、日米安
全保障条約及び日米地位協定に基づき行われているものであると承知しています
が、道内の港湾・空港の軍事利用化がなし崩し的にすすめられるのではないかと
心配する声があることは承知しており、そのようなことがあってはならないと考
えております。
　また、安全保障に関する問題については、国の基本的は政策に関わることであ
りますが、冷戦終結後の世界においては、これまで以上に各国が協力して軍縮に
努力することが大事であると考えておりますことから、今後とも、国に対して、
在日米軍基地全体の整理・縮小を要望していきたいと考えております。

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　在日米海軍厚木基地（大和、綾瀬市）などで空母「キティホーク」艦載機によ
る夜間離着陸訓練（ＮＬＰ）が実施され、地元住民から強い反発を招いていた問
題で、来日中のウィリアム・コーエン米国防長官は二十二日、「ほとんどのＮＬ
Ｐは硫黄島で行っており、最近の変更は遺憾」と話し、「米軍の運用が日本国民
の負担になっているかも知れない。負担が最小限になるよう努力する」との姿勢
を示した。
　日米国会議員連盟との朝食会や米大使館での記者会見であいさつしたコーエン
長官は、当初は硫黄島を中心に計画されていたＮＬＰが、天候の事情で日本本土
の基地で実施されたことに言及。「今後とも訓練を続ける上で、良き隣人である
ための努力を継続する」と話し、騒音被害軽減に一定の配慮を見せた。
　朝食会に出席した自民党・甘利明代議士（衆院神奈川１３区・外務省に抗議し
ていた）によると、同長官は「ＮＬＰなどの訓練は強力、柔軟で、即応性を有す
る軍を維持するため不可欠」「両国の信頼を保つため欠かせない。日本に負担を
かけ、隣人に制約を与えるかもしれないが、訓練がなければ米軍の活動が無責任
になる」と説明、日本側の理解を求めたという。
　大和市の土屋侯保市長「この話では、従来からの米軍の言い分と変わらない。
騒音に苦しむ市民のことを考えると、もっと前向きなコメントがほしかった」
（神奈川新聞９月２３日）

　米軍基地に反対する沖縄と韓国、プエルトリコ、フィリピンの四カ国の市民運
動団体が同じ日にそれぞれ集会を持ち、国際連帯の意思を示す「みるくゆがふ
ネットの集い」が２３日夕、県庁前広場であった。沖縄では二見以北十区の会や
レッドカード運動などの人々約６０人が参加し、持ち寄った懐中電灯の光を合わ
せて基地反対に向けた結束を表現した。
　この共同行動は米空軍の射爆場がある韓国・梅香里の市民団体「汎国民対策委
員会」の呼び掛けに応じたもの。共通の要求として(1)梅香里やビエケス（プエル
トリコ）の米軍射爆場の閉鎖(2)沖縄の新基地建設の中止(3)人権侵害・環境破壊
への補償(4)不平等な地位協定の改定―を掲げた。
(琉球新報2000年9月24日)

1998年　　　　　3月、4月、5月、6月、7月、8月、9月、10月、11月、12月

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2000年　　　　　1月、2月、3月、4月、5月、6月、7月、8月、9月、10月、11月、12月

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